現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > VWのEV化はひと味違う! すんなりエンジン車から乗り替えられる「あえて面白味」を排除した世界

ここから本文です

VWのEV化はひと味違う! すんなりエンジン車から乗り替えられる「あえて面白味」を排除した世界

掲載 7
VWのEV化はひと味違う! すんなりエンジン車から乗り替えられる「あえて面白味」を排除した世界

 この記事をまとめると

■フォルクスワーゲンは7年後の2030年に新車販売の50%をEVにする目標を掲げている

8世代もあるのに全部スゴイってどういうこと? VWゴルフがいつの時代も世界中で「ベンチマーク」にされる裏にある「オーバークオリティ」な作り方

■同社のラインアップの多くは比較的に容易にEV化することが可能な構造となっている

■IDシリーズは歴代フォルクスワーゲンの名車たちの代替えモデルとも言えそうだ

 フォルクスワーゲンの電動化戦略は考え抜かれたものだった

 アウディなどを含むドイツのフォルクスワーゲン(以下:VW)グループは、7年後の2030年に新車販売の50%を電気自動車(EV)にする目標を掲げている。そのうちVWの車種では、EV専用となるID.3にはじまるIDシリーズの導入が進められている。

 日本にまず導入されたSUV(スポーツ多目的車)のID.4は、EVとしての完成度が高く、これまでVWが積み上げてきた前輪駆動(FWD)から後輪駆動(RWD)へ変更したEV専用車としての利点も十分に感じられる。

 IDシリーズ誕生まで、VWは既存のエンジン車を基にEVへ改造したコンバートEVという手法で市場導入してきた。日本にも、2014年にもっとも小型のe-up!導入が発表されたあと(結果的にe-up!は市販されず)、e-Golfが導入された。その際は、エンジン車を基にしているのでFWDだった。当時、フォルクスワーゲンでは「エンジン車かEVかということではなく、ゴルフであること」を感じられるEVとしてe-Golfを開発していた。試乗すると、あまりEVを運転している実感はなかったが、ゴルフであることは間違いない感触を伝えてきた。

 またフォルクスワーゲンは、かつて創業当時の主力車種であったタイプ1(通称ビートル)や、タイプ2(トランスポーター)をEVに改造する試みも行ってきた。

 VWのクルマは、リヤエンジン・リヤドライブ(RR)のビートルや、フロントエンジン・フロントドライブ(FF)のゴルフも、趣味で個人がEVへの改造をする場合に最適な車種として90年代以降、ファンたちに愛好されてきた。ビートルであろうとゴルフであろうと、エンジンを外し、そこにモーターを組み付ければ、比較的容易にEVへの改造を果たせるからである。

 EVへの改造を事前に予測して開発されたわけではないが、ビートルにしてもゴルフにしても、徹底した合理性と機能を追求した機構によって、エンジンであろうがモーターであろうが、動力の方式を問わない設計がなされていたと考えられなくもない。

 こうした経緯を経て、今日のIDシリーズにつながったと見ていいのではないか。ID.3は、いかにもゴルフの代替であり、ID.4はティグアンの代替で、ID.BUZZはトランスポーターの代替といえるのではないか。

 つまり、フォルクスワーゲンとしてのクルマの選択肢や価値の与え方は、創業当時からそれほど大きく変わっておらず、RWDかFWDかといった機構の違いがあっても、その時代のクルマにあった合理性を求めた結果であり、クルマとはどのような価値を消費者に提供する存在であるのかという点においては、国民車というドイツ語の社名が示すとおり、普遍的価値の追求を続けているといえるだろう。

こんな記事も読まれています

伝統と革新が融合したスポーツモデル!ダイナミックな外観や新世代ISGを引っ提げ、「メルセデスAMG CLE 53クーペ」発売!
伝統と革新が融合したスポーツモデル!ダイナミックな外観や新世代ISGを引っ提げ、「メルセデスAMG CLE 53クーペ」発売!
LE VOLANT CARSMEET WEB
今季10戦目にしてなんと5回目の11位……ヒュルケンベルグ抜群の安定感も”入賞圏外”に落胆「新しいポイントシステムが必要だ」
今季10戦目にしてなんと5回目の11位……ヒュルケンベルグ抜群の安定感も”入賞圏外”に落胆「新しいポイントシステムが必要だ」
motorsport.com 日本版
オートバックスセブン、林野庁と協定締結 店舗での国産木材使用を拡大
オートバックスセブン、林野庁と協定締結 店舗での国産木材使用を拡大
日刊自動車新聞
そういえば滑りづらくなった!? 首都高の二輪車安全対策「フィンガージョイントすべり止め」「カーブ部のカラー舗装延伸」とは?
そういえば滑りづらくなった!? 首都高の二輪車安全対策「フィンガージョイントすべり止め」「カーブ部のカラー舗装延伸」とは?
バイクのニュース
日産が新型「軽“ワゴン”」発表! ホンダ「N-BOX」対抗の「超背高モデル」! 超スゴイ“ピンク”も追加の「新ルークス」に販売店でも反響あり
日産が新型「軽“ワゴン”」発表! ホンダ「N-BOX」対抗の「超背高モデル」! 超スゴイ“ピンク”も追加の「新ルークス」に販売店でも反響あり
くるまのニュース
「ChatGPT」車載化、VWがゴルフやティグアンにオプション設定…欧州仕様
「ChatGPT」車載化、VWがゴルフやティグアンにオプション設定…欧州仕様
レスポンス
アクセルを戻せば減速する……のはわかる! でも説明しろと言われると悩むエンジンブレーキの「仕組み」とは
アクセルを戻せば減速する……のはわかる! でも説明しろと言われると悩むエンジンブレーキの「仕組み」とは
WEB CARTOP
フレッシュアップされたBMW 3シリーズの全情報 価格から走行性能&比較テストまで 新型BMW 3シリーズのすべて
フレッシュアップされたBMW 3シリーズの全情報 価格から走行性能&比較テストまで 新型BMW 3シリーズのすべて
AutoBild Japan
ついに始まった首都高「新ルート事業」の凄さとは 「箱崎の渋滞」も変わる!? 都心に地下トンネル「新京橋連絡路」爆誕へ
ついに始まった首都高「新ルート事業」の凄さとは 「箱崎の渋滞」も変わる!? 都心に地下トンネル「新京橋連絡路」爆誕へ
くるまのニュース
新型コンパクトSUV『EMZOOM』、世界市場で成功…中国広州汽車
新型コンパクトSUV『EMZOOM』、世界市場で成功…中国広州汽車
レスポンス
日本でまさかの拳銃を使ったタクシー強盗発生! キャッシュレス化で現金をもたない仕組み作りが一番の解決策
日本でまさかの拳銃を使ったタクシー強盗発生! キャッシュレス化で現金をもたない仕組み作りが一番の解決策
WEB CARTOP
本田宗一郎とイーロン・マスクに共通点があった? 稀代の経営者を支える「無知の知」とは何か
本田宗一郎とイーロン・マスクに共通点があった? 稀代の経営者を支える「無知の知」とは何か
Merkmal
全長5m級!トヨタが新たな「ラージSUV」まもなく発売!? 17年ぶり復活! 斬新フェイス&車中泊出来そう空間の「クラウン」 発売はどうなった?
全長5m級!トヨタが新たな「ラージSUV」まもなく発売!? 17年ぶり復活! 斬新フェイス&車中泊出来そう空間の「クラウン」 発売はどうなった?
くるまのニュース
伝統を継承するマッスルクルーザー! スズキが米北米市場で2025年型「ブルバードM109R」を発売
伝統を継承するマッスルクルーザー! スズキが米北米市場で2025年型「ブルバードM109R」を発売
バイクのニュース
フレキシブルウイング巡る論争が再燃。メルセデスに注目集まるも、今のところFIAは介入せず
フレキシブルウイング巡る論争が再燃。メルセデスに注目集まるも、今のところFIAは介入せず
motorsport.com 日本版
驚異のパフォーマンス向上! 最新スパークプラグの技術とその効果~カスタムHOW TO~
驚異のパフォーマンス向上! 最新スパークプラグの技術とその効果~カスタムHOW TO~
レスポンス
シボレー コルベット【1分で読めるスーパーカー解説/2024年最新版】
シボレー コルベット【1分で読めるスーパーカー解説/2024年最新版】
Webモーターマガジン
『ぽんこつジムニー』ハコ替え計画26-1「JB64のシートを移植しよう」
『ぽんこつジムニー』ハコ替え計画26-1「JB64のシートを移植しよう」
グーネット

みんなのコメント

7件
  • ガソリン、BEVのマルチ対応による効率化を謳ったMQBのe-Golf(前輪駆動)から始まり、BEV専用化でコスト効率化を宣言した後輪駆動MEBプラットフォームのID.3、ID.4。あまりのトラブル続きで社長退陣後、次はまた前輪駆動でスペース、コスト効率アップを売りにしたMEB-PlusのID.2が控えることに。電動化に関しては完全に迷走している様にしか見えないが。
  • ID.2早く早く
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

499.9648.8万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

376.0528.0万円

中古車を検索
ID.4の車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

499.9648.8万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

376.0528.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村