■ラリーのスバルが復活!? 新体制&新型マシン投入で2023年はどうなる?
現在2023年シーズンの全日本ラリー選手権が開幕され、大きな盛り上がりを見せています。
【画像】これがスバルの新型マシン!? 期待高まるデザインを見る! さらに新城ラリーのスバル勢はどうだった?
2023年3月4日から5日に開催された第2戦新城ラリーは4年ぶりの有観客で行われ、サービスパークと一部SS区間に設定されている愛知県営新城総合公園はたくさんの人で盛り上がっていました。
さまざまな応援グッズを身につけ観戦する観客達ですが、例年とは少し異なる風景を見ることができました。
それは「青い旗」や「青いウェア」の数々。今シーズンからワークスとしての復活を遂げたスバルチームを応援する観客がたくさん押し寄せていたのです。
スバルは2008年に惜しまれながらもワークスでの参加を撤退しましたが、今回のスバルの復活を機に改めて過去の活躍を振り返ってみます。
WRCで走るレガシィやインプレッサの姿が強く記憶に残っている人も多いかと思いますが、スバルが初めてラリーに参加したのは今から33年前、1990年のことです。
1990年4月に開催されたサファリラリーにてレガシィでラリーデビューし、初年度から複数回入賞するなど勢いのあるスタートダッシュを切りました。
そしてスバルは継続的にWRCに参戦し、初めてラリーに参加してからたった5年、1995年に世界王者となったのです。
さらにスバルの勢いはこれにとどまらず、1996年と1997年も世界優勝を果たし、なんと三連覇を遂げました。
このスバルの功績に日本だけでなく世界までを魅了し、世界に「SUBARU」の名前が広まるきっかけにもなったのです。
2001年には現在も全日本ラリー選手権で活躍する、新井敏弘選手がスバルワークスドライバーとして新たに参加し、数々の功績を残しました。
そんな世界中のファンを魅了したスバルのラリーでの活躍ですが、2008年に社会情勢の悪化などの影響を受け多くのファンに惜しまれながらWRC、そしてワークスとしてのラリー活動にピリオドが打たれました。
残念ながらラリーを撤退してしまったスバルですが、WRCに参加したスバルとしての最大の目的は「ラリーという過酷な環境で走り、市販車の改良に活かすこと」です。
その目的はしっかりと達成され、現在販売されているスバルのクルマは、この功績がしっかりとフィードバックされています。
ワークスとしての活動は終了したものの、スバルのクルマは変わらずラリーの場で活躍を続け、全日本ラリー選手権ではJN-1クラスにWRX STIが多数出場し、たびたび表彰台を総なめにしました。
スバル車の終わらない活躍に、長らく多くのラリーファンがスバルの復活を待ち望んでいたことでしょう。
■スバルがラリー参戦に復活? 今年の全日本ラリーは目が離せない?
そんな中、2023年の東京オートサロンでスバルのモータースポーツ体制発表で、のチーム運営サポートと車両開発サポートを行い、「SUBARU RALLY CHALLENGE」というチームとして全日本ラリーに参戦することが発表されました。
ワークスドライバーとして新井敏弘選手と鎌田卓麻選手を選抜したことに加えて、これまで参戦していたWRX STIから新型WRX S4にベース車両が変更になることも明かされています。
新型マシンは、スバルグローバルプラットフォームと2.4リッター直噴ターボエンジン(FA24型)という組み合わせによるベース車の高いポテンシャルに加え、これまで以上の軽量化を狙って開発を進めることで、シーズンを通してクラス上位入賞を狙うとしています。
新型マシンを操る新井選手と鎌田選手はこれまでもJN-1クラスでWRX STIをドライビングしていたドライバーなので大きな期待が寄せられました。
そしてワークスとして復活した記念すべき第1戦の「Rally of Tsumagoi」が2月3日に開催されましたが、ニューマシンの投入はまだ行われずWRX STIでの参戦となりました。
多くのラリーファンが注目したスバル勢は鎌田選手がドライブしたWRXが1位、そして新井選手がドライブしたWRXが3位という結果を残、2チームが表彰台を獲得するという幸先の良い開幕戦に多くのファンが感動したことでしょう。
開幕戦の結果によりさらに大きな期待を背負って迎えた前述の新城ラリーに筆者(兵頭倫果)は実際に足を運ぶことができました。
4年ぶりに有観客で行われたラリー会場に到着すると、まず「SUBARU」と描かれた幟が並ぶ光景が目に入り、改めてスバルの復活を感じます。
会場にはスバルの応援旗やウェアを身にまとうファンがたくさん見受けられ、言葉がなくとも歓迎の意がひしひしと伝わってきました。
サービスパークにはスバルのマシンを一目みようとする人も多く、決して衰えていなかったスバルの人気を感じることができました。
なお新城ラリーで行われたGRとスバルのトークショーでは、「スバルの新型マシンは2023年の梅雨が明けた頃に導入予定」という話もあり、ファンは多いに盛り上がっていました。
そんな盛り上がりを見せた新城ラリーでのスバル勢の結果は鎌田選手のWRX STIが3位、新井選手のWRX STIが6位と表彰台をしっかり抑える結果となりました。
筆者が会場で特に印象的だったのは、GRの赤旗とスバルの青旗を二本もつ観客の姿です。
2005年に三菱も撤退してしまったため現在まで参加していたのはトヨタだけ。この2色の旗が交わる光景を見て今後ラリーがもっと盛り上がるに違いないと確信しました。
日本でのモータースポーツ開催を反対する声もある中で、スバルが復活したこの事実は大きく影響することだろうと思います。
そして最後に筆者の個人的な意見ではありますが「いつか再びWRCで活躍するスバルを見たい」という、筆者だけでなく、世界中のファンがそう思っていることでしょう。
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みんなのコメント
新型WRXもヤリスも新ルールの元巻き返して欲しい。
三菱系も復帰して欲しいけど、車がないのがなぁ…