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2桁ナンバー物語 Vol.3 練馬34の日産 ステージア(後編)

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2桁ナンバー物語 Vol.3 練馬34の日産 ステージア(後編)

芳我孝雄(はがたかお)さん(71歳)が購入した初代「ステージア」は、1998年(平成9年)型。グレードは、2.0リッター直列6気筒エンジン搭載のエントリーグレード「20G」だ。

「車椅子が載ればよかったので、グレードはこだわりませんでした。エンジンも、2.5リッターやターボは不要で、2.0リッターで十分でしたので」

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先週の振り返り【前編】

初代ステージア「20G」の価格は235万5000円だった(1998年当時)。芳我さんが所有するステージアはほぼノーマル。購入した「20G」は、ほぼノーマル。オプションといえば、フロアマットとカーゴネットぐらい。「カーゴネットは営業マンにお願いして、サービスしてもらいました」とのこと。

購入時、サービスで取り付けてもらったカーゴネット。ラゲッジルーム容量は475リッター。ラゲッジルームフロア下には小物入れもある。リアシートのバックレストは、ラゲッジルームサイドにあるレバーを引くことで倒せる。今では多くのステーションワゴンにあるが、当時は珍しかった。エクステリアは、フロントグリルおよびバンパー形状からすると、当時、オプションだったエアロタイプのものだ。

「整備士の資格を持つ息子が、どこからかパーツを調達してきて、勝手に交換したんです。購入直後は、息子がよく乗っていましたね」

ほかにも、リアバンパーの一部に修復した跡が。「以前、追突事故に遭ったときの名残です。それほど大きな傷、凹みにならなかったので、(リアバンパーは)交換しませんでした」と、芳我さんは話す。

交換されたフロントグリルとバンパー。ほかにも、ボディには細かな傷や凹みがあるものの、「多少の傷や凹みは気にならないので、そのままにしています」という。芳我さんにとって、ステージアはあくまで実用車だ。

先週の振り返り【前編】

故障や整備状況は?現在の走行距離は約14万4000km。コンディションを訊くと、「故障はまったくありません。むしろ今の方が、調子はいいかもしれません」と、述べる。整備士の息子さんも時折、コンディションを確認してくれるという。

取材時の走行距離は14万3923kmだった。メーターはアナログ。「大きな故障もまったくないです。2年前、アイドリングが不調になるトラブルに見舞われましたが、プラグを交換したら直りました。部品代と工賃ですか? 1万円かかっていないです」

まめに整備しているのかと思いきや、2年に1度の車検整備のみ。ただし、オイルは5000kmごとに交換しているとのこと。タイヤもまめに交換しているそうだ。

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Vol.3 練馬34の日産 ステージア 前編

初代ステージアのボディは全長4800mm、全幅1755mm、全高1490mm。純正のスチールホイールを装着したタイヤ(16インチ)。搭載するエンジン「RB20E」は、1998cc直列6気筒SOHCガソリン。最高出力130ps/5600rpm、最大トルク172Nm/4400rpmを発揮する。ボンネットダンパーは標準。「普段の整備は、長年、大学の後輩が経営している整備工場に依頼しています。車検整備ごとに掛かる費用は、税金と保険で約10万円、整備代が約15~16万円です」

コンディションが好調なうえ、維持費もそれほど要さないため「買い換える理由もなく、ずっと乗りつづけてきました」と、話す。

車両重量は1430kg。最小回転半径は5.1m。インテリアはほぼフルノーマルインテリアの程度も上々。ヤレは少ない。オートエアコンやリモコン・キーも問題なく機能する。そして、ドアポケットには地図が。

インテリアはフルノーマル。オーディオ類も新車装着時のままである。ステアリング・ホイールはエアバッグ付き。トランスミッションは4AT。「カーナビゲーションはあえて装着しませんでした。装着すると、道を覚えなくなって、頭を使わなくなりそうな予感がしたので……(笑)」

インテリアをよく見ると、カーナビゲーションとともにETC車載器もない。「最近は高速道路もほとんど乗らないので……」と、芳我さん。エクステリアと異なり、インテリアはフルノーマルだ。カーナビゲーションはともかくETC車載器がないのは今どき珍しい。

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「いまでも、地図はよく使いますよ」と話す、芳我さん。ただし、カーオーディオは一部不調(CDおよびカセット)とのこと。ただ、「ラジオしか最近は聞かないので、修理は考えていません」とのこと。

エクステリアにしても、インテリアにしても、芳我さんの割り切りはすごい。走りに関係ない部分はあまり気にならないそうだ。

純正のカーオーディオは、CDおよびカセットが使えない。来年、手放すかもしれない芳我さんは、いつまで初代ステージアを所有し続ける予定なのか?

「実は来年、手放そうかと思っているんですよ」と、おどろきの発言が。きっかけは、昨今、報道でよく目にする自動車暴走事故という。

「さまざまな事故のニュースを見て、人ごとのように思えず……それに今、都心部に住んでいるため、クルマがなくとも普段の生活に困らないので、(ステージアを)手放そうかと考えています。時期ですか? 自動車税がもったいないので2020年3月頃ですかね」

リアウインドウには、JAF会員歴40年をしめすシールも。「20G」のフロントシートは手動調整式。センターアムレスト付きリアシートは、リクライニング機構もある。各ドアはサッシュレスタイプ。とはいえ、芳我さんは運転が好きである。以前はステージアに乗って、家族そろってドライブ旅行によく出かけていたという。また、ゴルフへもよく行っていたそうだ。

「今はもっぱら、ボート協会の仕事で使う場合がほとんどですね。大会やイベント時、(協会に)頼まれて必要な荷物を運ぶ機会がそれなりあるんです」

芳我さんがステージアを手放すと、もしかすると協会に影響が及ぶかもしれない。芳我さんもそれを理解しているようで、「クルマ(ステージア)を手放すと、アテにしている人は困りますよね(笑)」と、述べる。

それに、これといって欲しいクルマもないそうだ。ただし、ハイブリッド・カーなどを含む“エコカー”は興味があるという。

もし芳我さんがハイブリッド・カーを購入したら、きっとまた、長く所有し続けるはずだ。いずれにせよ2020年3月、芳我さんの選択に注目したい。

文・稲垣邦康(GQ) 写真・安井宏充(Weekend.)

【2桁ナンバー物語】

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