現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > まだ「ミニバン」が市民権を得る前に「高級多人数乗車」を実現! 3代目日産ラルゴがいま思えば偉大なクルマだった

ここから本文です

まだ「ミニバン」が市民権を得る前に「高級多人数乗車」を実現! 3代目日産ラルゴがいま思えば偉大なクルマだった

掲載 19
まだ「ミニバン」が市民権を得る前に「高級多人数乗車」を実現! 3代目日産ラルゴがいま思えば偉大なクルマだった

この記事をまとめると

■3代目ラルゴは初代セレナをベースにした上級ミニバン

いまでこそアルヴェルの影に隠れてるけど初代は凄かった! 発売後1カ月で1万7000台も売れた「初代エルグランド」の衝撃

■ハイウェイスターの登場で若者層にも人気を獲得

エルグランドやセレナの登場により1999年に生産終了

現代に通じるミニバンの先駆け的な1台

1993年に登場した3代目ラルゴは、初代セレナをベースにしたキャブオーバー型の上級ミニバンだった。3ナンバーサイズのボディに加え、対面シートアレンジやデュアルエアコンなど、快適性に優れた設計が特徴。1995年にはスポーティなハイウェイスターが登場し、若者層にも人気を博した。しかし、エルグランドや新型セレナなどの登場により、ラルゴは1999年に生産終了となった。

現在、日産にラインアップされる上級ミニバンは、初代が1997年に登場したエルグランドの3代目モデルのみになっているが、じつはそれ以前の日産の上級ミニバンとして、3代目ラルゴ(W30)が存在した。

1993年にフルモデルチェンジを行った3代目ラルゴは、初代セレナ(C23)をベースとしたキャブオーバータイプの上級ミニバンだ。5ナンバーサイズだったセレナとプラットフォームを共用しながら、全長4585×全幅1745×全高1835mm、ホイールベース2735mmの大柄なボディをもち、リヤスライドドアを備えた3列シート、7/8人乗りの3ナンバーサイズとなっているのが、セレナとの大きな違いである。

2代目までのワンボックスタイプとちがい、ボンネットをもつ現在のミニバンルックになったのがこの3代目ラルゴでもある。特筆すべきはエンジンを前席下に搭載したことで、前後重量配分がほぼ50対50になっていたこと。そしてフロアに配置された4速ATのシフトレバーによって、インテリアにも乗用車テイストをもたらしたことがポイントだ。

ラルゴの開発コンセプトは「高質で快適なドライバーズワゴン」というものだった。いま見ればミニバンそのものだが、当時はミニバンというジャンルが市民権を得ておらず、ドライバーズワゴンという呼び方をしていたのだろう。ミニバンというジャンルを世に広めたのは、3代目ラルゴが登場した翌年、1994年にデビューした初代ホンダオデッセイからということになるはずだ。

ラルゴのミニバン色を強めたのが、1995年の一部改良時に加わったオーテックジャパンの手によるハイウェイスターだった。そのハイウェイスターは、1996年のマイナーチェンジを機にカタログモデルに昇格。セレナにあったマルチスライドシートもこのタイミングで一部グレードに設定されている。これをきっかけに、ファミリー層や中高年層だけでなく、すでにミニバンという新しいジャンルのクルマに興味津々の若者層にも、エアロスタイルのハイウェイスターがウケることになったのだ。

その背景には、CMソングに矢沢永吉の「しなやかな野獣たち」が採用されたこともあったはずである。若者層ユーザーがカスタマイズに走ったのも、ブルーのボディサイドストライプが入ったハイウェイスターのカッコよさ、4か所のパノラマルーフによる室内の解放感などを考えれば当然ともいえた。

シートアレンジに人気の秘訣アリ

パワートレインは2リッターターボディーゼルエンジン、または2.4リッター自然吸気ガソリンエンジン。1997年式のハイウェイスターの例を挙げると、KA24DE型エンジンのスペックは145馬力、216Nmで、10・15モード燃費は7.8km/Lときわめて平凡。ミッションは4速ATのみで、駆動方式はFFと4WDを用意していた。サスペンション形式はフロントがストラットで、リヤがマルチリンク。タイヤサイズはフロントが195/70R14、リヤが215/65R15という前後異径サイズを採用し、最小回転半径は5.5mと小まわり抜群である。

3ナンバーサイズのボディということもあり、室内空間は広々。室内長2840×室内幅1605×室内高1235mmを誇った。しかもデュアルエアコンを用意し、後席の空調環境にも配慮されている。

さらに、多彩なシートアレンジも自慢のひとつだった。車中泊も可能な2/3列目席フルフラットアレンジはもちろん、2列目席を180度回転することで、3列目席との対面シートアレンジまで可能だ。これは楽しい。停車時のリビングスペースとして大活躍してくれたこと間違いなしである。

しかし、デビューから6年の1999年にラルゴはオーダーストップ、生産終了となった。その理由は、1999年当時、日産にはすでにエルグランド(初代1997年~)、セレナ(2代目1999年~)、プレーリーリバティ(3代目1998年~)などのミニバンがひしめき、一定の役割を終えたというところだろう。

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油7円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

トヨタ「ちょっと小さな高級ミニバン」に反響多数!? 「渋い」「悪くない」 丁度良い“5ナンバー”ボディ×「アルファードグリル」採用!? 「豪華内装」もイイ「エスクァイア」とは何だったのか
トヨタ「ちょっと小さな高級ミニバン」に反響多数!? 「渋い」「悪くない」 丁度良い“5ナンバー”ボディ×「アルファードグリル」採用!? 「豪華内装」もイイ「エスクァイア」とは何だったのか
くるまのニュース
マツダ ボンゴフレンディはロフト付きの車中泊できるワンボックス こんなクルマよく売ったな!! 【愛すべき日本の珍車と珍技術】
マツダ ボンゴフレンディはロフト付きの車中泊できるワンボックス こんなクルマよく売ったな!! 【愛すべき日本の珍車と珍技術】
ベストカーWeb
ホンダ「新ステップワゴン」発表! “カクカク”ボディの「黒モデル」! 精悍エアロも超カッコイイ“スパーダ”の「BLACK EDITION」が販売店でも話題に
ホンダ「新ステップワゴン」発表! “カクカク”ボディの「黒モデル」! 精悍エアロも超カッコイイ“スパーダ”の「BLACK EDITION」が販売店でも話題に
くるまのニュース

みんなのコメント

19件
  • drq********
    白のハイウェイスターなんて大学生の憧れだったもんなあ…
    良い時代だった
  • だい
    丸目のハイウェイスターツーリングなんてやつもあったな
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

245 . 0万円 356 . 3万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

39 . 0万円 145 . 0万円

中古車を検索
日産 ラルゴの買取価格・査定相場を調べる

査定を依頼する

あなたの愛車、今いくら?

申込み最短3時間後最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!

あなたの愛車、今いくら?
※1:本サービスで実施のアンケートより (回答期間:2023年6月〜2024年5月)
メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

245 . 0万円 356 . 3万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

39 . 0万円 145 . 0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

あなたの愛車、今いくら?

申込み最短3時間後最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!

あなたの愛車、今いくら?
※1:本サービスで実施のアンケートより (回答期間:2023年6月〜2024年5月)
メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村

ガソリン軽油割引中