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【TBCC2024】 トータル7台を購入! 三菱ギャランクーペFTOを愛しすぎた男

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【TBCC2024】 トータル7台を購入! 三菱ギャランクーペFTOを愛しすぎた男

28年前に入手したギャランクーペFTO

FTOやGTOといった三菱車の車名を見たり聞いたりしたときに、若い世代のクルマ好きは、きっと1990年代に登場したFFスペシャリティカーおよび4WDスポーツクーペのことを思い浮かべるはず。

【画像】菊池勉さんが今回参戦したFTOをみる 全21枚

しかし、この2台には1970年代に登場したオリジンが存在する。東京ベイサイド・クラシック・カップ・シリーズ(TBCC)のクリスタル・カップで戦っている菊池勉さん(54歳)は、元ネタとなるギャランクーペFTOとギャランGTOの両モデルを所有。そう、彼は熱心な三菱車フリークなのだ。

「最初に所有したクルマがFTOだったので、10代の頃から乗っています。1台目は友人から横取りしたFTOでしたね。24~26歳ぐらいのときにGTOに乗りかえましたが、再びFTOに戻りました。

28年前の話で、友人の家に壊れた状態で置いてあった1973年式のFTOを入手しました。このクルマを仕上げ、いまTBCCに参戦しています。結局FTOはトータルで7台も買ってしまいました」

現在、クーラー付きでサザンクロスラリー仕様にモディファイしているGTOを足グルマにしているとのことだったので、往時に買ったクルマそのものなのかを伺ってみた。

「GTOは別のクルマです。ホワイトのコルト11F、オレンジでラリー仕様になっているコルトギャラン16L、サザンクロスラリー仕様のギャランGTOという3台を同時所有していた友人から引き受けた形見です」

ホワイトのギャランクーペFTOも所有

とにかくエクステリアデザインが好きで、ひと目惚れしてしまい、FTOをトータルで7台も購入。熱量がハンパないので、TBCC参戦マシン以外のFTOがまだあるのでは? と思い、再び質問してみたら、案の定、もう1台存在していた。

「東大の授業を手伝っているときにタルガ・タスマニアに挑戦することになり、JAF公式戦6回完走の実績が必要となる国際C級ライセンスの取得が必須になりました。JCCA用として、たまたま出てきたエンジンがダメなホワイトのFTOを購入。新しいエンジンを入れ、2020年にテスト走行を行い、2021年から本格的にレースを開始しました」

菊池さんがクローズドコースでの競技を始めたのは50歳のときで、それまでは峠や湾岸線でのドライブを楽しんでいたそう。

「以前は日本アルペンラリーやレジェンド・オブ・ザ・ラリーなどにも参戦していました。TBCCでレースを楽しむようになったのは前回からで、スポーツ走行クラスにエントリーしていました」

今回の第46回TBCCでは予選4位、決勝5位というリザルトだったが、レース後にインタビューしてみたら、このように話してくれた。

「スタートが得意なので2位まで上がりましたが、やはり排気量が1597ccのエンジンでは2リッター勢に抜かれてしまい、途中から追いつくのがやっと、という展開になりました。最後に上位を狙ってみましたが、5位でした」

予選と決勝で異なるタイヤをチョイス

ワイドトレッドでショートホイールベースとなっているFTOのボディは扱いやすいサイズで、菊池さんはイン側のタイヤをリフトさせながら毎戦アグレッシブな走りを披露。

スポーツキットが組み込まれているエンジンは低回転域からトルクがあり、スタート直後のジャンプアップを可能としている。ワンオフのマフラーが奏でる迫力ある排気音からも、エンジンの素性のよさを窺い知れる。

その他、ビッグネームであるトミタク(クレイジーケンバンドの横山剣さんと共にボンネットにサインを描いている)のLSD、クラッチ、ファンネル、OS技研のデフなどを使っている。

ゴールドのホイールは往時に流行ったシャドーの復刻版で、本物も所有しているが、さすがにレースでは使っていない。ちなみに、今回のタイヤはジムカーナ競技やサーキット走行に適した横浜ゴムのADVAN A050で、予選用として優れたグリップ性能を発揮しつつコントロール性能も高いワンラップアタックスペシャル的なG/Sコンパウンドで臨み、決勝はサーキット走行全般に適したMコンパウンドで挑んでみた。

ステアリングは、三菱ラリーアートの前身となったコルトスピードの製品で、菊池さんはリプロ品を装着している。

「スキーに行くのも近所のデパートに行くのも、みんな昔の三菱車ですよ」

そのように話してくれた菊池さんは、熱心な三菱車フリークとして、これからもモータースポーツフィールドを走り続けるだろう。

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