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フェラーリのF1分配金ボーナス、上限額減で今後も維持か? 2026年新コンコルド協定のたたき台判明

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フェラーリのF1分配金ボーナス、上限額減で今後も維持か? 2026年新コンコルド協定のたたき台判明

 F1の運営や商業的な権利などを定めたコンコルド協定。次期協定の交渉が現在行なわれているが、フェラーリは2026年以降も参戦ボーナスを継続して受け取る方法で進んでいるようだ。

 コンコルド協定の締結は全ての関係者が合意に達するために激しく議論が行なわれる可能性が高い。そのため、それに先立って最近になり概要の草稿が各チームに送られた。

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 概要の中で注目すべき点のひとつは、各チームに支払われる分配金のうち、フェラーリへの歴史的貢献に基づくボーナスだ。

 現行の賞金分配方式では各チームは順位に応じた分配金、そしてチャンピオンシップの優勝チームに対する追加報酬などがある。これはコース上の成功に左右される部分だが、フェラーリはF1の創設時から唯一参戦し続けているという歴史的な側面によって、コース上の成果とは関係なくボーナスを受け取っている。

 そしてこのフェラーリ優遇といえるボーナスは、2026年以降の新コンコルド協定でも維持される見込みだ。

 ただフェラーリへの優遇は緩和されそうだ。現行のコンコルド協定ではこのボーナスで賞金総額の少なくとも5%を受け取れることとなっている。また賞金総額が11億ドル以上に大きくなれば、フェラーリの受け取るボーナスも増えるという、エスカレーター式が採用されていると考えられており、その上限は賞金総額が16億ドル以上のときの10%と見られている。

 情報筋によると新協定では、このフェラーリに対するボーナスが、賞金総額がいくら増えようとも、上限を5%とすることが提案されているという。

 この提案で同意された場合フェラーリは、ボーナスは維持しつつも今後は受け取ることのできる賞金が減ることとなりそうだ。

 一方で、フェラーリに対する賞金ボーナスについては、彼らだけが特別に受け取ることができる事への必要性を疑問視する向きもある。ただライバルチームにはフェラーリの歴史的な貢献からボーナスを認めている人々もいる。

 フェラーリにこそ劣るものの古株のチームであるウイリアムズ。現代表のジェームス・ボウルズは昨年、フェラーリの貢献を次のように語っていた。

「私はフェラーリがこのスポーツに特別なモノをもたらしていると思う。その事については正直になるべきだろう」

「一般の人にF1で知っている名前を訪ねれば、フェラーリが今も傑出した名前であることが分かるだろう」

「それが背景にある真実だ。彼らはこのスポーツにある種の伝統と知名度をもたらしている。だからこういった制度が存在するのにも理由があるんだと思う」

 コンコルド協定の草案内容については機密事項となっているため、フェラーリのフレデリック・バスール代表はこの件について内容を言及することはなかった。

 なおF1のステファノ・ドメニカリCEOは最近行なわれたF1の決算会見で、以前のコンコルド協定からあまり大きく逸脱しない次期協定を実現することが優先事項だと語った。

「我々は現在、チーム側と話し合いを進めているところだ」

「最も重要なポイントは、状況をできるだけ安定させることだ。そこが話し合いのポイントだ」

「知ってのとおり詳細には言及できない。しかしできるだけ早く、我々にできることを共有していきたい」

「より強力な将来、より長期的な未来に向けて、全てをまとめ上げるためのベストな方法について、チームと関係者全員と話し合いを続けることが、最善の状況だ」

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