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奥深さに驚くゴルフ R 秘めた魅力を顕にするエメヤ BBDC 2024(4) サーキット・ステージへ

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奥深さに驚くゴルフ R 秘めた魅力を顕にするエメヤ BBDC 2024(4) サーキット・ステージへ

特長は天候不問な普段使いのしやすさ

英国ベスト・ドライバーズカー(BBDC)選手権、2日目の早朝。キャドウェルパーク・サーキットは、日陰がまだ濡れている。2024年の審査員には、このコースが初めてだという人が多い。そんな時は、安定して走れそうな1台を選びたいと考えて当然だろう。

【画像】2024年のBBDC選手権ノミネート車両10台 GRヤリスにエメヤ、アルトゥーラまで! 全83枚

前日の予定の都合で、5時起きすることになった筆者、マット・プライヤーがまっ先に向かったのは、四輪駆動のフォルクスワーゲン・ゴルフ R。ミドシップで513psの、ノーブルM500を通過して。

フォルクスワーゲン最速のホットハッチとして、進化を重ねてきた8代目のゴルフ Rだが、天候不問な普段使いのしやすさに最大の特長がある。他の審査員と、希望が重なったとしても不思議ではない。

いざステアリングホイールを握ってみれば、その奥深さに驚くこととなった。コーナリングラインを調整しやすく、サーキットでは本当に楽しいのだ。

ジェームス・ディスデイルも、「機敏さや面白さはGRヤリスほどではないですが、想像以上にイイ感じ。トラクションは抜群で、アンダーステアは抑えられています。バランスが良くて、アクセルの加減でノーズの向きを選べますね」。と同意する。

前評判通り面白い電動のドライバーズカー

一方のトヨタGRヤリスは、ゴルフRより遥かに小さく、内装にはローコスト感が漂う。だが、普段使いしやすいホットハッチとして、今回の10台では最大のライバルになる。

アンドリュー・フランケルは、路面が濡れた時間帯に乗り比べて、どちらが好ましいか比較を試みた。「でも、このコンディションでは答えは出ませんね」。と苦笑いする。

しばらくして路面は乾燥。リチャード・レーンは、若干繊細さが足りないと感じたようだが、「そこがポイントかも。大体フルスロットルで突き抜けられるんですよ」。と笑う。確かに、入り組んだこのコースでも全開で走れる区間は長い。

次に触れるべきは、ハッチバックつながりでヒョンデ・アイオニック5 N。筆者はプロトタイプを試乗し、絶賛せずにいられなかった。だがBBDC選手権では、軽くない車重や人工的な技術が否定的に捉えられるのでは、とも考えていた。

それは杞憂だった。マット・ソーンダースは、「6割しか理解できていませんが・・」。とドライブモードの複雑さを前置きする。まったく疑問はない。数日だけでは、アイオニック5 Nの全モードを確かめることは不可能だ。

「Nモードにして、トルクをシフトさせながら、コーナリングのバランスを探っていけるのが面白い。能力の幅が広く、本当に速くて、ドライバーズカーとして楽しめますね。前評判通り」。と続ける。

「正確で高精度。でも、豪快ですね」。とは、イリヤ・バプラート。初試乗での感動を振り返りつつ、意のままだと付け加えた。

サーキットで秘めた魅力を引き出せるエメヤ

電気的に再現されたシフトチェンジを、誰もが褒める。レーンは、サーキットでは本当に魅力度が増すと話すが、筆者も同意見。擬似的にギアを選び、人工的なサウンドを聞くことは、タイヤの状態を察知する手がかりになる。

車重は軽くないが、サーキットですぐにタイヤがダレるわけではない。パワートレインも、オーバーヒート状態になるわけではない。お昼に充電する必要はあったが、それは6名が積極的に乗っていたことの証しでもある。

バッテリーEV勢としては、4ドアサルーンのロータス・エメヤもある。アイオニック5 Nより車重は更にかさみ、サーキットでの評価は不利に思える。

それでも、2024年に試乗した数多くの中で特段の記憶を残したからこそ、BBDC選手権へノミネートしている。走り出してみれば、そんな懸念を見事に払拭してくれた。

「サーキットの方が、秘めた魅力を引き出せるかも。ステアリングが凄く正確。グリップとトラクションは秀抜で、姿勢制御も素晴らしいですよ。ブレーキを引きずりながらコーナーへ侵入すると、安定性の高さを実感します。何周でも楽しめました」

というレーンの発言を聞き、フランケルも続ける。「目指した場所へ疾走するような能力は、本当に素晴らしいね」。彼にとっても、うれしい誤算だったという。

この続きは、BBDC 2024(5)にて。

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