吟味されたツールによる的確なチューニングアプローチ
ジェイズレーシングが提示するストリートチューンドの完成形
「S2000ストリートチューンの集大成」西の大御所“ジェイズレーシング”渾身の超快感マシン!
ホンダ車専門の老舗チューニングショップ、ジェイズレーシングが手がけたS2000はエンジンから足回りに至るまでオリジナルパーツがフルに組まれた仕様だ。
まずエンジンは吸排気&CPチューン…と聞くと、かなりライトな仕様に思えるけど、そこにはジェイズのノウハウが満載されている。ジェイズオリジナルのツチノコチャンバーやSPLエキマニ、サーキットマフラーチタン70RRなどで吸排気系をチューン。
何種類も試作品を作った上で形状を決めたというSPLエキマニは、2.0Lのまま2.2L並みの低中速トルクを実現。誰が乗ってもハッキリと体感できるほどの性能アップが図れるという自信作なのだ。
そんなEXマニに合わせて、VTECの作動ポイントもノーマルの5850rpmから5400rpmに変更。それによって、ノーマルでは低速カムから高速カムへの切り替わりで発生するトルクの落ち込みを綺麗に消している。同時にレブリミットは9000rpmから9200rpmにアップし、実測で258ps/24.4kgmをマークする。
デフオイルクーラーの装着で油温はノーマルの220度から、真夏のサーキット走行でも120~140度で落ちつくようになる。結果、LSDの効きが安定するためタイムが落ちない他、オーバーホールのサイクルも半年に1回から2年に1回となるなどメリットは多い。
一方、VGS(可変ステアリングギヤレシオ)仕様の特性に合わせたジェイズオリジナルショックのセッティングも見どころのひとつ。というのも、VGSは特に低中速コーナーでの挙動がシビアになりがちで、それを解消するために独自のアプローチがとられているのだ。
カギになるのはまずスタビライザー。フロントは強化してロール剛性を高め、逆にリヤは弱くすることでロールを発生させる方向にむかわせる。さらに、リヤダンパーの伸び側減衰力をやわらかくしてイン側タイヤの接地性を向上させると同時に、LSDのイニシャルトルクを6kgm前後にセット。
つまり、リヤを安定させることで、ステアリング&アクセル操作や路面状況に対する唐突な挙動を抑え込んでいるわけだ。
なお、ジェイズオリジナルのショックは基本的にバネレートは前後20kg/mmだが、ストリートでの快適性を考えて16kg/mmとされる。その他、SPLアルミピロアッパーやキャンバージョイントL2、ピロタイロッドエンドなどオリジナルパーツを多数装着している。
エアロキットはすでに300セット以上が販売されたというジェイズのタイプSカーボンフルエアロ。さらに、冷却性能を高めるカーボンボンネットタイプVが装着されている。
高速域で確実なダウンフォースを得られる3D GTウイングタイプ2なども、ジェイズのオリジナルパーツとなる。
バランスを崩さず、ストリート仕様として高い完成度を誇るこのS2000。ベストはセントラルで1分27秒前半、鈴鹿で2分26秒というタイムで「サーキットを走っても良いタイムが出せるストリートマシン」というコンセプトを体現しているのだ。
●取材協力:ジェイズレーシング TEL:072-645-3500
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みんなのコメント
2.0Lのまま2.2L並みの低中速トルクを実現なんて、本当に出来るんなら本家でやってる。
ショップのドンガラs2000試乗したことあるけどほんとカートみたいに気持ちいいくらい曲がったわ