現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > なぜ「巨大すぎる“乗用車”」日本で乗る? 最近は“意外”と乗りやすい!? アメリカンな“ラージカー”オーナーの心理とは

ここから本文です

なぜ「巨大すぎる“乗用車”」日本で乗る? 最近は“意外”と乗りやすい!? アメリカンな“ラージカー”オーナーの心理とは

掲載 54
なぜ「巨大すぎる“乗用車”」日本で乗る? 最近は“意外”と乗りやすい!? アメリカンな“ラージカー”オーナーの心理とは

■アメリカンフルサイズ…巨大すぎる乗用車なぜ乗る?

 クルマのボディサイズで「アメリカンフルサイズ」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。アメリカンフルサイズは、アメリカ合衆国内の自動車業界のカテゴライズであり、「ミッドサイズ」に対してのクラス分けです。

【画像】デカすぎ…近寄り難い「巨大な乗用車」を画像で見る(125枚)

 1970年代にできた言葉ですが、現在では「ラージカー」という呼び方が一般的になっています。では、どんなクルマがフルサイズと言えるのかという定義ですが、実は明確になっているわけではありません。

 20世紀には全長5m以上、エンジン排気量が5L以上というザックリな定義がありました。しかし、現在のEPA(アメリカ環境保護局)が定めたラージカーの定義は、セダンは車内空間が120立方フィート以上、ステーションワゴンは160立方フィート以上のクルマとされています。昨今では北米市場におけるフルサイズのダウンサイジング化が進んでおり、全長5mを切る車種でも、EPAがラージカーと認定しているようです。

 すでにアメリカメーカーのフルサイズセダンは皆無となりましたが、フルサイズのピックアップトラックやSUVは、相変わらず北米で人気があるようです。

 では日本はというと、そのようなクルマは“並行輸入車”市場で人気を博しています。

 トヨタ「タンドラ」などのアメリカンフルサイズを多く扱っている『アップルさいたま岩槻インター店』に聞いたところ、店に入ってくるクルマはすぐに売約となるんだとか。日本国内では少々持て余してしまう感があるアメリカンフルサイズですが、購入するユーザーはどのようなところに魅力を感じるでしょうか。

「やはり、日本にはない大きさと迫力ですね。タンドラなどを検討するお客様の多くは、国産車だとトヨタのアルファード/ヴェルファイアを考えていた人が多いです。しかし、いくら“アルベル”が大きいとは言え、アメリカンフルサイズには及びません。それに北米専売モデルは、日本で見かけることがあまりないので、優越感にも浸れるというわけです」(同店・原田彰人店長)

 原田氏によれば、最近のアメリカンフルサイズのクルマは、一昔前のように“燃費がめちゃくちゃ悪い”というわけではなく、アルファード/ヴェルファイアとほぼ同等の燃費になったことも、日本のユーザーが安心して買える要因になっているといいます。

 同じく、アメリカンフルサイズのピックアップトラック、SUVを扱っている『PUTデポ』の金原崇雄社長は、優れた実用性を理由に挙げます。

「最近ではボートやオートバイ用トレーラー、キャンピングトレーラーを牽引する人が多いですが、そういったユーザーにしてみれば、日本国内で売られているクルマではパワーやトーインキャパシティが十分ではないわけです。

 用途によっては全長20フィートを超えるトレーラーを牽(ひ)くわけで、そんなトレーラーだとランドクルーザー300系でも不安があるわけで。だから、ウチにアメリカンフルサイズを買いに来られる方は、ほとんどがトレーラーで何かを牽くという目的があることがほとんどですね」

 アメリカンフルサイズの魅力は他にもあります。アメリカという広大な土地を長距離走ることを想定して造られているので、ピックアップトラックと言えども車内が豪華で快適です。後部座席も広く、ゆったりと移動時間を過ごすことができます。

 またエンジンパワーに余裕があるため、地形の変化に合わせて頻繁にアクセルを開閉する必要もありません。乗り味はと言えば、もちろん北米向けらしく直進安定性に優れ、さらに昨今のモデルはスポーティなサスペンションが装備されているのでワインディングロードでもしっかりと走ってくれます。車体は大きいですが、意外と前輪の舵角が大きいので、そこまで日本の道路で気を遣うこともありません。

 何より、荷台や車内荷室が広く、乗員が4人乗っていても、オートバイや水上バイクなどを軽々と積むことができる実用性は、国内で正規販売されるトヨタ「ハイラックス」にはない部分です。

 ちなみに両店舗にオーナー像を聞いたところ、1000万円近くする車両価格もあって、購入者のほとんどが富裕層なんだとか。駐車スペースの確保にもコストがかかるため、さすがにオーナーに庶民はあまりいないというのが実情。

 都内で大型車が駐められるタワマンの住人や、地方の広い駐車スペースが付いた別荘の所有者だといいます。でも、そんな特別感こそがアメリカンフルサイズの魅力になっていることは間違いなさそうです。

こんな記事も読まれています

2号車キャデラックが降格/2024年WEC第4戦ル・マン24時間 スターティンググリッド
2号車キャデラックが降格/2024年WEC第4戦ル・マン24時間 スターティンググリッド
AUTOSPORT web
ついにヒョンデ 「アイオニック 5 N」発売開始! さらに”ドリキン土屋”監修のチューニングパーツも開発
ついにヒョンデ 「アイオニック 5 N」発売開始! さらに”ドリキン土屋”監修のチューニングパーツも開発
THE EV TIMES
F1ラスベガスGP、底力が試されるのは”第2回”? 初開催は成功裏に終わるも「どんなことからも学ぶことがある」
F1ラスベガスGP、底力が試されるのは”第2回”? 初開催は成功裏に終わるも「どんなことからも学ぶことがある」
motorsport.com 日本版
HKSからGT-R、86/BRZ、GRスープラ用フロアマットがリニューアルされて販売開始
HKSからGT-R、86/BRZ、GRスープラ用フロアマットがリニューアルされて販売開始
レスポンス
箱根のロング有料道路「値上げ」全線通ると普通車1000円超に 37年ぶり7月から 新割引も
箱根のロング有料道路「値上げ」全線通ると普通車1000円超に 37年ぶり7月から 新割引も
乗りものニュース
ホンダが「斬新 軽バン」発表! 荷室フラットで「快適車中泊」出来る? N-VANとe:では違いある?
ホンダが「斬新 軽バン」発表! 荷室フラットで「快適車中泊」出来る? N-VANとe:では違いある?
くるまのニュース
世界に1台しかないフェラーリ「テスタロッサ」タルガトップが5000万円からと激安の理由と製作したEBSとはなにもの?
世界に1台しかないフェラーリ「テスタロッサ」タルガトップが5000万円からと激安の理由と製作したEBSとはなにもの?
Auto Messe Web
3列シート 7人乗り、多彩なライフスタイルにフィットするSUV 電気自動車 メルセデス「EQB」を発売
3列シート 7人乗り、多彩なライフスタイルにフィットするSUV 電気自動車 メルセデス「EQB」を発売
AutoBild Japan
【悲報】 アバルト「F595」/「695」在庫一杯で国内販売終了のお知らせ 電動化の推進に伴い
【悲報】 アバルト「F595」/「695」在庫一杯で国内販売終了のお知らせ 電動化の推進に伴い
AUTOCAR JAPAN
ランボルギーニ公式コーヒー? 「ラヴァッツァ」とのパートナーシップ発表
ランボルギーニ公式コーヒー? 「ラヴァッツァ」とのパートナーシップ発表
レスポンス
「とても生産的」な学びを得たアロンソ。今季最多ポイント獲得のアストンマーティン/F1カナダGP
「とても生産的」な学びを得たアロンソ。今季最多ポイント獲得のアストンマーティン/F1カナダGP
AUTOSPORT web
手ぶらでサーキット体験!! レンタル車両にプロのレッスンまで! ブリヂストンのeスポーツとリアルのコラボが魅力満載
手ぶらでサーキット体験!! レンタル車両にプロのレッスンまで! ブリヂストンのeスポーツとリアルのコラボが魅力満載
ベストカーWeb
「マジでどうにかならないの?」 クルマの「水アカ問題」どう対処? “ガンコなこびりつき”を解決するアイテムとは
「マジでどうにかならないの?」 クルマの「水アカ問題」どう対処? “ガンコなこびりつき”を解決するアイテムとは
くるまのニュース
1987年に登場した「カローラFX16」の再来!? トヨタが米国市場で「カローラFXスペシャルエディション」を発表
1987年に登場した「カローラFX16」の再来!? トヨタが米国市場で「カローラFXスペシャルエディション」を発表
バイクのニュース
顔つき激変! トップグレードRSも登場! 何度も言うけど[いすゞ]は[MU-X]を日本に入れてくれ!
顔つき激変! トップグレードRSも登場! 何度も言うけど[いすゞ]は[MU-X]を日本に入れてくれ!
ベストカーWeb
セナ没後30周年。マクラーレンのモナコGPはセナ一色! モナコ大公アルベール2世が新型「アルトゥーラ スパイダー」をドライブして華を添える
セナ没後30周年。マクラーレンのモナコGPはセナ一色! モナコ大公アルベール2世が新型「アルトゥーラ スパイダー」をドライブして華を添える
Auto Messe Web
Good Bye!「アバルトF595/695」が日本市場向けの生産を終了。残るは在庫のみ
Good Bye!「アバルトF595/695」が日本市場向けの生産を終了。残るは在庫のみ
Webモーターマガジン
[Pro Shop インストール・レビュー]トヨタ アルファード(ショップデモカー)by サウンドエボリューション・ログオン
[Pro Shop インストール・レビュー]トヨタ アルファード(ショップデモカー)by サウンドエボリューション・ログオン
レスポンス

みんなのコメント

54件
  • どんなにハイラックスに太いタイヤはかせて車高上げてカスタムしようが。ノーマルでもアメリカンフルサイズの迫力には敵わない。
  • オーナーの心理=オラオラ
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

407.2477.2万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

69.8690.0万円

中古車を検索
ハイラックスの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

407.2477.2万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

69.8690.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村