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スイフトが売れに売れるインド市場! スズキがインドで最強を誇るワケ

掲載 更新 8
スイフトが売れに売れるインド市場! スズキがインドで最強を誇るワケ

 この記事をまとめると

■インド国内でも新型スズキ・スイフトの販売が開始された

素のスイフトにMTがあるのは「走り好きの若者」もだけど「高齢ドライバー」のためでもあった! MT設定にみるスズキの良心に感動!!

■インドでスズキは「マルチスズキアリーナ」と「ネクサ」のふたつのブランドをもつ

■スイフトが新型になったことでそのほかのプレミアムコンパクトも性能向上や質感アップが期待される

 ついに新型スイフトをインドで発売

 2023年のデビュー以来、日本国内でも好調な販売となっているのが新型スズキ・スイフト。スズキは2024年5月9日付けでインド国内でも新型スイフトの販売を開始したとアナウンスしている。リリースによると、2005年にインド国内にて生産販売を開始させて以来、インド国内での累計販売台数が297万台にものぼっており、インドでの現地子会社となるマルチスズキの主力モデルになっているとしている。

 インド国内では全長を4m以内に抑えた、小さいトランクのついた4ドアセダン、「ディザイア」という派生モデルがあり、デリー市内では圧倒的にディザイアを多く見かけるが、前出の累計販売台数にはディザイアは含まれていないというから、インドでどれほどスイフトの人気が高いかがうかがえるというもの。

 また、スイフトはインドでライドシェア車両、つまりフリート販売でも台数を稼いでいるので、それにより297万台という累計販売台数を築きあげたといってもいいだろう。

 ところでインドにおいてスズキは「マルチスズキアリーナ」と「NEXA(ネクサ)」という2チャンネル体制で販売ネットワークを構築している。スイフトを扱うのはマルチスズキアリーナとなり、ほかにはワゴンR(日本モデルとは異なる)、セレリオ(コンパクトハッチバック)、S-プレッソ(SUV風コンパクトハッチバック)、アルト(日本モデルとは異なる)、エルティガ(MPV/多目的車)、ブレッツァ(コンパクトSUV)、EECO(商用バン)がラインアップされている。比較的カジュアルなモデルが揃っているのが特徴といえよう。

 一方のネクサ店で扱うモデルは、バレーノ、インビクト(SUV)、グランドビターラ(SUV)、ジムニー、フロンクス(SUV)、XL7(SUV風ミニバン)、シアズ(コンパクトセダン)、イグニスとなっている。

 黒基調でシックにまとめられた外観店舗をデリー市内で見ることができるが、その雰囲気はレクサスディーラーに近いものを感じる。ラインアップ車種を見てもトヨタブランドに対するレクサスのような、ブランドこそスズキのままだが、レクサス車に相当するようなプレミアムなモデルをラインアップする高級ディーラーがネクサ店といっていいだろう。

 新型スイフトの登場がそのほかのコンパクトモデルの質感を上げる

 とはいっても大排気量エンジンを搭載する、ボディサイズも大きい、いかにも高級車といったモデルではない。日本でもお馴染みのバレーノやイグニスを見てもわかるとおり、マルチスズキアリーナ店扱いのモデルと大きさはたいして変わらないのである。

 インドではボディサイズこそコンパクトクラスだが、高級イメージをもたせた「プレミアムコンパクト」と呼ぶにふさわしいクラスが存在するのである。BMWミニや、フィアット500eなど、欧州コンパクト車の一部もプレミアムコンパクトと呼ばれることもあるが、それとは少々異なるような印象を筆者はもっている。

 インドではそもそも富裕層でもコンパクトカーに乗り続けることが多い。その訳を現地で聞くと、「デリーは道が狭いところも多いから、そんなにデカいクルマには乗ることはできない」との話を聞いたこともある。

 また、伝統的には富裕層だからといって、あからさまに見栄を張ったようなクルマには乗らない傾向が強いようである。ただ、グローバル経済が叫ばれるようになり、欧米の流儀が世の中に浸透してくると、レンジローバーやメルセデス・ベンツ、BMWといった欧州プレミアムブランドモデルに乗る富裕層も目立ってきたそうだ。ある現地人は「欧米に影響を受けた人はあのような(欧州などの大きい高級車)クルマに乗りたがる」と教えてくれた。

 コンパクトモデルでも相応の質感を持たせるのは日本車の得意分野。階級社会の染みついた欧州ブランドではなかなかマネできない芸当ともいえよう。ただ、韓国ブランドは新興国向けコンパクトSUVとなる「クレタ」をはじめ、スズキのネクサ店で扱うモデルにぶつけるようなプレミアムコンパクトモデルをインドでラインアップしている。

 日系ブランドではスズキが圧倒的な販売シェアを誇るなか、街なかではトヨタやホンダのクルマをよく見かける。トヨタはアルファードやカムリ、レクサスブランド車など、明らかにスズキが幅を利かすクラスとはまったく別のクラスで各モデルがよく売れている。そのため「販売台数ではスズキが圧倒的に多いが、台当たり利益で見ればトヨタが圧倒的にいいように見える」といった話も現地で聞くことができる。日本メーカー同士でぶつかることなく、棲み分けができているといってもいいだろう。

 新型スイフトは見た目だけではなく、走りなど基本性能もだいぶ向上している。その新型がインドでもデビューしたということは、スズキのプレミアムコンパクトモデルも今後のモデルチェンジなどを経て、さらに性能や見た目の質感が向上していくことは間違いないだろう。

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みんなのコメント

8件
  • zvw********
    要するに…

    日本の自動車メーカーで初めて本格的にインドに地をつけたのがスズキだった


    これでお題の答えは済むはずかと。
  • ******
    そのスズキですらタイでは撤退
    難しいね
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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