アウトドアやキャンプを気兼ねなしに楽しめる
気軽にアウトドアやキャンプを楽しみ、激安なクルマを手に入れる代わりに、浮いたお金でアウトドア&キャンプ用品を買う……。そんな楽しみ方、”プアキャン”が注目されている。そもそも、アウトドアやキャンプにクルマを使うと、車内外は汚れるし、用品の積載時にラゲッジルームなどにキズが付くのは当たり前。
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でも、激安グルマならガンガン使って汚れようと、キズが付こうと、関係なし。新車や高額車でガッカリ……とショックを受けるようなケースでも、どうってことはない。むしろアウトドアやキャンプを、気兼ねなしに楽しめるメリットさえあったりする。
そこで、「激安こそ遊びの正義! 軽で行くプア(マンズ)キャンのすすめ」をテーマに、激安な軽自動車でも、アウトドアやキャンプで大活躍してくれそうな、中古の車両価格60万円以下のクルマをピックアップしてみた。
軽自動車なら1食分のランチ代が浮くほど経済的になる
その前に、軽自動車でアウトドアやキャンプのために遠出したときのメリットも併せて紹介したい。つまり、軽自動車はそれなりに燃費がいいし、高速代も割安。例えば、Mクラスボックス型ミニバンの同価格帯の中古車=ガソリン車の高速60%、市街地40%走行時の実燃費は13km/Lほど。
しかし軽自動車でのんびり走れば16~18km/Lはいくはずだ。例えば、東京から、キャンプ場、オートキャンプ場も多い那須高原を往復したとすると、距離は約400キロ。今、ガソリン代が高騰していて、レギュラーガソリンでも1L170円はする時代である。上記のミニバンなら31L必要で、ガソリン代は5270円となる。
一方、燃費のいい軽自動車なら、ガソリンは22Lぐらいで済み、ガソリン代は3740円。その差は1540円だが、高速料金も軽自動車が安い。ミニバンだとETC利用でも往復8440円となるが、軽自動車になると6860円で済むのだ。
ガソリン代と高速代のミニバンと軽自動車の差は、トータルで3120円。ふたり分の軽いランチ代が浮く計算になる。ハイオクガソリンの輸入車になれば、その差額がさらに広がるのは当然だ。
プロがオススメする激安軽自動車を紹介
では、アウトドア&キャンプに向く激安軽自動車として、どんな車種があるだろうか。あまりにも古いといろいろ心配だから、激安ながら、比較的古すぎないクルマをピックアップしてみよう。
ホンダN-BOX+
まずはアウトドア&キャンプに最適と言える先代ホンダNーBOX+だ。つまり、ただでさえ室内空間が広大なNーBOXに対して、ラゲッジスペースの使い勝手、広さを追求したモデルである。
バックドアの開口部は、NーBOXより開口部高が120mm高く、フロア地上高が150mm低くなり、大きく重い荷物の積載に有利。しかも、後席よりラゲッジスペースを優先したパッケージの採用で、ラゲッジスペースの奥行きが295mm長くなっているから、荷物の積載性、使い勝手はもう抜群と言っていいのである。そのNBOX+なら、60万円以下で2012~2014年モデルが探せるし、下限は30万円台からだから、かなりお買い得、狙い目と言っていい。
スズキ・ワゴンR
30万円台という話が出てきたところで、30万円程度で手に入る、激安アウトドア&キャンプ向け中古軽と言えば、スズキ・ワゴンRがある。年式的には先代の2012~2014年モデルが中心。
走行性能はこの時代の軽自動車としてトップレベルで、長距離の移動もそれほど苦にならないはず。ハイトワゴンの元祖と言えるクルマだけに、ラゲッジスペースの使い勝手、シートアレンジ性にも優れているから、大きな荷物も積み込みやすいのである。
ちなみに、スズキ・エブリィワゴンといった商用車系のワンボックス車は、たしかにアウトドアやキャンプに向いている。だが、激安価格のクルマは走行距離が10万キロ越えは当たり前で、ヘビーに使われていた可能性もあり、今回の激安軽自動車の選択としては、お薦めしにくいのが実情である(例外はあるが)。
ホンダ・バモス
しかし、そうしたワンボックスタイプでも、狙い目がある。それがホンダ・バモスだ。ホンダの軽商用バンだが、バモスホビオという遊びグルマ仕様があったぐらいで、一般ユーザーの趣味グルマとして使われていたケースも少なくない。2012年式、走行7.8万キロで36万円といった、30万円台の中古車もあったりする。
日産オッティ
極めつけの、アウトドアやキャンプに向く激安軽自動車が、じつはOEM車だ。例えば日産オッティ。三菱eKワゴンの日産向けのクルマであり、日産車としては王道車種ではないため、本体より安く買えるケースがある。
2009年、走行3.5万キロで約30万円という激安車を見つけられるかもしれない。しかも、ハイトワゴン系だから荷物の積載力は文句なく、さらに助手席側スライドドアを備えた仕様もあり、価格対使い勝手のバランスは見事と言っていいだろう。下限が2011年式で10万円台あるのも、美味しいポイントだ。そう長くない期間で乗りつぶす覚悟なら、激安軽自動車として表彰状モノである。
三菱トッポ
低年式でも意外なほど走行距離が少ない中古車が目白押しの、とっておきの1台が三菱トッポ。全高1700mmもの超ハイトワゴンで、当然、荷物の積載性は抜群。バックドアが横開きで、雨宿りはできないものの、車体後方にスペースのないところでもバックドアを開けやすいメリットがあったりする。それほどの人気車ではなかったため、中古車は激安。本稿執筆時点で、2008年式・走行2万キロで39万円(三菱認定中古車)なんていうクルマも見つけられたぐらいである。
全体的には10年落ち前後でも、走行5万キロ前後のクルマが多いのも特徴となる。バカ売れしたクルマではないにもかかわらず、中古車は全国的に結構多いから、選びやすいとも言える。そして、今乗っていると、なんのクルマかわからない……そんなレアな!? 軽自動車でもあったりするのだ。
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みんなのコメント
燃費いいし何やっても気にならないところがいいですよ
それが浸透しないとみんな「車への無関心」を装うしかないよね。安い車、中古車、軽自動車への批判コメが飛び交うかぎり、車業界の未来は暗いだろうなあ。