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【価格/航続距離は?】マツダMX-30 EVモデル、日本発表 発売日は1月28日 最低地上高/サイズ/車重を解説

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【価格/航続距離は?】マツダMX-30 EVモデル、日本発表 発売日は1月28日 最低地上高/サイズ/車重を解説

はじめに 電気自動車のMX-30とは

text:Wataru Shimizudani(清水谷 渉)

【画像】選ぶならEV? マイルドHV? 内燃エンジン? マツダMX-30、CX-30【比べる】 全161枚

1月28日。マツダは「MX-30 EVモデル」を、全国のマツダ販売店を通じて日本発売した。

MX-30は、2019年の東京モーターショーでEVのプロトタイプとして発表された。

日本に先がけて欧州で昨年の9月からEVモデルの販売が開始。日本市場では、昨年の10月にマイルドハイブリッド・モデルから発売され、続いて今年初めにEVモデルが導入されると予告されていた。

昨年末の集計によると、欧州では既にMX-30のEVモデルが約1万台も登録されており、日本でもマイルドハイブリッド・モデルが3000台以上も登録されている。ユーザーの中心は、独身者、ヤングカップル、そして子離れ世代だという。

MX-30 EVモデルの内外装は、基本的にはマイルドハイブリッド・モデルと変わらない。

ボディサイズは、全長×全幅×全高が4395×1795×1565mm、ホイールベースが2665mm。

全高がマイルドハイブリッド・モデルより15mm高く、最低地上高が変わるだけで、ほかの数値は同じだ。車両重量は、マイルドハイブリッド・モデルのFF車より約200kg重い1650kgとなっている。

では、MX-30 EVモデルのキモであるパワートレインなどを中心に、その概略を紹介していこう。

MX-30 EVモデル パワートレイン/充電

MX-30 EVモデルのパワーユニットは、電力のみで走行が可能なEVを実現する新開発の「e-SKYACTIV」だ。

そのシステムは、交流同期原動機(モーター)、高電圧バッテリー、DC-DCコンバーター、AC普通充電器などの高電圧部品で構成される。

モーターはフロントに搭載し、前輪のみを駆動する2WD。モーターのパワースペックは、最高出力が107kW(145ps)/4500-11000rpm、最大トルクは27.5kg-m/0-3243rpm。

なぜ バッテリー容量35.5kWh?

床下に搭載される駆動用バッテリーはリチウムイオン電池で、総電力量(バッテリー容量)は35.5kWh。

この容量は、車両の資源採取段階から使用後の廃棄にいたるまでのライフサイクル・アセスメント(LCA)からCO2(二酸化炭素)排出量を抑制するため、適切なサイズとして決定された。

EVは走行中はCO2を排出しないとはいえ、バッテリーを製造するときには大量のCO2を排出する。35.5kWhという容量であれば、マツダ3のディーゼル車よりもライフサイクル全体でCO2の排出量を下回ることになる。

ちなみに、この35.5kWhという容量は、「ホンダe」と同じ。日産リーフは40kWhと62kWhだ。

したがって、WLTCモードによる一充電走行距離(航続可能距離)は256kmと短め。マツダでは、MX-30 EVモデルは通勤・街中での買い物など、デイリーユース用とし、長距離を走りたい人には、マイルドハイブリッド・モデルを勧めている。

充電機能は普通(AC)充電および急速(DC)充電の2つの方式を搭載。

普通充電は最大入力6.6kWにまで対応し、急速充電はCHAdeMO規格を採用している。スマートフォンアプリ「MyMazda」を利用して、家の中などクルマから離れた場所からスマホで充電ステータスをチェックすることが可能だ。

MX-30 EVモデル シャシー

シャシーには、EV専用に基本骨格やボディを強化したマツダの新世代車両構造技術「SKYACTIVビークル・アーキテクチャー」を採用している。

ボディは基本骨格のストレート化と環状構造を基本として、剛性とエネルギー伝達効率を高めたマツダ独自のもの。

EVモデルでは、バッテリーケースを環状構造の一部として活用することで、上下・左右・前後に骨格を連続させた基本設計と合わせて、4輪対角剛性を大きく向上させている。

サスペンションは、フロントがマクファーソンストラット式、リアがトーションビーム式。マツダがこれまでに追求してきた「意のままのコントロール性」をより精密に、自然に楽しめる操縦安定性を提供する。

また、マツダ独自のGベクタリング・コントロール・プラスを進化させた、「エレクトリックGベクタリング・コントロール・プラス」を搭載し、シームレスな車両挙動を実現。

ブレーキペダルの操作量からドライバーが必要とする制動力を判断し、その範囲内で最大限のエネルギー回生を行いつつ、不足分を摩擦による制動力で補う回生協調ブレーキや、人の感覚にあったトルクコントロールを可能とした、エンジン車のアクセルペダルに相当するモーターペダルも採用。

なお、MX-30 EVモデルでは、マツダの安全思想に基づき、発進から停止までモーターペダルで操作する「ワンペダル」は採用していない。

その代わりというわけではないが、加速状況に応じて発生するトルクの状態をドライバーが無意識に認知できることを考え、モータートルクに同期したサウンドを発生するシステムも採用。

ステアリングホイールにはパドルを備え、通常走行時の「D」レンジを基準に、プラスとマイナス、それぞれ2段ずつの合計5段の変速で、回生減速度を強めたり加速度を強めたりすることが可能となっている。

なお、EVモデルの最低地上高(マツダ測定値)は130mm。マイルドハイブリッド・モデルの180mmから50mm低くなっている。

MX-30 EVモデル 価格

MX-30 EVモデルは3グレードを設定。消費税込みの車両価格は、「EV」が451万円、「EVベーシック・セット」が458万7000円、「EVハイエスト・セット」が495万円。

グレードの違いは、ヘッドランプ、シート地、内装パーツの素材、オーディオなどといった快適装備の差で、パワートレインのスペックや先進安全技術「iアクティブセンス」などに変わりはない。

ちなみに、全グレードが「サポカーS・ワイド」に相当しており、サポカー補助金の対象となっている。

また、EVに不安を感じている購入検討者のために、EV生活を体験できる「1DAY モニター試乗」、エンジン車と同等の残価率(3年で55%)の残価設定型クレジットプラン「マツダスカイプラン」、購入から保有までの困りごとに対応する「EV専用ダイヤル」、コネクティッドサービスを活用してバッテリー状況をモニタリングし、バッテリーに優しいクルマの使い方をアドバイスする「バッテリーケアアドバイス」などが予定されている。

MX-30 EVモデル スペック

MX-30 EV(ベースグレード) スペック

税込み車両価格:451万円
全長×全幅×全高:4395×1795×1565mm
ホイールベース:2655mm
車両重量:1650kg
モーター:交流同期電動機
最高出力:107kW(145ps)/4500-11000rpm
最大トルク:27.5kg-m/0-3243rpm
バッテリー総電力量:35.5kWh
航続可能距離(WLTCモード):256km
最低地上高:130mm
駆動方式:FF
タイヤサイズ:215/55R18

カーボンニュートラルへの取組み

マツダは、2050年時点のカーボンニュートラル実現を目指している。

そのためには、燃料を車両に入れてからの「タンク to ホイール」ではなく、燃料採掘から車両走行までの「Well(井戸) to ホイール」、つまり材料製造・組み立て・廃棄といったクルマのライフサイクル全体でのCO2削減に向け、Well to ホイール/LCA(ライフサイクル・アセスメント)視点でのCO2削減に取り組まなければならない。

そのチャレンジの第一歩として、今回のMX-30 EVモデル(e-SKYACTIV)を発表。

まずは昨年、先に発売されたマイルドハイブリッド・モデル(e-SKYACTIV G)との2本立てで展開し、2022年にはプラグインハイブリッド・モデルや、ロータリーエンジンを発電機とする「REマルチ電動化技術」を導入予定で、将来的なEVシフトに備えてEV専用プラットフォームの開発にも着手する。

さらには、再生可能液体燃料である微細藻類由来のバイオ燃料や、CO2とH2(水素)の合成液体燃料である「e-Fuel」などの普及促進、工場やオフィスのグリーン化も推進していく。

まずは、2030年までにマツダは生産するすべてのクルマを電動化するという。

なお、この場合の電動車とはハイブリッド・モデル、プラグインハイブリッド・モデルも含まれている。

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みんなのコメント

7件
  • マツダは公共充電設備を使うためのサービスは何もアナウンスしてないけど、NCS使えってことなのかな?

    輸入車ならともかく、マツダの顧客でNCSに毎月4000円無条件で(1回も使わなくても)払ってくれるかね?

    会員費用の差額だけでホンダ、日産に客を取られかねない。
  • EVはモーターとバッテリーがあれば一丁上がりとか、HV技術があれば簡単に切り替えら得ると主張する人達への回答がこの車だろう。
    無用に長いボンネットフード、短いホイールベース。従って室内が狭い。
    量産効果が出ないから、全てに割高で、そのしわ寄せがバッテリー搭載量をケチるしかなくなる。
    チャデモ規格で最大出力50kWに対応と言うことは、リーフと同じくバッテリー温調管理がされていないということか。
    それならリーフの方が良い。
    リーフe+は大容量バッテリーの方が1セルに掛かる負担が低く、充放電効率や耐久性がよりすぐれている。
    この車はHV車が基本設計みたいだから、それを買うべき。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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