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サクラを筆頭に電気自動車が人気だが、頼みの補助金に間に合うのか? 間に合わないとどうなるのか?

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サクラを筆頭に電気自動車が人気だが、頼みの補助金に間に合うのか? 間に合わないとどうなるのか?

EVの販売が好調で頼みの「CEV補助金」が枯渇?
新型軽EVの「日産 サクラ」は、2022年7月28日時点での受注台数が2万3000台を超えるなど、順調なスタートを切っています。

サクラ以外のEVやPHV、FCVといった次世代エネルギー車も比較的好調をキープしていますが、これを後押ししているのが国からの補助金です。

日産、新型の軽電気自動車「サクラ」を発表。実質178万円で買える軽EV、デイズとの差は?

しかし、まもなく補助金の予算残高が底を尽きる可能性が高くなっています。

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国の補助金(CEV補助金)と自治体の補助金がある
クルマの電動化が進み、EVやPHV、FCV(水素燃料電池車)などの次世代エネルギー車のラインナップが広がってきた昨今ですが、既存のガソリン車やハイブリッド車と比べると割高であることが多く、なかなか手を出しにくいことも事実です。

一方、持続可能な社会を実現するためには、ある程度次世代エネルギーの普及が進むことが必要不可欠です。そこで、国や自治体では、EVをはじめとする次世代エネルギー車の導入に対する補助金を用意しています。

最も代表的な補助金が、経済産業省の外郭団体である次世代自動車振興センターによる「クリーンエネルギー自動車導入促進補助金(CEV補助金)」です。

CEV補助金は、一般的には「国の補助金」と呼ばれるもので、EVやPHV、FCVなどを購入時に申請することで、条件に応じた一定の金額が補助されます。

補助金額は、車両価格や外部給電の有無などによって異なりますが、サクラの場合、全グレードで55万円となります。

これに加えて、東京都の場合、さらに60万円(再エネ電力を導入しない場合は45万円)の補助金が適用可能です。

これらを合計すると最大で約115万円の補助金となります。サクラの車両価格は239万9100円~294万300円と、ガソリンエンジンの軽自動車と比べるとかなり割高ですが、補助金を考慮すると、およそ125万円~180万円前後となるため、ガソリン車とも十分競合する価格帯となります。

今年度のCEV補助金は事実上間に合わない可能性も?
しかし、次世代自動車振興センターは2022年8月2日、7月25日時点での補助金残高が約177億円であり、10月末にも申請受付が終了される見通しであることを発表しました。

CEV補助金は、2021年度補正予算で375億円、2022年度予算で155億円の計530億円から捻出されてきましたが、当初の想定を大きく超える申請があったことで、年度半ばで予算が枯渇してしまう見込みとなっています。

申請にはナンバープレートが発行されている必要がある!
CEV補助金は、対象となるクルマを購入後、次世代自動車振興センターに対して申請書類を提出し、申請が認可された後に補助金が振り込まれるという流れです。

販売店が申請を支援してくれることがほとんどであるため、実際にそれほど大きな手間が生じることはありません。

ただ、申請の際にはナンバープレートが発行されていることが必須要件となっています。ナンバープレートの発行は、クルマが生産され、販売店に到着した後に行われるため、販売店で新車購入を申し込んだ時点ではCEV補助金の申請はできません。

サクラは今オーダーしても納車は年末になってしまう?
つまり、CEV補助金の申請受付が10月末に終了する見込みなのであれば、遅くとも10月末に納車できる見込みでなければなりません。

しかし、昨今では半導体不足などによる新車の長納期化が問題となっており、ほとんどのモデルがオーダーから3か月以上の納期を見込まなければならなくなっています。

サクラの場合、現時点での納期は2022年末頃になるとされています。したがって、納車時(ナンバープレート登録時)には、すでにCEV補助金の申請受付が終了している可能性が高いのです。

またCEV補助金同様、各自治体による補助金にも予算残高に上限があるため、CEV補助金と近いタイミングで申請受付が終了されることも懸念されています。

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販売の現場ではトラブルなし!?…理由は来年度の予算
一方、販売の現場ではそれほど大きな問題とはなっていないという声も多く聞かれます。

その背景には、仮に2022年10月末にCEV補助金の申請受付が終了した場合でも、これまでのケースでは来年度(2023年度)の予算が適用される可能性が高いということがあります。

例えば、2022年度のCEV補助金は、2022年2月19日以降に登録されたクルマを対象としており、2021年度が含まれていることがわかります。

そのため、対象となる次世代エネルギー車を購入した人は、遅かれ早かれ補助金を得られるという見解が多数のようです。

また、補助金はあくまで購入後に入金されるものであり、購入資金として活用できるものではありません。したがって、「補助金が得られないから買えない」ということにはならない点も、それほど大きなトラブルになっていない一因と見られています。

CEV補助金がいつまで続くかは不透明
もちろん、まったく懸念がないわけではありません。

そもそもCEV補助金は、次世代エネルギー車の普及を目的としているため、EVやPHVが一定以上に普及すれば、補助額が減額されたり、CEV補助金そのものが消滅したりする可能性もあります。実際、欧州や中国では、EVなどに対する補助金を縮小する動きも見られています。

現実的には、来年度に突然CEV補助金が消滅する可能性は低く、むしろ最新情報によれば2023年度は過去最高額の予算枠になるというニュースも出ていますが、この先EVやPHV、FCVなどの購入を検討している人は、数年先には補助額が変更となったり、入金が後ろ倒しになったりする可能性があることは、考慮に入れておいたほうがよいかもしれません。

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文:ピーコックブルー
写真:
1枚目:日産 サクラ
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みんなのコメント

25件
  • 補助金がパタッと無くなるケースや補助金の空白時期になると恐ろしい。
    家関係でも補助金が出なかったケースを知ってるだけに怖い。
  • ハハハ・・、アルファードやヴェルファイアが売れず、新型クラウンもボロカスだから、売れまくってる日産の軽にトヨタの社員が嫉妬してるよ・・(笑)😆😆😆😆。仕方なかろう・・、アンタら今のトヨタ社員の質や美的センスが、かつてのセルシオやマジェスタみたいなヒット作をもはや生み出せない位に大幅に堕落・劣化してんだから・・(笑)。アキオになって以降、あの天下のトヨタが、今や、軽に嫉妬する位にまで堕ちた・・。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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