1980年代、「クロカン」ブームを支えた4WDが、各自動車メーカーから続々と発売された。この連載企画では、今でいうSUVとは、ひと味もふた味も異なる「泥臭さやワイルドさ」を前面に押し出したクロカン4WDを紹介する。第21弾は「2代目パジェロ」だ。
高額なRVながら新車月間販売台数1位を獲得するほど大人気に!
テレビ番組の「東京フレンドパーク」のダーツゲームの掛け声、バンパーガードやルーフラックに装着された黄色いフォグランプ、「OFFROAD EXPRESS」や「JAOS」のステッカーなど、RVブームを知っている人なら「パジェロあるある」が頭に浮かぶのではないだろうか。
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2代目パジェロ(V系)が発売された1991年1月には、ライバルのいすゞ ビッグホーンも同年12月にモデルチェンジを実施してV6ガソリンを搭載した。これでプラド、サーフ、テラノなどの人気モデルが数々と登場し、「国産オフロード4WDの黄金期」を盛り上げた。
1991年、三菱自動車はダカールラリーのゴール時期に合わせて、2代目パジェロ(V系)の発売時期を同年1月に設定した。残念ながらレースではデビューウインを飾ることはできなかったが、当時から大人気だったパジェロの新型発表ということで、クルマ業界のみならず、一般的なニュースとして扱われたほど注目された。
3L V6エンジンと2.5L 直4インタークーラー付ディーゼルを設定
新型パジェロは、ジープ譲りの丸目2灯はそのままに、丸みを帯びたボディスタイルで登場した。インテリアやシートも無骨さを微塵も感じさせないモダンな仕上がりだった。ボディバリエーションは、初代パジェロ(L系)と同じ4タイプを設定。ショートは「メタルトップ」とキャンバストップを改め「Jトップ」とした。
ロングボディは「ミッドルーフ」と後ろ半分がハイルーフになった「キックアップルーフ」を設定。これら4つのボディにオーバーフェンダーの有無や2種類のエンジン(V6ガソリンとディーゼルターボ)を組み合わせることで、多様なグレード構成をラインナップした。なお、オーバーフェンダーはのちに「ブリスターフェンダー」に変更された。
この2種類のエンジンとは、先代モデルから受け継いだ2972cc V6ガソリンエンジンの「6G72型(最高出力155ps/最大トルク24.0kgm)」と、2476cc直4インタークーラー付ディーゼルターボ「4D56型(最高出力105ps/最大トルク24.5kgm)」のことだ。しかし、先代モデルと比べ、V6ガソリンは5ps、インタークーラー付ディーゼルターボは11psほどパワーアップが図られている。
1993年には、3496cc V6ガソリンエンジン「6G74型(最高出力230ps/最大トルク33.0kgm)」を上級グレードに搭載した。さらにこの年のマイナーチェンジでプラドが搭載したディーゼルターボ「1KZ-TE型(最高出力130ps/最大トルク29.5kgm)の対抗馬としてパジェロは、2835cc直4インタークーラー付きディーゼルターボ「4M40型(最高出力125ps/最大トルク30.0kgm)」を投入した。
パートタイムとフルタイムのメリットを合わせ持つスーパーセレクト4WD
同年、パジェロはオフロード4WDでは初となるエアバッグを運転席に採用し、さらにロングボディのヘッドライト形式を変更した。なお、1997年には6G74型エンジンを245psものハイパワーを発生したGDI仕様に変更した。
何より2代目パジェロが初代から進化したのは、「スーパーセレクト4WD」の採用だ。これはセンターデフとビスカスカップリングを備えた、パートタイム4WDとフルタイム4WDのメリットを合わせ持つ最新4WDシステムだった。これにより「走る・止まる」に加えて、パートタイム4WDが苦手だった「曲がる」を確実にコントロールできるようになった。
また、ラダーフレームに備わる足まわりは、フロントに独立懸架、リアに3リンクコイル式サスペンションを採用した。大きくサスペンションがストロークする低速走行での悪路走破性能はライバルたちの方が一枚上手だった。しかし、ダートなどで安定性を求める速度域での走行や街乗りなどは、文句なしのポテンシャルを持っていた。
1994年、Jトップにワイドボディに6G74型エンジンを搭載したモデルを追加。その2年後には、2351cc直4ガソリンエンジンの「4G64型(最高出力145ps/最大トルク21.0kgm)」を搭載したエントリーモデル「パジェロルーキー」を投入した。後にミッドルーフワイドにも「エクシードジオ」「ジオマスター」の廉価版を追加している。
280psのハイパワーエンジンを搭載したエボリューションモデル登場
一方1997年には、ハイパフォーマンスモデルの「パジェロ エボリューション」が限定2500台でデビューした。こちらはパジェロが通年参戦していたダカール・ラリーの市販車改造クラスのベースモデルで、従来の3.5L V6(最高出力280ps/最大トルク35.5kgm)までパワーアップし、MIVEC仕様としている。ワイド化した専用4輪独立懸架サスペンション+低重心、飾りではないエアロパーツなどにより、特異な存在感をアピールしていた。
なお、この進化したパジェロで参戦した1992年と1993年のダカール・ラリーでは、総合優勝を飾っている。さらに1997年には篠塚氏が日本人初タイトルを獲得し、パジェロ人気をさらに押し上げ、クラウンやカローラを押しのけて、パジェロが月間販売台数のトップに立ったこともあった。世界に挑み続け、名実ともに頂点を極めた2代目パジェロは、乗用車よりも乗用使用車として大ヒットした、そんな名車だった。
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みんなのコメント
20代より、
二代目パジェロを15年間所有しました。
ショート ZR 紺・銀色
V6 6G74 3500G 7年半
ロング フィールドマスターLED 銀・白・銀色
4M40 2800D 7年半
青春時代のど真ん中、お気に入りのRVでした。
当時は、大変な人気車で憧れて購入。
パジェロは、乗り手の想像を遥かに超えた楽しさを教えてくれました。
どこにでも行けそうな安心感。
運転する楽しさを感じることが出来ました。
それ以来、三菱ユーザーです。
私の中では、
2代目パジェロが現在の車選びの原点となっており、他メーカーでは、満足出来ない自分がいます。
現在は、
デリカD5に乗っております。7年。
これからも自分らしくカーライフを楽しみますよ!
パジェロが再販されることがあれば、またパジェロに乗りたいと思っています(ランクルのようなラグジュアリーではなく硬派なパジェロを希望)。
ちなみに現在の愛車はランエボ9です。発売と同時にディーラーに駆け込みました。走行距離はもうじき25万㎞です。