■4000万円オーバーのインプレッサを発見!?
スバルは東京オートサロン2023にて、新型「インプレッサ(日本仕様車・プロトタイプ)」をお披露目しました。
根強い人気を誇るインプレッサですが、海外では歴代モデルも人気だといいます。
スバルが新型「インプレッサ」6代目モデルは「スポーティ」さ強調! 見どころは「特別なマフラー」にあり?
インプレッサは、クラスを超えた高い安全性能と動的質感を兼ね備えた同社のスタンダードモデルです。
6代目となった新型インプレッサは、日本市場における名称を「インプレッサSPORT」から「インプレッサ」と名称が変更されました。
また歴代モデルはスポーティかつカジュアルなデザイン、優れた運動性能、安心できる先進安全装備といった特徴を持っており、根強いファンを抱えるモデルとして知られています。
とくに、水平対向エンジンを搭載していることによるスポーティな走りは、インプレッサ最大の特徴のひとつであり、その点だけでもインプレッサを選ぶ理由になるといわれるほどです。
また、現行モデル(2022年12月に生産終了)の新車価格は200万2000円からとなっており、リーズナブルなモデルであることも特徴です。
さらに、過去のモデルであれば、100万円を切る価格で中古車市場に多く流通しているため、若いユーザーが手軽にクルマを楽しむのにも適した1台となっています。
そんなインプレッサですが、英国東部のノリッジにある中古車販売店では、1998年式の初代インプレッサが26万ポンド(約4156万円)という超高額で販売されています。いったい、どのような個体なのでしょうか。
実はこの個体は「22B STi Version」という、限定車をがベースにリビルドされたものとなっています。
「22B STi Version」は、1997年にスバルが世界ラリー選手権(WRC)で3連覇を達成したのを記念し、参戦車両であった「インプレッサWRC’97」を公道走行可能なロードカーとして再現したモデルです。
WRCマシンさながらのルックスであることはもちろん、専用の水平対向エンジン「EJ22改」が搭載されるなど、そのパフォーマンスも通常のインプレッサからは大きく向上されていました。
この「22B STi Version」は、500万円というインプレッサとしては破格の値段であったにもかかわらず、限定台数400台がまたたく間に完売したといわれています。
■その正体は、有名レーシングコンストラクターによって再構築された個体
発売からおよそ25年が経過した「22B STi Version」は、その希少性もあいまって3000万円オーバーで販売されていることもめずらしくありません。
一方、そうした現状を考慮したうえでも、今回発見された個体はさらに高価であることがわかります。
その理由は、この個体が「ロジャー・クラーク・モータースポーツ」という英国の有名レーシングコンストラクターによって、完全にリビルドされたものであることにあります。
英国初のWRC王者として知られるロジャー・クラーク氏によって創設されたロジャー・クラーク・モータースポーツは、インプレッサをはじめとするスバル車のチューニングもおこなっています。
今回の個体は、1999年に英国に正規輸入された後、英国内で保管されていたようです。
その後、2018年にロジャー・クラーク・モータースポーツによって、10万ポンド(約1600万円)もの費用を掛けて細部まで再構築されたといいます。
また、エクステリアのペイントはWRCカーのペイントを多く手掛ける「SGM」によってなされています。
こうした数々の手が加わった結果、7万マイル(約11万2000km)近い走行距離を持ったこの個体は、まさに新品同様といったコンディションとなっています。
※ ※ ※
2022年6月には「22B STi Version」を現代の技術で再構築した「P25」が、同じく英国の有名レーシングコンストラクターである「プロドライブ」によって発表されました。
25台限定で販売されたP25は、46万ポンド(約7355万円)という価格となっています。
いずれも、「22B STi Version」という限定車両がベースとなっているとはいえ、これほどまでに高額な価格が与えられる背景には、やはりインプレッサの根強い人気があることは間違いないようです。
過去のモデルを現代の技術で再構築することは「レストモッド」と呼ばれ、現在愛好家の間ではひとつのトレンドになっています。
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