■爽快な高性能オープンカーを振り返る
1989年に、マツダからユーノス「ロードスター」が発売されると、国内外でオープンカー人気が高まり、各メーカーが次々とオープンカーを発売しました。
現在ではその熱も冷め、オープンカーのラインナップも限られたモデルだけになってしまいましたが、かつてはハイパワーなモデルや運動性能に優れたモデルが存在。
そこで、往年の高性能なオープンカーを5車種ピックアップして紹介します。
●ホンダ「S2000」
ホンダはF1を始めモータースポーツに参戦することで、その技術を市販車にフィードバックしてきました。
なかでも集大成ともいえるのが、1999年に発売されたオープンFRスポーツ「S2000」です。
S2000は「S800」以来となる29年ぶりのFR駆動のホンダ車で、シャシからエンジンまですべてが新開発され、ホンダ創立50周年を祝うメモリアルカーという位置づけでした。
エンジンは2リッター直列4気筒DOHC VTECを搭載し、最高出力250馬力を8300rpmで発揮し、レブリミットは9000rpmに設定されるなど、市販車の自然吸気エンジンとしては驚異的な高回転・高出力を実現。
また、足まわりは4輪ダブルウイッシュボーンを採用して、軽量かつ高剛性な車体と相まって、高い運動性能を発揮しました。
2005年に実施されたマイナーチェンジでエンジンは2.2リッターに排気量がアップされ、乗りやすさを考慮した結果、初期型ほどの高回転エンジンではなくなってしまいましたが、それでも十分にパワフルで、国内外のホンダファンを魅了し、2009年に生産を終えました。
そして、誕生から20年を迎えたことで、ホンダのコンプリートカーやオプション製品を販売するホンダアクセスから、新たに開発したパーツが発売され、スポーツサスペンションや新デザインのフロントバンパー、ダックテールタイプのトランクスポイラー、フロアマットなどをラインナップしています。
●三菱「エクリプス スパイダー」
1989年に「スタリオン」の後継モデルとしてアメリカで発売された「エクリプス」は、当時の「ギャラン」と同じ2リッター直列4気筒ターボエンジンを搭載した高性能スポーツカーとして人気となります。
1996年には2代目エクリプスをベースにしたオープンカー「エクリプス スパイダー」を発売。製造はアメリカで日本にも左ハンドルのまま輸入されました。
電動開閉式のソフトトップを格納するために、後席のシートバックは直立に近いほどですが、2+2の乗車定員4名となっています。
日本に輸入されたのは駆動方式がFFで、230馬力を誇る2リッター直列4気筒ターボエンジン搭載モデルとなっており、ソフトトップを開けた状態ではフラットなキャビンの、高性能かつスタイリッシュなモデルでした。
なお、2004年からは、1999年に登場した3代目エクリプスをベースにしたエクリプス スパイダーも日本で販売され、アメリカナイズされたルックスは日本車離れしており、大いに話題となりました。
●日産「シルビア ヴァリエッタ」
1988年の発売から大ヒットとなった5代目「シルビア」は、いまでは「走り屋御用達」のイメージがありますが、当時は若い女性にも人気で、デビュー直後はデートカーとして高い人気を誇りました。
そして、5代目の登場から数か月遅れて、オーテックジャパンがほぼ手作りで改造するオープンカーの「シルビア コンバーチブル」が発売されます。
ベースは175馬力を発揮する1.8リッター4気筒ターボエンジンを搭載する、最上級グレードの「K’s」の4AT車でした。
耐候性に優れたドイツ製のソフトトップは電動開閉式で、運転席側のシートベルトの付け根の部分に開閉スイッチがありました。トップの格納時はボディ同色のカバーで覆う仕様でした。
その後2000年には、7代目シルビアに国産初のフルオープンタイプの電動メタルルーフを備えた「シルビア ヴァリエッタ」が登場。
ベースとなったグレードは「スペックS」で最高出力165馬力(MT車)の2リッター直列4気筒エンジンを搭載し、トランスミッションは4速ATと5速MTが設定されています。
室内は2+2の4人乗りとなっていましたが後席のスペースはかなり小さく、あくまでも緊急用となっていました。
クーペとしてもオープンモデルとしても楽しめる電動メタルルーフを採用することで、スポーティとスペシャリティを両立したFRオープンという特徴から、いまもファンが多いモデルです。
■メーカー謹製のボルトオンターボ!?
●マツダ「ロードスター ターボ」
1998年に登場したマツダ2代目「ロードスター」は、シャシやエンジンを初代から踏襲して、大きく変わることを選択しませんでした。
一方で、外観はリトラクタブルヘッドライトから固定式に変わるなどイメージチェンジを図り、細部にまで手を入れられ、より洗練されたオープン・ライトウェイトスポーツカーへと進化。
そして、2代目「ロードスター」最大のトピックスとなる2台の特別なロードスターが誕生します。
まず、2003年10月から完全受注生産でクーペボディに改造された「ロードスター クーペ」を発売。このモデルは元々オープン用に作られたシャシに、ハンドメイドで屋根部分を溶接したクローズドボディとなっていました。
さらに、2004年2月には1.8リッター直列4気筒ターボエンジンを搭載した「ロードスター ターボ」が登場。
ターボチャージャー装着によって最高出力は160馬力から172馬力に、最大トルクは17.3kg-mから21.3kg-mにアップと、決して大幅なパワーアップではありませんでしたが、低回転域からトルクを発生させるセッティングで、気持ちの良いアクセルレスポンスを実現していました。
ロードスター ターボは限定350台とわずかな台数しか販売されず、歴代ロードスターでターボチャージャーを搭載した唯一のモデルとあって、貴重なモデルです。
●トヨタ「MR-S」
1999年に発売されたトヨタ「MR-S」は、「MR2」の実質的な後継車としてデビュー。MR2と大きく異なる点として、ルーフを手動ソフトトップの2シーターオープンカーとなっています。
また、ハイパワーなターボエンジンを搭載した2代目MR2に対し、MR-Sは1.8リッター直列4気筒DOHCエンジンを搭載し、最高出力は140馬力と控えめなスペックです。
しかし、1トン前後の重量まで軽量化されたため、心地良い加速感とミッドシップならではの運動性能の高さ、そして手軽にオープンエアドライブが楽しめたことで人気となります。
そして、MR-Sの特徴のひとつとして、5速MTに加え、国産量産車初の「シーケンシャルマニュアルトランスミッション(以下、SMT)」が採用されたことが挙げられます。
SMTは2ペダルのセミATと呼ばれるトランスミッションで、クラッチ操作が自動で、変速操作はシフトレバーを前後に動かして手動でおこない、レーシングカーをイメージさせました。
同様なタイプのトランスミッションは、現在のオートメーテッドMTがありますが、MR-SのSMTは変速が完全に手動です。
MR-Sは国内のスポーツカー市場の縮小もあり、販売不振が続いたことで2007年に生産を終了。後継車はありませんでした。
※ ※ ※
欧州メーカーでは、いまも高性能なオープンカーは数多く存在していますが、日本では4代目ロードスター、ホンダ「S660」、2代目コペンだけになってしまいました。
そんななか、2020年6月に電動ソフトトップを備えた「LC500 コンバーチブル」が登場。パワーユニットは5リッターV型8気筒自然吸気エンジンのみで、クーペと同様に4シーターです。
価格は1500万円とかなり高額ですが、レクサス「CS」以来のラグジュアリーなオープンカーということで、話題となっています。
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