■二輪車のエンジンを搭載した四輪車はなぜ少ない?
二輪車用のエンジンには1リッターという排気量で200馬力近いハイパワーを絞り出すものも少なくありません。
そのため、二輪用のエンジンを四輪車に搭載すればキレのいいスポーツカーが製造できそうですが、実際に四輪車に搭載した例は数えるほどしか存在しませんが、なぜ採用例が少ないのでしょうか。
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現在、二輪車と四輪車の両方を手掛けるメーカーには、日本のホンダ、スズキ、ドイツのBMW、オーストリアのKTM(X-BOW※新規オーダー終了、国内在庫無し)があります。
ホンダでは、二輪車のエンジンを四輪車に搭載した例はありませんが、スズキはコンセプトカーで二輪車のエンジンを搭載したコンセプトカーをモーターショーで発表したことがあります。
しかし、実際に四輪車を市販化したことがあるのはBMWのみです。
BMWは、1955年にリリースしたマイクロカー、「イセッタ」で、当時販売していた二輪車「R-25」の245cc空冷単気筒エンジンを搭載したモデルを展開。
イセッタは、イタリアのイソ社が製造していたクルマですが、戦後の困難な時期にBMWがライセンス生産をして、手近にあった二輪車用のエンジンを流用していたようです。
その後、BMWではイセッタを発展させたセダンタイプ「700」を1959年に発売しますが、こちらにも二輪車「R67」の697cc空冷・水平対向2気筒エンジンがリアに搭載されています。
それから長い空白期間を経た2013年に登場した「i3」のレンジエクステンダー仕様に、二輪用のエンジンが搭載されました。
採用されたのはBMWのビッグスクーター「C650」のエンジンをベースにしたもので、647ccの水冷直列2気筒エンジンです。
BMWは二輪車・四輪車メーカーとして長い歴史がありますが、そのなかでも二輪車のエンジンと搭載した四輪車はこの3台のみにとどまっています。
このように四輪車に二輪車のエンジンを使われる事例がほとんどなかったのは、四輪車は重いことに加えて、乗車定員や搭載する荷物も多く、エンジンに低速から力強いトルク特性が求められるからといえるでしょう。
イセッタの場合は、四輪車といってもスクーターに屋根をかぶせたような簡素な作りで、車重も約340kgしかありません。
また、セダンタイプの700も約600kgと、コンパクトカーでも1トンを超える現代の四輪車に比べて圧倒的に軽量だったため、二輪車のエンジンでもなんとか成立したといえるでしょう。
なお、i3の場合、エンジンは車輪を駆動するためのものではなく、EVでバッテリーの充電が切れたときのための純粋な発電用ですが、こういった方法であれば二輪車のエンジンを搭載した四輪車が登場する可能性は無いとはいえません。
といっても、総合的に見て現代のクルマは、快適性や安全性の向上に加え、ますます厳しくなる環境規制への対応とどんどん車重が重くなる傾向があり、二輪車のエンジンを流用することは、結果的に難しいといえます。
■同じエンジンなのに…。 二輪車と四輪車のエンジンは何が違う?
二輪車と四輪車のエンジンで最大の違いは、四輪車はトルクを、二輪車ではパワーを重視するところです。
例として、二輪車「GSX-R1000R」とスズキの四輪車「クロスビー」を比較してみていきます。
いずれも排気量は1リッターですが、最高出力はGSX-R1000Rが197馬力/1万3200rpmに対し、クロスビーが99馬力/5500rpmと、二輪車のほうが倍以上のパワーを絞り出す高回転高出力型のエンジンとなっています。
逆にトルクでは、GSX-R1000Rが117N・m(11.9kgf・m)/1万800rpmに対して、クロスビーが150N・m(15.3kgf・m)/1700rpmと逆転しています。
加えてクロスビーは、ほとんどアイドリングに近い状態から最大トルクを発生させていることがわかります。
エンジンのキャラクター性を決めるといわれるボア(シリンダーの内径)×ストローク(行程)を見ると、GSX-R1000Rは76.0×55.1mmとショートストロークの高回転型、クロスビーは73.0×79.4mmとトルクを重視したロングストローク型でとなっています。
もちろん、同じ二輪車であってもGSX-R1000Rなどに代表される軽量なフルカウルのスーパースポーツと、ハーレーダビッドソンなどに代表される重量級クルーザーでは求められる走行性能やテイストも異なるため、トルクの特性も大きく変わってきますが、重量のあるモデルほど低速トルクを重視した傾向にあるといえるでしょう。
一方で、四輪車のエンジンを搭載した二輪車の例は、フォルクスワーゲン「ビートル」のエンジンを搭載して、当時世界最大の排気量の二輪車として有名だったブラジルの「アマゾネス」のほか、総GM製V型8気筒エンジン搭載の米国「ボスホスモーターサイクル 」などがあります。
アマゾネスの場合は、ブラジルで生産していたビートルのエンジンを比較的容易に調達できたという理由から採用されたもので、外装の大半はFRP製となっていました。
対して米国のボスホスモーターサイクルは、排気量6,156ccから最大8200ccのエンジンを搭載したモデルを製造しており、約600kgほどある車体にも関わらず、大排気量V8エンジンのおかげもあり、余裕のあるクルージングが可能となっています。
※ ※ ※
二輪車と四輪車は、同じ内燃機関であるエンジンを搭載しますが、それぞれに必要とされる特性が異なります。
今後、ますます厳しくなる環境問題に対応するために合理化を進めるとしても、二輪車と四輪車でエンジンを共用することは試験的にあったとしても製品化される可能性は低いのかもしれません。
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みんなのコメント
搭載したとは言えませんが、共通部品は多くありましたことも、記事に含んでいただければ幸いです。
クロスビー 3気筒1000ccターボエンジン
そりゃ~ターボの方がトルク出るよなぁ。