いよいよ5代目となる新型プリウスのハイブリットモデルが発売されたが、もうしばらくすると、新型プリウスのPHV改め、プラグインハイブリッドのPHEVモデルが登場する。今回、その新型プリウスのハイパフォーマンスモデルという位置づけになるというPHEVプロトタイプに袖ヶ浦フォレストレースウェイで試乗することができた。その際、先代PHVモデルも同時試乗できたので、両車のサーキットにおける走りをレポートしたい。
先代と比較してわかった進化のポイント
今週、話題になったクルマのニュース9選(2022.4.23)
まず、先代との比較だが、まだ新型プリウスPHEVのスペックは公表されていないものの、2Lエンジンに大容量バッテリーが組み合わされているのは公然の事実で、動力性能はかなりのレベルアップがなされているとみていいだろう。システム出力は先代の122psに対して223ps!!とされている。
エクステリアデザインもまた新旧型で異なる点だ。先代プリウスは、基本のハイブリッドとPHVでは顔つきもリヤビューも別物。とくにPHVのリヤビューは独特で、湾曲したセクシーともいえるカーボン素材を奢るテールゲートエンドが特徴で、言ってみれば、リヤから見ればPHVであることは一目瞭然だった(インテリアでは縦型の大型ディスプレーがPHVモデルの特徴だった)。
先代プリウスPHV
先代プリウスPHVの特徴的なリヤビュー
先代プリウスのインテリア
が、新型では、ハイブリッドとPHEVをエクステリアで見分けることは、フロントバンパー下部の加飾とアルミホイールのデザインぐらいとなっている。
奥がHV、手前がPHEV
ハイブリッドの19インチアルミホイール
PHEVの19インチアルミホイール
厳密に言えば、エンブレムがハイブリッドは●HEV、PHEVは●PHEVと違うのだが、エンブレムデザインは共通で、”P”があるかないかの違いゆえ、遠くから判別することは難しい。
インテリアも基本的にハイブリッドと変わるところはほとんどない。ただし、スポーティかつ流麗なデザイン優先のエクステリアデザインによって先代より容量が減ったラゲッジルームは、ハイブリッドよりフロアが高くなっているようで、新型ハイブリッドG、ZグレードFFの410L(G、Zグレード。KINTO専用車のUグレードは422L。先代FF 502L、4WD 457L)より減少していることは間違いなさそうだ。
ちなみに、先代PHVのラゲッジルームは、フロアが大容量バッテリー搭載のため、開口部より不自然に高くなっていたのだが、新型PHEVのフロアは開口部から下がったところにある。
先代PHVのラゲッジルーム
新型PHEVのラゲッジルーム床下部分
※室内空間については、この@DIMEの新型プリウスの概要、新旧比較パッケージ解説記事を参照してください。
タイヤサイズも大幅に変更されている。先代PHVが195/65R15だったのに対して、新型PHEVはハイブリッドのG、Zグレードと同じ、大径かつ細めの特異なサイズとなる195/50R19サイズとなっているのだ。ここからも、先代の燃費優先の考え方から、スタイリング同様に、PHEVモデルもスポーティな方向にキャラクター変更されていることが窺い知れる。ただ、新旧でホイールベース50mmの延長もあって、最小回転半径は先代の5.1mから5.4m(スペック未公表のため同サイズのタイヤを履くハイブリットG、Zグレード基準とした)へとやや大回りにはなっている。
先代PHV
新型PHEV
なお、EV走行可能最高速度は135km/h。EV走行可能距離は、未公表ながら、先代の1.5倍が目標・・・という説明があるので、先代が約60kmだったので、新型は約90kmに伸びると思われる。また、ソーラー充電ルーフパネルも用意され、年間1250kmぶんの電力確保を目標としているそうだ!!
先に説明したように、PHEVモデルは発売前のプロトタイプということで、袖ヶ浦フォレストレースウェイのサーキットでの走行となった。1周目はEVモードで、2周目はHVモードで、3周目はご自由に・・・というお約束付きである。
ハイブリッドとEVのいいとこ取りをした、新型プリウスのハイパフォーマンスモデル
すでに新型プリウスのハイブリッドZグレードを公道で試乗済みだが、1周目のEVモード走行で、すでに新型プリウスのハイパフォーマンスモデルであるということを強く実感。発進から加速状態に至るスムーズさ、パワフルさはハイブリッドモデルの比ではなく、しかもモーターだけの走行だから、当然、静か。制限速度は80km/hでお願いします・・・と念を押されていたものの、80km/hまではあっという間。静かでスムーズすぎて速度感がないため(サーキットトラックということもある)、気づくとアウトホイールメーターがうっかり80km/hを超えそうになっていたほどである。動力性能的にはズバリ、先代PHVを圧倒。もちろんハイブリッドモデルよりもはるかに速い印象だった。感覚的には2Lエンジンを積む200ps級のスポーツカー並みと言っていい。
乗り心地についてはサーキット路面なので、ここでは言及するべきではないが、ハイブリッドではFFより4WDのほうがよりしっとり重厚で、段差越えなどでのいなし方も上回っていたから、ハイブリッド4WDよりさらに車重が増しているであろうPHEVモデルの一般道の乗り心地は(タイヤサイズが同じことも含めて)、新型プリウスのベストと推測できる。
2周目はHVモードで走行した。EV/HVモードが自動的に切り替わるのだが、スタートしてもEV走行を粘り強く行う。そして先代と比較すれば、最新のTNGAプラットフォーム、195/50R19サイズのタイヤの採用もあって、曲がりの性能も格段にレベルアップ、というか、先代PHVとは別格のスポーティカーを思わせるリニアなステアリングレスポンス、曲がりやすさ、コーナーに飛び込んでいってもオン・ザ・レールに近い抜群の安定感を誇っていたのだから驚くしかない。また、エンジンがかかっても、速度にかかわらず、エンジンノイズはほとんど気にならないレベルにある。もちろん、EV走行中のあの静かさとは違うものの、不快なノイズとは無縁と言っていい。そう、新型プリウスのPHEVモデルは、ハイパフォーマンスにしてスポーティカーに匹敵するファンな走りをサーキットでも見せてくれたというわけだ。
新型プリウスはハイブリッドモデルでも相当に速く、走って楽しいファンなハイブリッドモデルに仕上がっているが、ハイブリッドとEVのいいとこ取りをした、新型プリウスのハイパフォーマンスモデルと呼んで間違いないPHEVモデルの進化幅の大きさ、商品力の高さにも大注目である。
なお、発売の順番とは逆になってしまうが、すでに公道試乗済みの新型プリウスのハイブリッドZグレードのFFと4WDの試乗記については、ちょっと気になったことがあったため、近々、別車両での再試乗を行ってから、改めて報告させていただきたい。
文/青山尚暉
写真/トヨタ・青山尚暉
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
愛車管理はマイカーページで!
登録してお得なクーポンを獲得しよう
“生産版”「“R36”GT-R」公開に反響絶大! 日産の「旧車デザイン」採用&4.1リッター「V6」搭載で「借金しても欲しい」の声! 1000馬力超えもあるArtisan「“和製”なスーパーカー」が話題に
オヤジむせび泣き案件!! ホンダの[デートカー]が帰ってくるぞ!! 新型[プレリュード]は究極のハイブリッドスポーツだ!!!!!!!!!
ハコスカ!? マッスルカー!?「ちがいます」 “55歳”ミツオカ渾身の1台「M55」ついに発売 「SUVではないものを」
「すごい衝突事故…」 東富士五湖道路が一時「上下線通行止め!」 ミニバンが「横向き」で“全車線”ふさぐ… 富士吉田で国道も渋滞発生中
タイヤに記された「謎の印」の意味とは? 気になる「赤と黄色マーク」の“重要な役割”ってなに? 気づけば消えるけど問題ないのか?
「ノーマルタイヤで立ち往生」に国交省ブチギレ!?「行政処分の対象です」2年連続で大量発生…「スタックの7割が夏用タイヤ」今年も緊急警告
ホンダ新型「プレリュード」まもなく登場? 22年ぶり復活で噂の「MT」搭載は? 「2ドアクーペ」に反響多数!海外では“テストカー”目撃も!? 予想価格はいくら?
日産「新型スカイライン」発売! 歴代最強「匠“手組み”エンジン」×旧車デザインの「特別仕立て」登場も「次期型」はもう出ない…? 「集大成」完売した現状とは
いずれスポーツカー[バブル]は崩壊する!! その時あなたは買う勇気があるか!?
オヤジむせび泣き案件!! ホンダの[デートカー]が帰ってくるぞ!! 新型[プレリュード]は究極のハイブリッドスポーツだ!!!!!!!!!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!
みんなのコメント
しかも、最初の注文は期限まであと3日で、しかも抽選ってもいわれてやめました
試乗もしてない、現物も見てないで、500万オーバーの車を3日で決断する勇気がなかった
まぁPHVはバッテリーがスペースを食うのでリアモーターを積むスペースが無いのだろうけど。