■イネオス「グレナディア」をご存知?
突然ですがイオネス「グレナディア」というクルマをご存知でしょうか。
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一見するとランドローバー「ディフェンダー(初代)」やメルセデス・ベンツ「Gクラス」のように見える同車ですが、実際乗ってみるとそれらとは似て異なる唯一無二の存在だということに気がつきます。
イギリスに本拠地をもつ大手化学メーカーの「イオネス」が2017年に設立した自動車メーカー「イオネスオートモーティブ」。
そのイオネスグループの会長であり冒険家のジム・ラトクリフ氏は、イギリスのアイコンでもある初代ディフェンダーの生産中止を受けて、ならば自分が求めるオフロード車を作ろうと考えて作り上げたのがグレナディアです。
ボディサイズは全長4896mm×全幅1930mm×全高2036mm。
エクステエリアは、クラシカルなデザイン。どこかかわいさと愛嬌のあるフロントマスクが特徴的です。サイドに回るとアウトヒンジのドアが現代の車らしからぬ、ギア感溢れる存在を示しています。
リアに回ると2:8の観音ドアが用意されており、荷物の積み下ろしも苦なくできるようになっています。
パワートレーンはBMWから供給を受ける3リッター直列6気筒のガソリンターボエンジン(最高出力286PS、最大トルク450Nm)もしくは、3リッター直列6気筒のディーゼルターボエンジン(最高出力249PS、最大トルク550Nm)から選べます。
組み合わされるトランスミッションは同じくBMWの8速ATですが、本格的オフローダーらしく副変速機を備えています。
4WDシステムなどの開発はGクラスの生産を手掛けていることでも知られるマグナ・シュタイア社が担いました。
アメリカやヨーロッパではトレーラーを牽引することもあり、牽引能力も3.5t対応ということで、かなりの重量物のトレーラーも牽引することができます。
■カスタムカーショップの「ザ・チェックショップ」が日本に並行輸入!?
神奈川県横浜市にショップを構えるカスタムカーショップの「ザ・チェックショップ」の大塚氏は、長年ポルシェなどのチューニングを手がけており、最近では自らステアリングを握り、ファナテック・GTワールドチャレンジ・アジア・パワード・バイ・AWSのジャパンカップにも参戦するなど、その経験と実績に裏付けられたカスタマイズを手がけています。
サーキットライクなショップですが、かっこいいクルマに関してはアンテナを高く張っており、カスタムカーイベントとしては世界最大級とも言えるアメリカのSEMAショーに、イオネス グレナディアがカスタムされた状態で展示されているのをみて、日本に持ってくることを決めたといいます。
2025年の東京オートサロンに間に合うようなスケジュールで輸入手続きを行っていましたが、残念ながら船便が数日遅れてしまい、泣く泣く東京オートサロンへの展示は叶わず、その後開催された大阪オートメッセに展示。この際、多くの方から注目を浴びたと言います。
グレナディアの販売に関しても着々と準備を進めていますが、まずお客様に販売する前に、どのようなクルマなのか、どのようなパーツが使われているのかなどを、さまざまなシチュエーションで実際に乗ってみて検証している段階だと言います。
サーキットなどの走行経験やカスマイズに関しても経験豊富な大塚氏も、どんどん踏んでコーナリングできる旋回性能や、日本にはあまりない直列6気筒のトルクフルな3リッターディーゼルターボエンジンを搭載し、しなやかな足回りを実現したグレナディアは“結構楽しいクルマ”だと語ります。
1月には日本に届き、そこからガス検査や予備検査、車検などを経て晴れてナンバーを取得し、テストをしている最中だといいます。
輸入して販売してそれで終了という訳でなく、販売した以上責任を持ってその後のメンテナンスも行えるような準備を行っているのだと話してくれました。
■実際に乗ってみると面白さは見た目以上!?
ご厚意によりグレナディアを実際に運転させてもらうことができました。最低地上高がかなりあり、乗り込むのに一苦労しますが、電動ステップなどがオプションであるそうなので、こうしたステップや、車内のグリップを装着すれば乗降はもっと楽かもしれません。
グレナディアの外装はクラシカルな雰囲気ですが、インテリアは一転して最新のデバイスが配されています。平板なインパネや、頭上にスイッチがずらりと並び、航空機のコンクピットのようなデザインになっています。
エンジンは、昔懐かしいキーを刺してひねるタイプ。メーター類はセンターのモニターに集約されており、速度やエンジン回転数の他、傾斜計なども表示できるほか、アップルカープレイとアンドロイドオートに接続することができるため、オーディオやナビゲーションもなんなく利用することができます。
実際に街中を走りコーナーを抜けていくと、ゆっくりとロールしながらも操りやすい旋回性能を見せてくれます。アクセルを踏み込めば低速からトルクに余裕がある3リッター直列6気筒ディーゼルターボが重たいボディを軽々と加速させます。
タイヤは255/70R18サイズのブリヂストン製オールテレインタイヤ「デューラーA/T」を装着しており、先日の関東で雪が降った際もこのタイヤでなんら問題なく走れたそうです。ブレーキタッチもしっかりしており、重量級のわりにちゃんと止まることができます。
ステアリングが一般的なラック&ピニオン式ではなく、ボールジョイント式のため、若干の慣れが必要かもしれませんが、数分も運転していると慣れてきて、気にすることがないほど自然に運転できます。
シートもレカロを装備し、長距離でも快適に移動できそうです。この車両はもともとバンという設定のため、サイドウインドウが一部鉄板に覆われています。荷室もスクウェアで使い勝手が良さそうです。
本国仕様ではワゴン、バン、トラック、そしてシャシーのみという設定があり、ザ・チェックショップではすでに次のワゴンの買い付けを終了し日本への移送の準備中だそうです。さらにトラックも輸入しその違いなども検証していく予定だと言います。
また、まだまだ日本でのグレナディアの知名度は高くないため、イオニスの魅力を発信するSNSアカウントを作り、日々更新しているといいます。
ディフェンダーともGクラスとも違う、人と被らない本格オフローダーをお探しの方はチェックしてみてはいかがでしょうか。
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みんなのコメント
別に現行ディフェンダーも普通にカッコいいけど、乗ってる層が結局イケイケ富裕層なのがねー(もちろん俺は買えないけど)。
そういう意味では無骨で硬派な感じなのは良いね。
ただ信頼性はどうなんじゃろ。