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フランスで一躍人気 SUVにも勝るルノー5 Eテックの「レトロな魅力」 EV普及の "天井" 破れるか

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フランスで一躍人気 SUVにも勝るルノー5 Eテックの「レトロな魅力」 EV普及の "天井" 破れるか

デザインは今後変えるつもりはない

ルノーは、欧州カー・オブ・ザ・イヤー2025にも選ばれた新型5 Eテックのレトロなデザインを可能な限り長く維持する方針だ。駆動系や車載システムは従来通りアップデートしていき、競争力を維持する。

【画像】欧州COTYにも輝いたフランスのコンパクトEVハッチバック【ルノー5 Eテックを写真で見る】 全23枚

ルノー5 Eテックは昨年発売された小型EVで、フランスなどで大きな注目を集め、同社の販売増に貢献している。ルノーブランドCEOのファブリス・カンボリーヴ氏は、こうした評価の高さについて、1970年代風の印象的なデザイン、技術力、独特のハンドリング特性に起因するものだと説明した。

また、同氏によると、これらの特性は強化していくが、デザインを大幅に変更することはないという。

「R5(ルノー5)の良いところとして、できる限りこのデザインを維持していきたい」とカンボリーヴ氏は語った。

デザインの「ディテール」を変更するのではなく、現行世代の販売終了まで「非常に細かい要素」を更新していくつもりだという。

「(主任デザイナーの)ジル・ヴィダル氏と彼のチームが創造性を発揮し、同じクルマでありながら、異なるものにすることができるだろう。それがR5の理念だ」

性能的な観点から見ると、5 Eテックは、航続距離、出力、充電速度の面で、ライバルであるプジョーe-208ミニ・クーパーE、オペルコルサ・エレクトリックと肩を並べている。カンボリーヴ氏は、これらのライバル車のアップグレードと、Bセグメントの小型EV市場の拡大に合わせて、5 Eテックの魅力を維持できるよう全力を尽くすつもりだと述べた。

「バッテリーマネジメントの技術には、確実に投資しなければならない。コネクティビティにも投資するが、クルマの汎用性やモジュール性にも投資できるだろう」と彼は述べた。

従来のタイムラインに従えば、5 Eテックは2028年頃にマイナーチェンジ(一部改良)の時期を迎えることになるが、これはルノーの新世代EVの導入時期と重なる。以前、エンブレム・コンセプトで予告されたように、新世代EVは効率性の大幅向上、急速充電、バッテリーの低コスト化などを実現するという。

この新世代EVは5 EテックのCMF-BEVとは別の新しいプラットフォームをベースとするが、5 Eテックもバッテリー技術などの恩恵を受けられる可能性が高い。

それより前の2026年には、ルノーは主力モデルのバッテリーをNMCからLFPに切り替える予定である。これにより、航続距離に大きな影響を与えることなく、コストを20%削減できるとしている。これがそのまま車両本体価格の引き下げにつながるかどうかはまだ不明だが、もしそうであれば、5 Eテックの英国での販売価格は2万ポンド(約385万円)を下回る可能性もある。

ガラスの天井を打ち破る能力

前述したように、5 Eテックは昨年10月に発売されたルノーの母国フランス市場で、すでにベストセラーのEVとなっている。この熱狂ぶりは、1972年から1986年までフランスで最も売れたクルマである初代ルノー5の成功を思い起こさせる。

カンボリーヴ氏は、欧州のEV市場で大きなシェアを獲得できると期待を寄せているが、ガソリンエンジン搭載のルノー・クリオ(日本名:ルーテシア)やダチア・サンデロほどの人気がすぐに得られるとは期待していないと話す。

「クリオは今年で5年目に入っているが、昨年はサンデロに次いで欧州2位となり、両車とも大幅に販売台数を伸ばした。しかし、ナンバーワンを目指したりする必要があるのかどうかはわからない。わたしにとって重要なのは、R5が持っている、EV普及におけるガラスの天井を打ち破る能力だ」

カンボリーヴ氏は、顧客が5 Eテックを購入するのは「EVに乗りたいからではなく、R5が欲しいから」だと述べた。

最終的な目標は販売台数で他社を圧倒することではないが、「来年には市場の一角を占めることができると確信している」という。

欧州で売れているEVは主にSUVタイプで、スコダ・エンヤク、フォルクスワーゲンID.4、ボルボEX30、BMW iX1などがトップ10に入っている。しかし、5 Eテックのフランスでの活躍(11月と12月にはEV分野でトップとなった)は、欧州市場全体で大きなシェアを獲得できる可能性を示唆している。

テスラ・モデルYは長らく欧州のベストセラーEVであり、11月だけでも約1万8000台を販売するなど驚異的な数字を誇るが、カンボリーヴ氏は、5 Eテックでテスラを追うことは「それほど重要な目標ではない」と述べた。

EVの実用性に対する懸念が依然として成長の阻害要因となっていることは認め、「エンジン車からEVに乗り換える新規ユーザーが非常に慎重になるのは当然だ」とした。しかし、フランスにおけるルノー5 Eテックの注文の40%は、航続距離305kmの小型バッテリー搭載モデルであることから、その懸念は薄れつつあるという。

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