もくじ
ー Gクラス 「道具」から新興富裕層の代名詞へ
ー 「何を変えずに、どこを改良するべきか」
ー Gクラスへの投資 その価値があったか
ー 番外編 Gクラス、どのように現代的に?
Gクラス 「道具」から新興富裕層の代名詞へ
「Gは常にGなんです」と、先月公開された第2世代となる新型Gクラスについて語るのは、まさにミスターGと呼ぶにふさわしい、このモデルの統括責任者であるグンナー・グーテンケである。2代目にも初代とほとんど変わらないように見えるルックスが与えられている。
1979年の登場以来、Gクラスは常にメルセデスのラインナップに存在し続け、今では新興富裕層の代名詞とも言えるモデルになった。彼らはこのSUVを最も馬鹿げた目的のために選んでおり、6輪モデルのG63 AMG 6×6のようなクルマもまさにそんな理由から生み出されたのだ。
そして、これこそがメルセデスがGクラスを作業用車両から高級SUVへと変えた理由でもある。この路線変更によって、Gクラスは収益性の高いモデルとしてラインナップに残ることができた一方、歴史的なライバルのランドローバー・ディフェンダーを生き延びさせることを阻止した。
2014年からグンナー・グーテンケはGクラスの責任者の立場にあり、5年連続での販売増によって、39年間に渡って小規模改良でこのモデルの命脈を保ってきたメルセデスも、ついにGクラスへの大規模投資と新型開発を決断することになったのだ。
今回は、その背景をとことん学んでみようというのが趣旨である。
「何を変えずに、どこを改良するべきか」
「Gクラスでは5年から7年の周期でインテリアのアップデートをおこなってきましたが、常に顧客からの要求は絶えませんでした。例えばより良いステアリングといったものですが、これはかなり以前から要望されていたものです」とグーテンケは話す。
彼は慎重な表現で、第2世代Gクラスのエクステリア・デザインに関して、SUVを担当するチームとゴードン・ワグナー率いるメルセデスのデザイン・チームとの間に意見の相違があったことを認めている。
結局、先月のデトロイト・モーターショーで公開された新型モデルにはオリジナルに忠実なデザインが与えられることになった。期待されるとおり、このデザインはこれまでの顧客の多くを引き続き魅了することになるだろう。
見た目は変わっていないように見えるが、実際にはほとんど全てが新しくなっており、先代モデルと同じ部品を使っているのはドアの取っ手、ヘッドライト・ウォッシャーとスペアホイール・カバーの3つだけである。
「何を変えずに、どこを改良する必要があるのか。正しいバランスを見つけ出すことが重要でした」とグーテンケ。「ちょうど良いレベルを見つけることができたと思います」
この新旧のバランスに加え、ふたつの点で満足していると彼は言う。「全てのお客様が直ぐに感じるのは、改良されたシャシーがもたらすオンロード性能とインテリアの快適さです。それに、オフロードの走破性についても、旧型よりもさらに優れたものになっています」。
Gクラスの昨年の販売実績は2万2000台だったが、これはGLAやGLCといったモデルに代表されるメルセデス製SUV全体の販売数である80万5000台に比べればわずかなものでしかない。
しかし、グーテンケは「Gクラスはメルセデス製SUVの始祖であり、そのために全てのSUVはGから始まる名前を与えられています。Gクラスのようにいまだ現役のアイコンとでも呼ぶべきモデルはそう多くはありませんから、それを2代目にも引き継がせる必要を感じています」
「イベントがある度に、4×4²のようなGクラスを準備するようにと依頼されることもあるんですよ。皆さんこういったモデルが、とことんお好きなんです」
Gクラスへの投資 その価値があったか
Gクラスにとっての最大マーケットは米国であり、ドイツ、日本、中国、ロシアと中東がその後に続く。
ロンドンでも最も裕福な地区を走るGクラスのオーナーたちが、このクルマが持つオフロード性能を使い切るようなことは決してないだろう。だからこそグーテンケは中東のオーナーたちが好きなのだ。
「中東では実際にGクラスを砂漠に連れ出して、その能力を発揮させてくれます」と彼は語る。「多くのひとびとがGクラスの性能を評価してこのクルマを選びますが、実際にはその能力の一部しか使っていません」
平均的なGクラスのオーナーは3台から4台のクルマを所有しているとグーテンケは言うが、一方で新型は「1台しかクルマを持たないオーナーにも完全にフィットします」とも話す。
いまのところ、グーテンケは今年後半に始まる顧客へのデリバリーに備えて、Gクラスの「円滑な生産立上げ」に注力している。
しかし、一方で彼はコンバーチブル・バージョンやハイブリッド、更に多くのバリエーションモデルについても検討を進めている。
「検討開始から2年でメルセデス-マイバッハG650ランドレーの開発をおこなった実績が示すように、われわれは非常にフレキシブルなチームです」
グーテンケによれば、コンバーチブルについては多くの議論が交わされているということだが、一方でこのモデルには多額の投資が必要になることにも注意しなくてはならないとも言う。
「それなりの数の確実な需要があるかどうか見極める必要があります」
デトロイトでの発表の際、メルセデスのボスであるディーター・ツェッチェは完全なEV仕様のGクラス登場を仄めかしていたが、その登場までには最低でも5年は必要だろう。一方でツェッチェはハイブリッド・モデルが早期に登場することを認めている。
ではGクラスへの投資にはその価値があったのだろうか?
ツェッチェは言う。「販売数をGLAと比べるなら、馬鹿げた判断に見えるでしょう。しかし、その収益性を知れば、笑ってなどいられないはすです。われわれにとってGクラスとは非常に素晴らしいビジネスであると同時に、ラインナップにこのような象徴的なモデルが存在するという意味は大きいのです。それはモデル構成にとってと言うだけでなく、メルセデスというブランド全体にとって素晴らしい価値があるのです」
番外編 Gクラス、どのように現代的に?
シャシー
大幅な改良が加えられたものの、シャシーは依然として先代同様ラダーフレームのままである。ラダーフレームの採用に議論はあったが、Gクラスに求められる堅固なシャシーには最善であるとしてそのまま残されることとなった。
フレームに搭載されるボディは、フェンダー、ドアとボンネットがアルミニウム製になった一方、その他はスチール製のままである。トータルでは170kg軽量となった。
ステアリング
新型Gクラスには新たなステアリング・システムが採用されている。1979年のGワゴンにまで遡るリサーキュレーティングボールは、現代的な電動ラック&ピニオンへと変更されており、オフロードでは「正確でふさわしい」反応を見せるということだ。
さらにはパーキングアシスト機能のような新たなシステムも導入されている。グーテンケによれば、ハンドリングは大幅に改善しているが、「それでもGクラスを運転していることははっきりとわかります」とのことだ。
サスペンション
AMGが開発に関与したフロント:ダブルウィッシュボーン、リア:リジッドの新しい独立式サスペンションについて、グーテンケは「大幅に」進化していると話す。
最低地上高を確保するためにアクスルの高さを上げたことでオフロード能力が向上するとともに、エンジンルームにはストラットタワーバーが設置されている。
エンジン
英国での発売開始時にはG500が新型Gクラスで唯一の選択肢となる。グーテンケによれば、このモデルに搭載されるのは「メルセデスの中でも最新のV8エンジン」との事だ。
AMG G63には5.5ℓのV8ターボエンジンに代わって、4.0ℓのV8ガソリンエンジンが搭載される。ディーゼル・モデルに関しては、メルセデス主力の直列6気筒ディーゼルの使用が検討されたが、グーテンケによれば今のところ未だ準備が整っていないということだ。
「既存のディーゼルで間に合わせるよりも、最適なエンジンの開発を待つつもりです」
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