運営元:外車王SOKEN
著者 :高岡 ケン
オリジナルが至高の価値観を変えるか?クラシックポルシェのカスタムはドイツでも人気となるのか
近年、電気自動車に関するトピックを目にすることが格段に増えた。
実際に世界の大手自動車メーカーも続々と新型の電気自動車を発表している。
まさに電気自動車の時代が到来だ。
日本ではまだまだ電気自動車の普及は著しく、2022年度の累計ではEVの新車販売台数が84,950台、シェアは2.68%に対してドイツでは47万559台、シェアは驚異の17.7%という結果になった。
つまり、日本とドイツの電気自動車普及率は7倍近くの差があるということだ。
欧州全体では、特に電気自動車へのシフトが進んでいる。なかでもドイツでは、2030年までにガソリン車の販売禁止を目指していることから、急激に電気自動車の普及が拡大している。
そんな世界のなかでも、特に電気自動車の普及が進んでいるドイツにおいて売れている電気自動車について解説していく。
■第5位:VW ID.3 / 年間新規登録台数 23,286台
2020年7月の発表以来、欧州における受注が14万4,000台を超え、2021年8月には西ヨーロッパでもっとも売れたEVとなった。航続可能距離は550kmを実現し、0~60km/hは3.4秒という性能を誇っている。また、最新の運転支援システム(ADAS)を搭載しており、レーンアシストや周辺車両のモニタリングシステム、道路標識システムなども装備されている。
■第4位:VW ID.4 / 年間新規登録台数 24,847台
2021年にリリースされたコンパクトSUVに位置付けされるこのモデルは、同年にワールド・カー・オブ・ザ・イヤーを受賞するなど、世界でも高い評価を受けている。航続可能距離は561kmを実現。急速充電の場合はバッテリー警告灯が点灯してから、80%までの充電時間はわずか40分という高い充電能力を兼ね備えている。
■第3位:フィアット500e / 年間新規登録台数 29,635台
2020年に発表されたフィアットの最新EVモデル。ボディバリエーションは、3ドアハッチバック(Pop、Iconグレード)と電動開閉式ソフトトップを備えたカブリオレ(Openグレード)の2種類が設定されている。ちなみに、カブリオレは現在のところ、電気自動車では唯一の存在となっている。そのキュートなデザインと抜群の存在感で、国内外問わず高い評価を得ている。
■第2位:テスラ モデル3 / 年間新規登録台数 33,841台
テスラのミッドサイズセダンとなるモデル3は3つのラインが用意されている。スポーツ性能に特化した「パフォーマンス」と航続距離が1番長い「ロングレンジ」、コストを極限まで抑えた「RWD」となっている。中間モデルのロングレンジは航続可能距離が689km、最上位モデルのパフォーマンスは0~100km/hが3.3秒、最高速度も261kmと、ずば抜けたスペックを誇る。
■第1位:テスラ モデルY / 年間新規登録台数 35,426台
テスラのSUVとなるモデルYは、モデルXよりも一回りコンパクトなサイズでSUVでありながら、クーペのようなフォルムが特徴的である。航続可能距離595km、バッテリーは250kWの出力に対応している。なおかつ15分で250km走行分程度の充電が可能であり、充電時間が短いのも魅力的である。中国での需要が落ち込んでいることが指摘されているが、2022年9月にはヨーロッパで1か月にもっとも売れた自動車となった。
著者にとっても予想外となったこのランキング。お分かりいただけただろうか。
なんと、ドイツの3大自動車メーカー(メルセデス・ベンツ、BMW、アウディ)が1台もランクインしていないということだ。
ドイツではこれまで3大自動車メーカーが数々のランキングに名を連ねており、圧倒的人気を誇っていたが電気自動車の時代が到来し、これまでの常識が覆されつつある。
特に電気自動車に関しては、アメリカのテスラが圧倒的な人気を誇っており、その凄まじい勢いが収まるところを知らない。
これからの時代は新たな自動車革命が巻き起こることは誰の目に見ても明らかだろう。
[画像/VW,PSA,Tesla・ライター/高岡ケン]
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