■新型「アリアNISMO」 3つの「初」とは?
2024年3月8日に新型の「アリアNISMO」が発表されました。
このクルマはニスモロードカーにおいて3つの「初」が特徴となっているといいます。いったいどんな「初」なのでしょうか。
【画像】超カッコいい!? これが新型「アリアNISMO」です! 画像を見る
日産のフラッグシップEVとなる「アリア」。そんなアリアをベースに日産のモータースポーツブランドである「NISMO(ニスモ)」の名前を冠してカスタマイズしたのがアリアNISMOです。
アリアNISMOはレーシーなエクステリアにはじまり、約10%のパワーアップを施したパワートレイン、サスペンション、ブレーキ、タイヤ&ホイール、そしてインテリアとカスタマイズのメニューは多岐にわたるもの。トータルで完成されたコンプリートカーです。
NISMOロードカーは走りのフラッグシップとなる「GT-R NISMO」や「Z NISMO」をはじめ、「スカイラインNISMO」「ノートオーラNISMO」そして「リーフNISMO」と複数のラインナップがあります。
本記事では、それら従来モデルには搭載されておらず「アリアNISMO」で初めて採用された、「NISMO初」の機能に注目してみましょう。
まずひとつめは「モーター前後駆動力配分の独自制御」です。
アリアNISMOのバリエーションは、バッテリー容量の違いにより66kWhバッテリーを積む「B6」と91kWhバッテリーを積む「B9」の2タイプがあります。いずれも駆動方式は、前後にモーターを備えた“ツインモーター”の4WDが採用されています。
「e-4ORCE(イーフォース)」と呼ぶ、駆動力配分だけなくブレーキまで含めたシャシー統合制御をおこなうコンセプトが盛り込まれています。
アリアNISMOは、NISMOロードカーシリーズとしてはじめてのe-4ORCE搭載車ですが、注目はその制御にまで手が加えられていること。
最大のポイントは、旋回中の前後駆動力配分をアリア標準車よりも「リヤ寄り」に変更していることです。フロントタイヤの負担を減らし、フロントタイヤのグリップをより旋回方向へ使えるようにすることで、ライントレース性が高まっています。
一般的に後輪駆動車は前輪駆動車に比べ、アクセルを踏んで旋回する際にアンダーステア(曲がりにくさ)が出にくく、安定した挙動です。アリアNISMOは4WDながら、「後輪へ駆動力配分を増やす」ことで、同様の安定性を狙っていると考えればいいでしょう。
すなわちGT-Rに搭載される「アテーサE-TS」と同様に後輪駆動の優れたハンドリングを狙った4WDであり、R32 型GT-Rの開発時から30年以上にもわたって日産が磨き上げてきた日産のスポーツ4WD技術が生かされているというわけです。
実際に、コーナー出口付近における駆動力をかけながらの旋回では、アリア標準車に対して操舵角が12%減少すると日産は説明。限界領域でハンドルの切り足し修正が少なく済むのです。
実際にクローズドコースで試乗しましたが、確かにライントレース性は見事なもの。車両重量2.2トンもあるSUVとは思えないほど、アクセルを踏み込んでのコーナリングも車体がコーナーの外側へはらんでいくような挙動を見せないのだから驚きました。
■残る2つの「アリアNISMO」の「初」とは?
ふたつめの“初”は「音」です。
メーカーオプションの「BOSEプレミアムサウンドシステム」装着車では、走行モード制御を「NISMOモード」に切り替えることで、アリアNISMO専用に作りこまれた「EVサウンド」が、スピーカーを通じて車内に流れるようになっています。これもNISMOロードカーとしては初めての試み。
何を隠そうこの専用サウンドは、きたる2024年3月末に「日本初の公道レース世界選手権」として東京にやってくる「フォーミュラe」にインスパイアされたもの。アクセルオン時に周波数が高まっていく「高周波の加速サウンド」もオリジナルですが、注目はアクセルオフ時。加速サウンドとは明確に異なる「低周波の減速サウンド」を発生するのです。
アクセルのオン/オフにおいて周波数が変化するEVサウンドをスピーカーから流すEVは珍しくありませんが、全く異なる「低音の減速サウンド」を流すのは新しいアイデア。まるでマフラー交換をしたエンジン車のように、アクセルのオン/オフが如実にわかるサウンド演出は斬新です。
電子音ということもあり、好みは分かれることでしょう。しかし音に違和感がないこともあって筆者(工藤貴宏)は好印象。こういった演出は大いに“アリ”と感じました。
繰り返しますが、これが聞けるのはメーカーオプションの「BOSEプレミアムサウンドシステム」装着車のみ。楽しみたい人は、オーダー時にそれを選ぶのを忘れないよう気を付けてください。
筆者としては、この発展版として「RB26の音」や「VR38の音」そして「L28 の音」など日産が誇る“名機”の音なども切り替えて選べるようになれば、さらに楽しくなりそうな気がしました。
■運転が楽しくなる「先進機能」も初搭載!?
そして3つめの“初”が、「プロパイロット2.0」の搭載です。
プロパイロット2.0とは先進の運転サポート機能で、高速道路においてシステムを起動すれば、ハンドルから手を放したまま走り続けることができます(いわゆる「ハンズオフ」)。通常アリアのように搭載が実現しました。
昨今は高速道路において車線の中央をトレースするようにハンドル操作をアシスト(手離し不可)してくれるものや、時速50km/h 未満など渋滞時に限ってハンドルから手を離したまま運転できる機能を備えたクルマが増えています。
「プロパイロット2.0」はそれらの上位機能で、制限速度内であればハンドルから手を離したまま走り続けられるから、高速道路移動時のドライバーの負担を大きく軽減するもの。もちろんアクセル操作も不要(前を走るクルマにあわせて速度を自動調整してくれる)です。
感覚的にはもはや自動運転です。自動運転との違いは、ドライバーが周囲の状況をしっかり見て必要とあれば運転操作を行う必要があることくらいでしょう。
そんな先進機能が、NISMOロードカーに初採用されたのは大きな出来事と言っていいでしょう。走りを磨いたNISMOアリアは通常のアリアよりもハンドリングが正確なので、プロパイロット2.0はさらにマッチングが良くなり修正舵が少なくなっています。
なかには、NISMOというモータースポーツ直系のブランドとEVモデルの親和性に、疑問を感じる人もいるかもしれません。しかし、日産がアリアNISMOで「運転が楽しいEVモデル」を提案していると考えれば、納得できると筆者は考えます。
また、単にスポーティ仕様というだけでなく、よりプレミアムなキャラクターも付与していると捉えれば、日産が誇る先進技術であるプロパイロット2.0が選べるのも当然といえるのではないでしょうか。
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