時代と共に正常進化するワゴンの帝王
通常、ワゴンはセダンのバリエーションモデルである事が一般的な中で、ボルボは従来、ワゴンモデルを基幹にモデルデザイン
2007.10.31
- 総評
- 時代と共に正常進化するワゴンの帝王
通常、ワゴンはセダンのバリエーションモデルである事が一般的な中で、ボルボは従来、ワゴンモデルを基幹にモデルデザインが施され、ワゴンのラインナップの延長上にセダンがある、国産で言えばスバルレガシィーと同じ発想の車です。
3代目にあたる、この新型V70は元々、FR方式が基本であったボルボ240⇒740⇒760の進化の中で、90年の初旬に850というFFモデルをラインナップしました。
当方、以前850ターボの新車を一時期乗った事がありますが、850はボルボのFF量産モデルの初代にしては、癖の少ないハンドリングで操りやすい車でした。
V70の初代はこの850と同じデザインのBODYを纏いデビューしています。
キングオブ・ワゴン、ワゴンの帝王と称されるボルボの新型V70についてコメントをしてゆきたいと思います。
決して派手さはありませんが、買い得感のある良い車だと思います。
- 満足している点
- 上述のとおり、今や世界的なワゴン車ブームの火付け役は、ボルボであることは相違ありません。
勿論、日本で人気の、歴代のレガシィーワゴンにトータル的な面で大いに影響を与えている事は言うまでもありません。
エクステリアデザインでは歴代のステージアも、歴代型でボルボを大いに意識しています。
ボルボの均整の取れた無駄の無いデザインは各国各社のベンチマークです。
ボルボは、今でこそ、国産車各社も安全基準云々という時代ですが、40年以上も前から世界一の安全設計をメーカーポリシーとして謳い続けてきた自動車会社です。
他には、同等のポリシーを感じるのは若干方向性は違いますがメルセデス・ベンツ位です。
安全面に関する拘りは歴代において勿論の事、実用面、価格設定、耐久性・耐錆性も 輸入欧州車では、かなり優秀です。
例えば、レビューサンプルの3.2SEはFFの3200ccのベースモデルですが、575.0万円にの価格でありながら、最小回転半径5.5m、1770kgで238ps(175kw)/6200rpmの最高出力、最大トルクは32.6kg・m(320N・m)/3200rpmとなりパワーウェイトレシオは7kg/psとなります。この値は、ほぼ同サイズで4WDではありますが、アウディA6アバント3.2 FSI クワトロ 4WDと、パワーウェイトレシオは同じで、4WDとFFの駆動方式の違いはあれ742.0万円のアウディA6より165万円も低価格です。
タイヤサイズは同一の225/50R17、6ATも同じ、最小回転半径はボルボが20cm小回りです。
厳密にはMD、DVDナビはボルボには付きませんが価格差考えれば雪国の場合を除いてFFでのネガは感じないと思われます。
この3.2 SEは非常に買い得感が高いと思います。
ボルボで4WDが欲しければ、T-6 TE AWD 4WDが、大径の扁平タイヤ+ターボモデルですが、アウディA6アバント3.2 FSI クワトロ 4WDより8万円高で選べます。
内装も従来型を正常進化させた、シンプルな、スカンジナビアデザインです。
また、ボルボワゴンは、海外や日本でもセレブ、インテリ系の方のレジャーカー、ファミリーカーの用途が多く、一部のドイツ車やUSA車の車種のように、余り上品でないユーザーが乗っているイメージはありません。
質実剛健で、平和な上品な輸入ワゴンが欲しい方は、このボルボ各種や上述のアウディA6アバント、VWパサートヴァリアント等、がお勧めです。
- 不満な点
- 内装が従来型V70よりはよくなった感はありますが、やはりレクサスや、ベンツにはデザイン、質感的にも劣ります。
また、スポーツイメージが好きな方の内装でもありません。
ボルボ車や、サーブ車といったスエーデン車は、やはりベンツやBMWに比べステータス性が低いです。高級外車を強調したい方は向きません。
また、中古車人気もドイツ車には及びませんので、ワゴンはまだ、それなりですが、セダン系はリセールも良くありません。
昔は、ボルボは希少な部類でしたが、最近は多く走っているので希少性を重んじるユーザーも辛いと思います。
カスタムをしたい方のドレスアップパーツも、昔よりは遥かに増えましたが、ドイツ系、USA系、日本系ワゴンに較べて少ないです。
しかしながら、ボルボV70は歴代地味に確実に売れている車。
このモデルもおそらく相当な人気車になる事でしょう。
- デザイン
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- 走行性能
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- 乗り心地
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- 積載性
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- 燃費
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- 価格
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- 故障経験