普通車や軽自動車やバイクの電源は12Vですが（測定器で測ると12Vではないみたいなツッコミは要らないです）何故12Vを採用されたんですか？12Vは世界基準？。

Answer 1

自動車にガソリンエンジンが使われてはいたけれども、クランク棒で手回しでエンジン始動してた頃の鉛蓄電池って、容器がガラスだったんですよね。
電装装備なんてものは殆んど無く、前照灯も灯油ランプやアセチレンランプだったハズ。 T型フォードなんて、始動時は乾電池でブザーと同じ原理の接点のON/OFFと昇圧コイルで高圧を発生させて、始動後に自家発電(いわゆるマグネトー点火)に切替えてました。 ウチにある'50年代のトライアンフのオートバイも、そういった頃の名残りで、キースイッチで始動時バッテリー点火、走行時マグネトー点火 の切り替え式になってます。
まぁ、要するに、電気は最低限しか使わず、電池もそんなに必要性が無かったわけです。

それが1920-1930年代にスターターモーターが装備されるようになり始めて、その黎明期の設計が6Vで出来てた訳です。きっと6Vでギリギリ圧縮比8くらいのエンジンが回せたんだろうと思います。実際、6Vの フォルクスワーゲン･ビートル や シトロエン･2CV なんてギリギリ回ってるってカンジですから... 。

それで、1960年代頃には灯火類も全部白熱灯で、真空管ラジオとかも積まれるようになってきて、そいつら全部面倒見ようとすると6Vでは電流食いすぎて電線は太くなるし、ガソリンに4エチル鉛(北米でいうエスィール)とか足して高圧縮のエンジンを運転(始動)しようとすると小型のスターターモーターで出力を稼ぐには6Vじゃツライって時代になって、各社が12Vのシステムを採用したんだろね。
往時の英車のＭＧＡなんかは6Ｖバッテリーを直列で2本つないで12Ｖにしてたみたいです。 ただ、時期的には '20年代のメルセデスがボッシュの12V電装を積んでたって記事も見つかります。きっと、現在の大型トラックが24Ｖ電装なのと同じような感覚だと思いますが、12Ｖシステムの採用はそのへんが一番古いみたいです。

日本のwebサイトじゃそんな事書いてるのほとんど見つからないけど、英文で検索すれば、そういう記事が結構出てきます。

あと、蛇足だが、鉛蓄電池1セル(定格2Ｖ)の充電完了電圧は2.3Ｖで、12Ｖ電装の自動車のエンジンがかかっている時のチャージ電圧は 2.3Ｖ×6 で 13.8Ｖがねらい値です。 つまりは、12Ｖ電装のクルマの電装品は、常時概ね13.8Ｖで働いているという事になります。

・オイルランプの前照灯
https://webcg.ismcdn.jp/mwimgs/8/d/1460wm/img_8dcb491ff2bfaaa50515786757bf5bb5303568.jpg
出典： https://www.webcg.net/articles/-/42185

・ガラス容器の鉛蓄電池
https://www.vehiclemaintenanceandrepairs.com/wp-content/uploads/2017/04/glassexidebatt.jpg
出典： https://www.vehiclemaintenanceandrepairs.com/car-battery-facts-101/

・往時のハイオクガソリン販売（北米/添加剤としてエスィールが入ったガソリン）
https://aoghs.org/wp-content/uploads/2019/01/Ohio-Gas-Station-Ethelyzer-AOGHS-e1549377029506.jpg
こういうのが当たり前になって、エンジンが高圧縮化していったんだね。
そして、スターターモーターが力不足になると.. 。
出典： ｈｔｔｐｓ://aoghs.org/products/tetraethyl-lead-gasoline/

Answer 2

車のバッテリーは鉛バッテリーが主流です。蓄電池はセルと呼ばれる部屋に区切られてます。
１セルあたりの電圧は、LiPoなら3.7v
、乾電池なら1.5v、ニッケル系なら1.2v
鉛電池なら2.0vが公称電圧です。
また、鉛バッテリーは6V（3セル、バイクなど）12V（6セル、自動車など）24V（トラックなど）があります。
たまたまこの区切りで電装品に使いやすく設計できたんだと思います。

Answer 3

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%87%AA%E5%8B%95%E8%BB%8A%E7%94%A8%E9%9B%BB%E6%B1%A0

確かに興味深いですね
何故12Vなのかと言えば、間違いなく最初が6Vだったから。でしょう
これは確実です。
6Vのバッテリーを二個直列にするだけで、12Vになります。
初期の段階で12Vのバッテリーを新規生産しなくても済む。というのはアドバンテージです。（同じ理由でトラックが24Ｖですし）
電球類も6Vの物が流用できます

じゃあなぜ6Vだったのか？
という疑問が出てきますがｗ

聡明期のセルモーターを回すのに、最低限6Ｖが必要だった。
ということだと予想します。
おそらく、1セル2Ｖ・2セル4Ｖも試したんだと思います。