ライバルが出てくるともっと良くなる
SUVタイプということで、コンパクトカーの部類に入りますが、価格設定はやや高めとなっています。試乗した印象としては
2008.2.24
- 総評
- ライバルが出てくるともっと良くなる
SUVタイプということで、コンパクトカーの部類に入りますが、価格設定はやや高めとなっています。試乗した印象としてはちょっと高いかな思いました。エンジンのセルモーターの音、始動時の音がダイハツの3気筒軽と非常に似ており、エンジンは4気筒ですが、遮音対策をややケチっている印象で、アイドリングのエンジン音も大きめ。バイブレーションはそれほどありませんでしたが、静粛性はヴィッツの方が上でしょう。
実際に走り出してからの印象は、CMでも謳っていたように見晴らしはいいです。内装の質感は1.5Lクラスの乗用車としては相応で、特に質感に不満は感じませんでした。シートの座り心地も良いと思います。3SZ-VE型1.5Lエンジンは超ロングストロークタイプで、低速トルクがしっかりと出ていますので、日常走行では不満を感じる場面はありません。実用的ないいエンジンだと思いましたが、エンジン音はあまり上質とは言えません。また、エンジン音がよく聞こえるので、180万円取るクルマなら、もう少しこの辺はしっかりお金をかけるべきだと思います。
あと、気になったのが4速ATのシフトショックが現代の新型車としてはやや大きめというところ。ガクンとショックが来るようなことはありませんが、スムーズにいつ変速したかよくわからないATが普通の現代では、よっこいしょ!と変速するような感覚というのは、昔のクルマのようです。開発したダイハツ車では、このATの質感はエッセに近い感じです。
高速では100km/h程度まではあまり不足を感じませんが、それ以上の速度ではラクラクというわけにはいきません。やはり車重が重めということもあり、1.5Lではきつい部分があります。市街地でもラクティスなどは2,000回転程度でも走れますが、ラッシュは3,000回転くらいまで使ってしまいます。
乗り心地は重心が高いので、足は硬めです。ロードノイズなどは気になりませんでしたが、少しゴツゴツした乗り心地は人によっては気になるかもしれません。1.5Lクラスならこんなにもんだろうと思うか、いろいろと乗り比べて、もうちょっとがんばって欲しいと思うかは人によりけりでしょうが、私は価格設定もそれなりで、内外装もけっこういい感じに仕上がっているので、走りの質感の方ももう少し上級感を目指して欲しいと思いました。
- 満足している点
- ○見晴らしのよいドライビングポジション
○トルクフルで実用的な1.5Lエンジン
○コンパクトカーとしては質感の高いインテリア
○おすすめグレードは「X」
これで十分です。190万円を超える「G」を選ぶほどの価値があるのか?と言われると、ボディサイズにこだわりがある人にしか薦められません。RAV4を値引きしてもらえば、そんなに変わりの無い支払い額になる上、リセールバリューはRAV4の方が圧倒的に良いため、RAV4の方がお得な計算になる場合もあります。
- 不満な点
- ○静粛性がイマイチ
特にエンジン音が大きく、この点については手を加えることは可能。マイナーチェンジに期待。
○ATのシフトショックが最近の車としてはイマイチ
○そこまで燃費が良くない
試乗車の平均燃費は4WDの4ATで11.0km/L前後です。
○価格設定が割りと強気
もう10万円安ければだいぶ評価が変わるところですが。
○乗り心地や総合的な質感なら他車が上回る
ほぼ同じ価格帯のラクティスやオーリスの方が乗用車としての快適性は上でしょう。
でも、コンパクトSUVは希少なので、文句を付ける点はあっても、このクルマを選ぶ価値はあります。
- デザイン
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- 走行性能
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- 乗り心地
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- 積載性
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- 燃費
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