この車程良い点、悪い点がきっちり分かれるものは無い。下手なチューニングやメンテナンスがダイレクトに車の動きに出てくる。ただ車高を下げただけの足回りだと
2010.12.8
- 総評
- この車程良い点、悪い点がきっちり分かれるものは無い。下手なチューニングやメンテナンスがダイレクトに車の動きに出てくる。ただ車高を下げただけの足回りだと逆にコーナーが曲がりにくだけになってしまう。エンジンオイルを変えていないとMRのレイアウト上街乗りでも水温や油温が上がりやすいのでオイルの汚れは他のターボ車より早いはず。メーカー推奨の10W-30にSH、SJのオイル。あくまでメーカー推奨だしSHやSJのオイルを探す方が難しい。ここで考えなければいけないのがどんなオイルが一番良いのか?ということだ。
カー用品店で売られている一番安いオイルでもSJかSLだ。粘度も5Wか10Wで、高温時の粘度表記も30が大半。つまり激安オイルを入れても推奨は守っていることになる。
ただ油温や水温が上がりやすいのにそれでいいの?となる。
サスペンションもそうだがこうすればこうなるという考えが通用し難い。この車を知れば知るほど考えさせられる。むしろこんなにシビアに考えてしまう車は他にあるだろうか?
MR2はユーザーの気持ちを表現してしまう車だと思っている。
- 満足している点
- ミッドシップというよりRRに近い重量配分。だがそのトラクションは文句なしに2リッタークラスのターボカーとは桁が違う。ゼロヨンではGT-Rと対等に戦える戦闘力を有している。そう考えるとこの車のポテンシャルは十分高い。
何もゼロヨンだけでは無い。サーキットだってパワー負けしているマシンを相手にすることだって出来る。
エンジンは3Sを乗せている。ターボで245馬力、NAで180馬力のこのエンジンはシルビアやS2000と同等的なパワーだ。ポジションも同等的だと思う。決して高くも無く低くも無いパワーだが、何よりもトルクが良い。街乗りで重要なのは何よりトルクだ。このトルクがゼロ発進から何の不満も無くそのままスピードに乗せてくれるこのエンジンは気持ちいい。
エンジンパワーを上げたら足回りも見直さないといけない。初期型の足まりは「AWをそのままSWにした」という声が多い。試乗レポートで土屋圭一が事故をしたというのもどこかで読んだ記憶がある。それを2型で改良し、3型でさらに改良した足回りは満足はしないが市販車として、だれが乗っても「あれ?普通の車みたい」となる位に仕上がった足回りは評価すべきだと思う。
何馬力あるか?何キロ出るか?
なんて自慢しているやつにはこの車の「数字以上の能力」にはわからない。
分かる人だけが分かる車だと思っている。
- 不満な点
- まずノーマルでのサスペンションのストロークが少ない。ストロークを稼ぐと車高が上がる。車高が上がると成ると全体的なスタイルは・・・。
ここからは知識と好みのレベルになるが、車高を低くするとロール量が抑えられ、安定した走りが出来るようになり、コーナーで早く走れるという一般的な常識は通用しない。
サスペンションを社外品の車高調に変更し、車高を下げただけで乗り心地が悪くなったというユーザーが多い。ただ有効ストロークが少ない分さらに車高を下げたからサスペンションが動かなくなってしまっただけの話である。そんなユーザーがいるから車の価値観や変な話が出回ってしまうのだろう。
だが全体的にストロークが少ないのは確かに問題だ。手頃に車高を下げようとダウンサスを安易に入れられないのだ。足回りは特にMR2は考えさせられる所だと思う。
次に不満なところは整備性の悪さだ。代表的なところで言うとタイミングベルトの交換。次にマフラーの配管の取り回し。
タイミングベルトは殆ど交換できるスペースが無い。その割にはエンジンは(リアから見て)右寄りにある。タイミングベルト交換時期にはその工賃の高さから車を手放すユーザーが多い。
そしてマフラーの取り回し。リアピースは非常に重く、触媒後のパイプが厄介。
外した事は1度だけあるが時間が掛かりすぎた。社外のマフラーは触媒後のパイプも付いてくるのが殆どだ。純正のパイプは正直造りは良い。むしろ社外品並と言っても良い。だが説明したとおり外せなければ元に戻せないのが現状。ノーマル戻しが非常にコストが掛かるということだ。
タイミングベルトにしてもマフラーにしてもノーマル戻しや交換が時間と費用が掛かる点が注目する。
- デザイン
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- 走行性能
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- 乗り心地
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- 積載性
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- 燃費
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- 価格
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- 故障経験