トヨタ ランドクルーザー250 「もう「廉価版ランクル」とは言わせない!」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。

瓜生洋明
瓜生洋明(著者の記事一覧
自動車ジャーナリスト
評価

4

デザイン
4
走行性能
4
乗り心地
3
積載性
4
燃費
2
価格
4

もう「廉価版ランクル」とは言わせない!

2024.6.29

年式
2024年4月〜モデル
総評
事実上の前身であるランドクルーザープラドは、デザインや機能装備の面で「廉価版ランドクルーザー」という印象が拭えなかったが、ランドクルーザー250は独自の立ち位置を築いたことで、そうした印象は完全に払拭された。それにより、ボディサイズが大きくなったり、価格も上昇したりといった弊害も見られるが、そうしたネガティブ・ポイントを差し引いてもお釣りが来るくらいの仕上がりとなっている。中でも所有欲を満たせるモデルとなったというのが、やはりランドクルーザー250の大きな特徴と言えるだろう。
満足している点
ランドクルーザーシリーズのなかでの立ち位置がはっきりしたことで、積極的に選びたいモデルへと生まれ変わった。ランドクルーザー250のユーザーが、ランドクルーザー300に対してコンプレックスを抱くことはないだろう。クルマとしての基本性能や機能装備が向上したことはもちろんだが、所有していることを誇らしく思えるモデルとなったことが、ランドクルーザー250の最大の魅力であると思う。
不満な点
ランドクルーザー250というモデルそのものの問題ではないかもしれないが、「ランドクルーザー」というブランドがあまりにも付加価値を持ってしまったことで、入手難易度が格段に上がるなどの弊害が起きてしまっている。また、そうしたイメージから、ランドクルーザー250に対しても過度な期待を抱くユーザーも多いかもしれない。もちろん、ランドクルーザー250は優れたモデルではあるが、いわゆるプレミアムブランドのモデルではないため、高級感や快適性を過剰に求めるべきではない。ランドクルーザー250というモデルとユーザーの間に、そうしたミスマッチが起こってしまっているのは少々残念だ。
デザイン

4

ランドクルーザー300がフラッグシップモデルである以上、それと似たデザインにしてしまうとどうしても「廉価版」のイメージが拭えなくなってしまう。好みの問題はあるとしても、そういった意味でランドクルーザー300とは完全に異なるコンセプトを持ったデザインとしたことは評価したい。また、ランドクルーザー300とほとんど変わらないその大柄なボディも、存在感のあるデザインの実現に大きく貢献している。一方、インテリアのデザインについては比較的無難なものと言った印象だ。チープさは感じないものの、プレミアムブランドモデルのような高級感や「遊びゴコロ」は期待しないほうがよいかもしれない。
走行性能

4

「ランドクルーザー」の名を冠したモデルだけに、オフロード性能については申し分ない。そのパフォーマンスを余すところなく発揮できる環境があるかどうかは別だが、そのワールドクラスのオフロード性能を所有することのできる満足感は格別だろう。オンロードにおける走行性能も、これまでのランドクルーザーシリーズのなかでは群を抜いていると言ってよいだろう。兄貴分であるランドクルーザー300との比較で言えば、ランドクルーザー250のほうが全体的に軽やかであり、扱いやすさを感じる。そういった意味でも、ランドクルーザー250はオンロードでも輝ける1台であると言えそうだ。
乗り心地

3

何と比べるかによってその評価は大きく分かれる。まず、これまでのランドクルーザーシリーズと比べると、総合的な乗り心地は格段に向上していることは間違いない。少なくとも一般道を走行している限りは、乗員から大きな不満が出ることはないだろう。一方、同価格帯のクロスオーバーSUVと比較すると、ラダーフレーム特有のギシギシ感や騒音を感じる部分があるかもしれない。「ランドクルーザー250は乗り心地が良い」という場合のほとんどは、「既存のランドクルーザーシリーズのなかでは」という前置きが付くものと考えておいたほうがよいだろう。
積載性

4

大柄なボディを持っているだけあり、相対的な積載能力はかなり高い。ただ当然のことながら、7人乗り仕様ではラゲッジルームの容量はかなり制限される。また、2列目シート部分を収納しても完全なフラットにはならないため、車中泊に適しているかと言われると微妙だ。とはいえ、日常的な利用はもちろん、アクティブな趣味を持つユーザーにとっても、機能性や積載性は必要十分以上であることは間違いない。
燃費

2

「燃費を気にするモデルではない」と言ってしまえばそのとおりであるが、現実的には乗用車的な利用が大半を占めることを考えると、検討しているユーザーは燃費性能に対するそれなりの覚悟が必要だ。燃費性能を求めるのであれば、将来追加される可能性が高いハイブリッド車を待つのも手だろう。
価格

4

事実上の先代であるランドクルーザープラドと比べると、コンセプトを含めてあらゆる面で進化を遂げた反面、やはり価格についても大幅に上昇した。ただ、それでも性能・機能に対する割安さを持っている1台であることは間違いない。リセールバリューも十分に期待できることから、総合的なコストパフォーマンスは非常に高いと言えるだろう。
瓜生洋明
瓜生洋明
自動車ジャーナリスト
1987年生まれ。大手IT企業や外資系出版社を経て2017年に株式会社ピーコックブルーを創業。現在では平均年齢25歳のメンバーとともに毎月300本超の記事を配信している。愛車のボディカラーを社名にするほどのエンスージアストだが、新しいテクノロジーへの関心も強く、最新モデルは常にチェックしている。
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