トヨタ GRヤリス 「制限速度でも気持ちイイ！まるでクルマの合法ドラッグ」のユーザーレビュー

制限速度でも気持ちイイ！まるでクルマの合法ドラッグ

2024.9.22

総評

飛ばさなくても楽しいスポーティさとスペシャルなボディを、ストレスなく普段使いできる「クセになる」クルマです。車両の価格や維持費の安さに対して満足度はかなり高く、こういうクルマはなかなか現れないと思うので買ってよかったと思います。

満足している点

たった120PSのエンジンですが、一番オイシイところ（3~5000回転あたり）を使いながら、パドルシフトをカチカチ操作して峠を走るのは脳みそがトロけるくらい気持ちいいです。これが非常識に飛ばさなくとも味わえるのですから、まさに合法ドラッグです。CVTであることを忘れそうですが、おそらく10段のステップの切り方が絶妙なんだと思います。

不満な点

３気筒なので仕方ないですが、エンジンの音と振動はイマイチです。GRスポーツマフラーで改善されてる気がしますが、CVTが使いたがる2000回転付近では非力でこもり音が耳につくし、パドルでレッドまで回すとうるさいです。

デザイン

5

FF/4WDでは（おそらく）最後のサッシュレスのフロント２ドア
ほとんどのホットハッチが5ドアとなった現在、後席ドアと窓枠があるとどんな車でも萎える私にとってこの条件をクリアできる現実的な選択肢はこのクルマが最後でしょう。さらにただの3ドアではなく、アルミ外板＋カーボンフードというスペシャルなボディがこの値段で買えることもおそらく今後ないでしょう。

内装はノーマルヤリスと共通ですが、そこがまた肩の力が抜けてる感じで好きです。

走行性能

5

クイックではなくリアルタイム。おもいのままのハンドリング
ステアリング操作に対して過敏でもルーズでもなくノーズがインに入るのは最近のクルマなら当たり前になってきましたが、その後もパーシャルでピタッとニュートラルを保ち、よほどのペースでなければアンダーも出ず、S字の切り返しで重心が反対側にダイレクトにシフトするようなフットワークは非凡です。いたずらにクイックさを追わず、乗り手の操作にリアルタイムに反応するハンドリングはこのクルマがFFであること忘れてしまいます。

キャリパーはノーマルヤリスと同じツーピースタイプですが、踏めば踏むだけ効くし、抜けば抜いただけ緩むリニアさは欧州車の趣きがあります。

乗り心地

4

硬いボディの下で脚がしなやかに動いているのが感じられ、スポーティさと引き換えに乗り心地がガタガタビシビシということはないです。高速の路面の継ぎ目でも不快な突き上げもなく段差を吸収しながら、上下動は一発で抑え込んでくれるので、気持ち良くクルージングができます。
ただ、遮音性はイマイチで、ロードノイズは結構入ってきます。

積載性

4

荷室の長さはおそらくノーマルのヤリスと同じなので、買い物やレジャーなら必要にして十分です。画像のスキー板は169センチのツインチップスキーですが、後席を畳めば斜めに積めますし、私（身長164cm）のシート位置ではさらに余裕があります。

燃費

4

体感的にはボクスターの1.5倍くらい走りますし、なんと言ってもレギュラーなのが助かりますが、ガソリン高騰で帳消しです。

価格

5

フルエアロ、運転支援全部付きの中古で乗り出し230万円くらいでした。この価格でこの満足感ですから不満を言ったらバチがあたります。

故障経験

リアゲートを思い切り閉めたらライセンスランプのカバーが外れました。