トヨタ カローラレビン 「最終型4A-Gを愉しむ、シンプルかつ流麗な2ドアクーぺ」のユーザーレビュー

最終型4A-Gを愉しむ、シンプルかつ流麗な2ドアクーぺ

2024.1.27

総評

表題で語った通り、最終型の4A-Gを愉しむシンプルかつ流麗な2ドアスポーツクーぺ。

弱点がない。90年代、1.6L NAスポーツモデルとして一定の完成を見ている。
一代で極められる訳もなく、ひとえに初代TE27から28年掛けてコツコツ築き上げ、熟成したものだと推測出来る。

満足している点

ほぼ30年も経過しているのにたいして古さを感じさせないデザイン。

殆ど故障の記憶無し。

ボディー剛性がある。

軽量な車重。

よく回るパワフルなNAエンジン。

意外と積載性がある。

ハンドリングは安定傾向で癖がない、コーナリングでFF特有のトルクステアやアンダーを感じさせない秀逸な足周り。

運転していて楽しいと感じさせる特性はスポーツカーとして大成している証かと思います。

おすすめ度星4つは、製造終了から20年以上経過し、多数の部品交換を要している事と、評価が上がると価値も高くなるので…オーナーとしては星5をつけるべきですが、以上の理由で評価は抑え気味になります。

不満な点

他の当時物、有名スポーツカーに比べて部品等の再生産がされないだろうなという点。

部品がが…

不人気車だった為、エンジン以外はあまり豊富でないアフターパーツ類。

重加算税。欧州の車文化を見習って欲しい。

油温がかなり高くなる傾向にある割に、オイルクーラーが純正で装備されていない為、スポーツ走行に不向きです。
高回転を多用した走行をするには、エンジンを保護する意味でもオイルクーラー装着は必須条件です。油温、油圧計も付けたい所です。

デザイン

4

内装、外装共にシンプルです。外装はエアロ等付けたくなるシンプルさで強い自己主張はありません。癖がないので、これは逆に魅力になっている所かもしれません。

車高が高い様に見えて意外と低床設計なので、車高を下げると(マフラーも換えていると)最低地上高を確保出来ません。見た目の問題ですが、これはちょっと不満かも。

内装も必要不可欠な物が過不足なく装備されている感じでシンプルですが品質良さげな装飾(後期型)はあるので不満はありません。
当時、80スープラ等で見られたパイロット中心視点レイアウトと言いますか、若干操作パネル類が運転席を向いたデザインになっていて、シフトもNの位置で運転席側に傾いていて雰囲気があります。

着座位置、ペダルレイアウト、シフトやハンドル位置等も調整範囲でシックリ来る設計だと思います。

走行性能

4

ハンドリングは安定傾向で素直な感触。ボディー剛性があり、足周りが良く動くのでFF特有のネガティブな癖を感じさせない。エンジンは1.6Lとしてはよく回り、一般的にはパワー不足を感じない。現代基準では当たり前なのかもしれませんが、当時としては良く出来ていたと思います。

ただ、エンジンやミッションのマウントが柔らかいせいかシフトが入らない現象が頻発していました。マウント類を強化品に替えると解決しました。ただし、振動は車内に入るようになります。

乗り心地

4

(当時を思い出して)乗り心地は固くもなく、柔らかくもない、丁度良い感じでハーシュネスを拾い過ぎる事もなく軽快に走る事が出来たと記憶しています。峠道等、一般道を走行するには最適なセッティングが出ていたかと。

積載性

3

後部座席が片側可倒式でトランクスルー可。意外と広いトランクルームと相まって長物が積めたりと、2ドアクーぺボディーの割に積載性は良いです。

燃費

4

オイルクーラーやローテンプサーモを後付けの為、アイドルが高めで燃費はやや落ちます。平均燃費リッター11.5で、スポーツモデルとしては優秀な方？

価格

3

当時価格は本体175万、値引き20万位、仕上げて212万…現代に比べると、も少しスポーツモデルが買いやすい時代でした。

現代の中古価格に対する評価ですが、国民の賃金は変わらないのに物価は上がる一方。他車種も含め全体的に高過ぎのように思います。

故障経験

初期不良が右フロントキャリパーで、保証対象でした。以降は故障の経験なし。