トヨタ センチュリー(セダン) 「アナクロな私向け。」のユーザーレビュー

癒しのセレス 癒しのセレスさん

トヨタ センチュリー(セダン)

グレード:標準仕様車_デュアルEMVパッケージ(AT_5.0) 2000年式

乗車形式:マイカー

評価

5

走行性能
5
乗り心地
4
燃費
4
デザイン
5
積載性
5
価格
-

アナクロな私向け。

2018.4.8

総評
良くも悪くも国産車社会の孤高の位置にいる。

世間では、勉強せずに本質を理解しないまま印象を発信された結果、なぜか「怖い」「ヤバい」「いかつい」という言葉と、それにリンクした風貌の人物とセットのクルマにされてしまった。

自分からすれば、これにオラオラ感を求めること自体が無駄。今現在GZGをきちんと整備し、表舞台に出る人は、真にGZGの本質を理解し、これがよいんだ、と自己を見失わず、維持する価値を見出している人だと思う。そこには悪のよこしまな概念はなく、伝統を重んじたクルマに接する特別感を愉しむ感覚。

どのネット情報を見ても、旧めのロールスロイスやジャガーだとオーナーの風貌にもクルマに合った趣味性がにじみ出るのに、GZGだと本来のフォーマルとは程遠いものばかりで、これでは世界に真価が伝わらないなと思っている。

結局、一般的に馴染みの薄いクルマの宿命という事なのだろう。しかしうわずみだけすすり、ネタで終わらせるにはあまりにも惜しい貴重な国産車であることは間違いない。

少なくとも私はこの国産最上級フォーマルサルーンという位置のクルマを所有し、しかしそれほど違和感なく手もとにいてくれることに対し、日本人である事を誇れている。



満足している点
走らせれば完全に世間の喧騒から逃れられる。
クルマの運転という行為に、老子のいう「聖人」とはこのような境地か、とまで感じさせるのはこのセンチュリーぐらいだろう。

限りなく控えめなフォーマルセダンという位置づけでありながら感覚的な自己主張は強い。VGと比べると若干その傾向も影を潜めたかなとは思うが、それもセンチュリーというくくりの中での話。余計なプレスラインのないボディパネルが生み出す全体のボリューム感は、W140Sクラスに通じるデザイン力を感じる。

内装の徹底した本物感は「裏地に凝る」日本文化を反映したものといえる。みてみて!豪華でしょ~!というのは他のセダンに任せており、伝統工芸をさりげなく配置した和風建築のようなたたずまいをみせる。本物を知るクラスの人物が見て伝わればそれでよい、というスタンスは前愛車18マジェスタの象嵌細工でも試されていた。私の審美眼は大したものではないが、センチュリーの場合は、小細工無くとも上質・丁寧に造られたモノであることを暗黙のうちに感じ取ることができる。

不満な点
VGから削除された装備がいくつかある。スイングレジスターや電動三角窓、ヘッドレストメガネケース、クールボックス、ヘッドライトオートディマー、後席操作用バックウインドウカーテンスイッチなど、クラウンに息づいているものもあるが、どれもセンチュリーであるために欠かせないと思っていたため、少し残念。
デザイン

5

没個性という意味ではなく、プレーンなデザイン。
走行性能

5

徹頭徹尾ウルトラスムーズなエンジン。アイドリングでは微振動すらなし。ネット情報を鵜呑みにした連中が既存の直6×2だって~みたいに吹いているが、何かダサいところがあるのかわからない。フェイルセーフ理論に基づいた設計で、これこそがトヨタの技術力であり、「世界一安心して使えるV12」ということ。何も負い目はなく、海外ジャーナリストが一同このスムーズさに舌を巻いていたのがすべて。

VGのような、なにか重く巨大な鉄の塊をずり動かすような感覚はなく、滑るように動く。

大パワーゆえかクリープが強力。しっかりブレーキを踏みこんでDレンジに入れるとグイっと発進態勢に入る。練習しないと外からはらしくなくギクシャクした動きになる。

信号発進では少々周りに置いていかれても、クリープからのんびり踏み込んでいくのが正解。どうせあっという間に目的速度に達する。

走行中はアクセルよりブレーキに気を遣う時間が多い。40km程からのアクセルオフでも惰性でかなり転がるので、下手に飛ばすとカックンブレーキになる。相当早いうちからブレーキ体勢に入っておく必要がある。
なんとなくあまいブレーキだ、と思ってしまいがちだが、2トンの車重を考えれば、ブレーキ性能は強力だといえる。

車内からの見切りはよい。ただVGのように、フェンダーミラー車にもマーカーランプはあったほうがなおよかったと思う。バックはどのクルマでも同様に、慣れが必要。DBA後期のバックモニター仕様なら、相当楽であろう。

想像以上に曲がる。ステアリングは滅法軽い。片手でもくるくる回せてしまい、駐車場ではロックtoロックをやってしまいやすい。重くぐにゃっとしたVGのボールナット式の方が、いい意味でアナログ感があり、気を遣って回していたような気がする。

ホイールベース3m超を優雅に曲げるには、少々大回り気味にのんびり舵を取っていくとよい。
乗り心地

4

エアサスはとても柔らかい。18マジェスタも柔らかかったが、柔らかさの質が違う。
どこが電子制御なの、と突っ込みたくなるくらいふわふわと進むが、実はこの感覚こそが電子制御の賜物かもしれない。横方向には弱い感じだが、前後方向の揺れは相当フラットに律されている。やむなく峠道、となると結構大変そう。

しかし後席の同乗者は総じて快適至極のようなので、まさにこれこそがトヨタが狙うセッティングなのかも。
積載性

5

トランクは広い。ボディサイズ通り。当方ゴルフはしないが、確かに問題なかろう。開口部がVGと違い、バンパー上まであるので積みやすい反面、バンパー上を傷付けないか、積み込み時気を遣ってしまう。
燃費

4

情報通り、V型12気筒エンジンとして驚異的。前愛車TCRエスティマやUZS186マジェスタとほぼ同等。有料道路を使うか、アイドリングでの待機が入るかでてきめんに変わる。
価格

-

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