トヨタ カリーナ 「クルマという道具の本質とはなんだろう、と...」のユーザーレビュー

クルマという道具の本質とはなんだろう、と...

2001.10.17

総評

クルマという道具の本質とはなんだろう、と考えさせられるような１台だった。確かに静かだし、ラクだし、トランクもたくさん積めるし、電装品フル装備だし、乗せてもらう分には不満はないと言えるのだが。
　クルマの本分は走る・曲がる・止まるであって、快適や便利というのは、その上に成り立つもの、という感覚を持っていた私としては、このクルマを所有したとき、全く逆の存在が眼前に現れたことにアタマをハンマーで殴られたような衝撃を受けた。
　上で、乗せてもらう分については不満がない、と書いたが、これも知らないからであって、運転していて、走るはさておき、止まる・曲がるに不安を感じるクルマでも、不満を感じないことがあるというのはちょっと怖いものがあると思う。さすがに最新のカリーナでショックの底付きなどはしないと思うが。
　とにかく格好は普通だが、足回りの設定には安全性の面で（いくらスピードを出さない人であっても）疑問を感じる。もう手放してしまったが、今までいろいろなメーカのクルマに乗ったことはあったものの、こういうセッティングのクルマはこの会社にしか存在しなかったし、そして多くの人がこの会社のクルマを選ぶことを考えると、「その財力を正しい方向に向けてほしいなぁ。」と切にお願いしたいのである。
　スターレットだって、ようやくしっかりしたなと思っていたらそれが最終モデルで、ヴィッツはまたフニャフニャするクルマになってしまったし。意図的にトレンドを作ることができるメーカなのだから、顧客満足や見えるところだけの社会貢献だけでない、ホントに「イイクルマ（この会社の定義じゃなく）」を作る意気込みが欲しいと思う。

満足している点

・クラスの割に静粛性が高い。
・セダンなのに座席がフラットになる。
・乗り心地もシートもふかふかしている。
・お買い得仕様車で電装品は一通り付いている。
・内装の狂いがない。
・電装品が壊れない。
・至ってオーソドックスなデザインでとりあえず乗っていくのが憚られる場所は少ない。
・ボディサイズの割に後席やトランクは実用的。

不満な点

・エンジンが回らない。５０００回転を超えるとガーガーうるさい。
・ＡＴ（特に２速）がハイギヤード過ぎで、市街地加速が悪い。
・ＡＴが、アップシフトはショックが少ないが、ダウンシフトが下手。エンブレかけると空走してドカン、キックダウンで考え込んでドカン、となる。
・ＡＴが８０Km/H走行にもかかわらずアクセルを床まで踏み込んでも２速に入らないセッティング。シフトレバーはＤのまま、加減速モッサリ＆制限速度の遙か下で走る人向けのようなセッティング。ＡＴのシフトワイヤの位置を変更したほど。
・足回りがフニャフニャなのにストロークが短い。ちょっとした段差で底付きしてドタンバタンと激しいショックがある。はじめから抜けているようなショックだった（もともと親戚の家にあったので新車時からつきあいがある）のでモンローに替えてみたが、幾分マシにはなったもののバネが柔らか過ぎて抑えきれなかった。
・鳴かない「だけ」のブレーキ。高速の出口でぬうわKm/Hから一気に減速したら次のブレーキがきかなかった。カローラと共通のパッドだったので、すぐ日立のリプレイス用パッドに交換した。
・電装品は丈夫だが、走行に関わる部分はひ弱。すぐ壊れる。
・どうにも運転をしている感覚が希薄。操縦性とか操安性とかとか運転のフィールをどうこういうクルマではないなという感じ。
・当時人気だったプッシュ式ヒータコントロール、私は嫌いである。吹き出し口もコンプレッサコントロールも風量調整も全部同じ形のボタンが一列に並んでいたら、目で確認しないと操作できない。機能性ゼロである。

デザイン

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走行性能

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乗り心地

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積載性

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燃費

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価格

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故障経験