トヨタ アルファード 「「真の高級車」へと進化した4代目」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。

瓜生洋明
瓜生洋明(著者の記事一覧
自動車ジャーナリスト
評価

4

デザイン
5
走行性能
3
乗り心地
5
積載性
4
燃費
3
価格
4

「真の高級車」へと進化した4代目

2023.11.30

年式
2023年6月〜モデル
総評
高級ミニバンの代名詞的存在が4代目へと進化。先代が先鞭をつけたショーファーカー需要を強く意識したつくりとなっており、後席の乗り心地はさらに進化している。一方、アルファードの成功を受けて、レクサス・LMが国内へと投入されたほか、一部の輸入車ブランドが高級ミニバンの導入を検討しているという。また、アルファード自体も海外へとより積極的に展開されていく見込みだ。そうした中で、高級ミニバンのリーダーであり続けることができるのか、今から目が離せない。
満足している点
単に押し出しが強かった先代とは異なり、高級車としての風格が出てきたエクステリアデザインは非常に好印象。それ以外の部分も順当に進化しており、大きな不満は見当たらない。
不満な点
正直なところ、ハードウェアとしては文句の付けようがないほど高い完成度を誇っている。ただ、アルファードというクルマに対するイメージは良くも悪くもさまざまであり、場合によっては悪目立ちしてしまう可能性がある点は、少し注意が必要かもしれない。それ以外だと、納期が長いことや、手頃なエントリーグレードが現時点では設定されていないことなどが、数少ないネガティブな点と言えそうだ。
デザイン

5

全長約5000mm×全幅1850mmというサイズ感を保ちつつ必要十分な室内空間を担保しなければならないなど、デザインを行う上で多くの制約条件があった中で、明らかに高級感が増したスタイリングを実現できているのはすばらしいと言わざるを得ない。特に、エンブレムが先頭に来るよう配置された逆スラント型のフロントマスクは、まるで豪華客船のような趣すら感じさせる秀逸なデザインだ。インテリアも、必要以上に華美なデザインとなっていないのは、むしろ「王者」としての余裕すら感じる。エクステリア、インテリアともに、ショーファーカーとしての役割を十二分に果たすデザインになっている。
走行性能

3

メインとなるパワートレインは、現在のトヨタの「エース」とも言える2.5Lのハイブリッドシステム。そのパフォーマンスは高いレベルで安定しており、あらゆる走りを無難にこなしてくれることだろう。アルファードには2.5Lのガソリン車も設定されているが、やや非力であるため、走行性能という点ではあまりおすすめできない。また、ヴェルファイアには2.4Lのガソリンターボも用意されているが、アルファードでは設定されていない。それらを総合すると、やはり2.5Lハイブリッドを選びたいところだ。
乗り心地

5

剛性の高い新プラットフォームの恩恵もあり、すべての席で乗り心地は改善している。もちろん、ベストは「エグゼクティブラウンジ」の2列目シートであるが、それ以外の席でも高いレベルの乗り心地を実現しているのはさすがといったところ。さらに、静粛性についても先代から大きく向上している。そういった点も含めて、アルファードはまさに高級車としてつくり上げられており、もはや「ミニバン」というくくりで考えるべきでないとさえ感じる。
積載性

4

あくまで乗員優先の設計となっているため、貨物車両のように前席以外を荷物で埋めるような使い方はできない。とはいえ、乗員分のスーツケースや4人分のゴルフバッグを積載することは問題ないため、実用上困ることはなさそうだ。3列目シートは、先代同様跳ね上げ式の収納方式を採用しているため、大きなものを積み込む際にはやや注意が必要かもしれない。
燃費

3

日産・エルグランドやメルセデスベンツ・Vクラスなどと比べると、特にハイブリッド車の燃費は圧倒的。全車レギュラーガソリン仕様である点もうれしいところ。ただ、多人数乗車が可能なミニバンという特性上、乗車人数によって実燃費は大きく変わるため、カタログにあるWLTCモード燃費は参考程度と考えておいたほうがいいかもしれない。いずれにせよ、アルファードが多人数乗車ができるクルマの中ではトップレベルの燃費性能を持っていることは間違いない。
価格

4

絶対的な価格は安くないが、機能装備を考えると決して高くはない。それどころか、リセールバリューを考えると、タイミングによっては購入価格より高く売却できる可能性もある。リセールバリューが高いということは、残価設定ローンやリースなどでの支払い額が低いことを意味する。そういった意味では、車両価格だけでその価値を判断しないほうがよさそうだ。
瓜生洋明
瓜生洋明
自動車ジャーナリスト
1987年生まれ。大手IT企業や外資系出版社を経て2017年に株式会社ピーコックブルーを創業。現在では平均年齢25歳のメンバーとともに毎月300本超の記事を配信している。愛車のボディカラーを社名にするほどのエンスージアストだが、新しいテクノロジーへの関心も強く、最新モデルは常にチェックしている。
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