感心と失望が混ざり合う
母親の車をレポートします。
「軽も本当に良くなった、これなら軽で十分だ」と思う部分と、「軽No.1のメーカーがこんなレベルの
2007.2.23
- 総評
- 感心と失望が混ざり合う
母親の車をレポートします。
「軽も本当に良くなった、これなら軽で十分だ」と思う部分と、「軽No.1のメーカーがこんなレベルの低いことをやっているんだな、ユーザーをバカにしてるんだな」と思う部分が混在する車です。
その内容については下記で詳しく述べますが、特に気になるのはシャシー性能の低さです。ライバルのダイハツムーブや三菱EKワゴンは納得できるレベルにあるのに対し、ワゴンRはあまりにも低レベルと言わざるを得ません。使い勝手や装備など、目に見える部分は非常に素晴しい出来なのですが、目に見えない、かつ非常に大事な部分をおろそかにしており、メーカーの良識を疑います。
コストの制約が非常に厳しいとは思いますが、軽No.1のメーカーがこのような不見識では、いずれユーザーから見放されるでしょう。
最近のスズキの普通車はスイフト、SX4など良くできた車があります。ぜひそういった車の技術を軽自動車のレベルアップのためにフィードバックしていただきたいと思います。
- 満足している点
- ・車重の割に燃費が良い。近場のみ走って16㎞/l 、遠出をすると20㎞を超える。
・室内が広い。また、シートアレンジが多彩で後席や荷室のスペースを変えられるのがよい。
・リヤシートの分割可倒と座面連動により広い荷室が得られる。
・エンジン音が静か。また乗り心地も軽としては十分満足できるもの。
・価格が安い。MT車なら100万円でおつりが来る。
・価格の割に装備が良い。キーレスエントリー、プライバシーガラス、電動格納ミラー、CDプレーヤー等が標準装備。
・内装色が選べる。グレーや黒といった寒色系の内装色しかない車が多い中、明るいベージュ色を選択できた。
・HIDではなくハロゲンヘッドライトだが明るい。
・運転席からフロントガラスまでの距離が遠くて、上のクラスの車に乗っているような安心感がある。
・全高・シート高が高く、またドア開口部も大きく、ドアも大きく開くため高齢者でも乗り降りがしやすい。
・収納スペースが多い。特に助手席シート下ボックスは良い。
・ボディカラーはオプションのパールホワイトにしたが、塗装の質がよい。
・メーター照明が明るくきれい。一昔前の軽のぼんやりと暗い照明からすると雲泥の差。
- 不満な点
- ・能動安全性や基本的な運動性能を軽視しすぎ。飛び出し等を避けるためにダブルレーンチェンジをしようとすると、高い全高・やわらか過ぎる足回り・路面の感触がほとんど伝わらないステアリングフィールと相まって非常に怖い。とっちらかってしまうか横転、もしくは避けずに衝突するという究極の選択を迫られる。多分メーカーは「どうせ田舎のおばちゃんや免許取立てのおねえちゃんがトロトロ走る車なんだからこの程度でいいだろう」と考えて設計しているのだろう。
・元がそのように低レベルのシャシー性能なので、スタッドレスタイヤに交換した時にはさらに怖い。まっすぐ走るだけでフラフラし、ヨーイングが増幅していく感じがする。
・リヤシートは一見広く見えるが、実はシートが小さく成人男性にはサイズが不足気味。シートアレンジや見た目の広さを優先して、シート本来の機能を軽視している。
・リヤヘッドレストが付いているのはよいのだが、サイズが小さく、シートバックが低すぎるため、後頭部の適切な位置に届かない。
・リヤワイパーが新車時からビビる。取付部や樹脂アームの剛性不足なら、設計をやり直すべき。(最近はオプションでも設定がない車もあるので、標準装備されているだけましか)
・本当はエンジンパワーに余裕があるFTにしたかったが、マニュアルミッションの設定がターボ車にはなく、やむを得ずFXにした。やはりエンジンパワーがなく、平坦路だといいが、勾配が多く流れが速い道だと常に3速全開。
・引き出し式のカップホルダーが付いているのはよいが、運転席側は左ヒザのすぐそばにあり、コーナーでつい足を踏ん張って壊してしまいそうで使えない。
・MT車はできればインパネシフトにして、シートをベンチシートにしてほしかった。
- デザイン
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- 走行性能
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- 乗り心地
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- 積載性
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- 燃費
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- 価格
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- 故障経験