スバル レヴォーグ 「上質かつ刺激的なスポーツワゴン」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。

一条 孝
一条 孝(著者の記事一覧
自動車ジャーナリスト
評価

4

デザイン
4
走行性能
4
乗り心地
4
積載性
4
燃費
3
価格
4

上質かつ刺激的なスポーツワゴン

2023.11.29

年式
2020年10月〜モデル
総評
2代目レヴォーグはデザインの洗練度が増し、インテリアもスポーティで上質なたたずまいが印象的。最新のスバルはアイサイトの運転支援や安全性ばかりを強調させているが、レヴォーグの走りのよさや快適性の高さをもっとアピールすべきだ。
満足している点
エンジンの回転フィールのよさ。実用域で扱いやすく、回せば滑らかでスムーズな吹き上がりが確かめられる。アイサイトの運転支援も馴染みやすいもので、車線内のライン取りも良好。2023年10月のマイナーチェンジでは既存のステレオカメラに加えて広角単眼カメラを搭載した新世代アイサイトが採用された。
不満な点
最新のハイブリッドモデルの燃費のよさを知っていると、レヴォーグの燃費は物足りない。熱効率の高さをアピールするCB18型ユニットだが、それなりに楽しく走らせると燃費もそれなりに悪化する。使用ガソリンがプレミアムではなく、レギュラーなのはありがたい。
デザイン

4

デビューから3年が経過し、街中で見かける機会も増えつつある。シャープなフロントマスク、クーペのようなシルエット、張り出したリヤフェンダーを採用するレヴォーグのスタイリングはスポーティ。先代よりもわずかに大きくなっていても取り回し性に大きな変化はない。一般的な立体駐車場の利用も可能なサイズに収められている。
走行性能

4

メインの1.8L水平対向4気筒ターボは177馬力/300Nmのスペックを持つ。先代の2Lターボのような圧巻のパフォーマンスを見せつけるエンジンではないが、1600回転から得られる最大トルクのおかげで低中速域でも扱いやすく、回せばスムーズに吹き上がる。日常使うシーンではこれで何の不満もないが、それだけでは満足できないのであれば2.4Lターボを搭載するスポーツRを選びたい。
乗り心地

4

フルインナーフレーム構造のボディは剛性が大幅に高められ、標準仕様の足まわりでもゴツゴツとした感触が抑えられ、しっかりかつしなやかな乗り味。スバル初となる電子制御ダンパーを備えるSTIスポーツは、ドライブモードを選ぶことでソフトでしなやかな乗り心地からビシッと安定感のあるスポーツ走行も楽しむことが可能。ロードノイズも低く抑えられており、スポーティでありながら快適性にも優れている。
積載性

4

通常のラゲッジルームは492Lを確保。後席シートバックは4:2:4の分割可倒式を採用するおかげで、4人乗車時でも中央部にスキー板などの長い荷物を積むことが可能。カーゴフロアボード下にも69Lのサブトランクがあり、それを活用することで観葉植物など背の高い(1100mm程度の)荷物を運ぶことができる。
燃費

3

1.8LターボのWLTCモード燃費は13km/L台。おとなしい高速クルーズに徹すれば15km/Lも期待できそうだが、通勤や買い物などでは10km/L以下、都内走行では8km/L前後になることも。燃費よりも、アイサイトを核としたスバルならではの先進運転支援システムの性能を評価するユーザーに向いている。
価格

4

売れ筋のSTIスポーツEXは400万円を超えるものの、11.6インチのセンターインフォメーションディスプレイやハーマンカードンサウンドシステムを標準装備するなど、ほぼフル装備の状態だ。最上級グレードのSTIスポーツR EXはほぼ500万円と高価だが、上質でゆとりある走りを求めるならば魅力ある選択肢だ。
一条 孝
一条 孝
自動車ジャーナリスト
自動車専門誌の編集&ライターとして活動後、自動車ジャーナリストとして専門誌やWeb、タブロイド紙などに寄稿。運転する楽しさを追求するとともに、環境性能やパッケージングにもこだわりを持つ。これまで保有した車の大半はFRレイアウトのマニュアル車。日本自動車ジャーナリスト協会会員
スバル レヴォーグ 新型・現行モデル

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