アイデンティティを失うという事
BE,BH型のレガシィオーナーでした。
今の日本車で『ステーションワゴン』というボディタイプが希少種になりつつあると思
2010.9.15
- 総評
- アイデンティティを失うという事
BE,BH型のレガシィオーナーでした。
今の日本車で『ステーションワゴン』というボディタイプが希少種になりつつあると思います。
このジャンルの自動車販売台数が年々減少する中で、現存する日本のステーションで個人的に興味を引かれるのはレガシィと現行アコードくらいです。
海外に目を向ければBMW5シリーズ、アウディA4アバントなどもあります。
最初にきちんと伝えておきたいのは、私個人『レガシィ』という車が大好きです。
今回の車両乗り換えの機会に試乗をしました。
まだフルモデルチェンジ直後でしたので、今現在とは装備や搭載されている技術も違うかもしれません。
ただその時感じた感想を素直に書き残します。
はじめてのレガシィはBE5D型のMT車でした。
ハンドルを握ったときのドキドキ感は今でも覚えています。
大きくも小さくもない車体ですが、必要十分のパワーと安全性能、不等長エキゾーストが奏でる『ボクサーサウンド』、自宅までの20㌔程度の道のりが楽しくて仕方がなかった。
それからレジャー使用等の理由でBH5に乗り換え、70,000㌔を超えて車両の乗換えを検討するにあたり、真っ先に現行ツーリングワゴンの試乗を申し込みました。
その際に感じた感想です。
あくまで個人での意見ですので、参考までにご静読下さい。
個人の好みもあるかと思います。
真偽の程は実際にステアリングを握られることを強くおすすめします。
- 満足している点
- 先に項目を挙げます。
・インテリジェンスキー
・ボタン一つでフラットになるセカンドシート
・大きなラゲッジスペース
・SIドライブ
インテリジェンスキーになったことはとても良かったと個人的には思っています。値段と内容を考えると『お買い得』感はありますが決して安い車ではないと思います。この車を購入する顧客層を考えると好まれる装備だと思いますし、とても便利でした。
セカンドシートはボタン一つでフラットに。先代レガシィから導入されていましたが、やはり便利だと思いました。BH5に乗っていた自分としてはとても羨ましい機能の一つです。
ボディサイズの拡大とともに室内空間も大きくなりましたね。あれだけのスペースがあればよほどの荷物は積めると思います。
SIドライブは素晴らしい機能だと思います。ボタン一つでがらりと変化します。
レガシィの特にAT車のようなキャラクターには合っているのではないでしょうか。
普段は優雅にのんびり。
でも時にはアクセル踏みたい!
そんな願望がある方にはピッタリです。
- 不満な点
- ご参考程度に。
・優等生的なエンジン
・でっかくなった車体
・サイドブレーキ
排気量アップの新エンジンは実際に運転してみると、『のっぺら』とした印象を受けました。
試乗コースは通りの少ない山間道でしたが、その道を『走り抜ける喜び』はあまりありませんでした。
車体は『でっかくなった!』という感想です。
本来もっていたはずの『良さ』をスポイルしているような。
旧クレスタ方式とでも言うのでしょうか。
あのサイドブレーキをスバルが採用した理由がいまいちよく分からない。
試乗当日不具合があったのか、なかなかブレーキが解除されずに営業マンが四苦八苦していた。
最後に…
以前はクラウンエステートやステージアなど、その会社を代表するステーションワゴンもありました。
ステージアの生産終了が決まった際に日産の方と話す機会がありました。
その忘れられない一言が「いくら安全でパワーがあっても、売れないんです…」と。
静粛性ではエステートには及ばないでしょう。
パワーでは当時のエステート、ステージアだって280馬力でした。
奇しくも2車とも2.5リッターターボです。
何で歴代レガシィが愛されていたのか(ここからはかなり個人的な意見です)。
4WDだから?水平対向エンジンだから?お徳だから?
違うような気がします。
これまでのレガシィが愛され続けたのは、開発者の智恵と努力が凝縮された、そんな『一生懸命な車』『思いの詰まった車』だったからだと思います。
それこそが私が感じるレガシィの『アイデンティティ』でした。
小さい車体
小さなエンジンルーム
広くはない室内空間
そこには開発者の苦悩、それに対する智恵と努力が伺えます。
エンジンルームはキツキツ、プラグ交換も一苦労。
ただ、それでもその車は『日本人に愛される、日本人向けの車』だったと思います。
現行車を、車名を伏せて、もしくははじめて乗る方が判断すればきっと『良い車』でしょう。
ただし海外でも売れる『万人ウケの良い車』を創りたかったのであれば別の車名でも良かったような。
ただデカくて静かでパワーがあればそれでいいか。そういう問題ではないと思います。
大好きな『レガシィ』という車が同じくレガシィファン、もしくはレガシィという車をまだ知らない人にも愛される、そんな車であり続ける事を陰ながら応援しています。
頑張れレガシィ。
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