やっぱりAWDワゴンならレガシー
車(エクシーガ)を点検に出すついでに早速試乗に出かけた。試乗車の人気はターボ車のGTに集中していたけど、選んだのはN
2009.5.25
- 総評
- やっぱりAWDワゴンならレガシー
車(エクシーガ)を点検に出すついでに早速試乗に出かけた。試乗車の人気はターボ車のGTに集中していたけど、選んだのはNAの2.5iのLパッケージ。 試乗したのは販売店指定のいつもの周回コース。比較的交通量の多い県道と流れの良い郊外バイパスの組み合わせ。
スバル新開発のAWD初のCVT(リニアトロニック)は、違和感もなく自然な加速が楽しめた。2.5LのSOHC(170ps)はパワフルというほどではないが、1.5tのボディを引っ張るには十分な余裕がある。バイパスに入ってから、アクセルを踏むとスッと加速し速度が上げる。助手席にいる営業マン氏の「オービスに気をつけてくださいね」の言葉に慌ててアクセルを戻す。これなら動力性能は合格。
予想外に良かったのは、室内の静粛性。2.5Lでパワーに余裕があるためか、加速時のエンジン音は、今乗っているエクシーガ(2L・NA)よりもかなり静かだ。「ボクサーエンジンのサウンドが好き」というスバリストにはちょっともの足りないかも知れないが、静かと言う点では、これもグッドポイント。
内装も高級感は感じられないがないが、シンプルで悪くはない。ただ、Lパッケージの安直な「木目調」のパネルは好みではない。メーター類は見やすくて良い。もう少し長いドライブでないと本当のところはわからないが、シートの座り心地も良かった。サイズは大きくなったが、ヘッドスペースとカーゴルームにも余裕ができた点は良しとしよう。
かつて10年以上前に2代目レガシー(BH)に乗っていた者としては、良くも悪くもずいぶん立派になったなあと言うのが素直な感想。北米仕様ほどではないにしても、先代よりも更に大きくなったボディと、ミニバンのようにちょっと太った感じになったデザインはマイナスポイント。また、残念ながら燃費についても及第点とはいかなかった。もう少し頑張りましょう。
とは言え、ウィンタースポーツが大好きで雪道の走行が多く、ワゴンにはAWDは必須というならやっぱりレガシーだな。250~300万で買えるこのクラスのAWDワゴンなら一番お買い得。自分も3列シートの必要がないなら、「買い」だ。
- 満足している点
- ・シンメトリカルAWDの走行安定性:
初代から20年以上も熟成させてきた水平対抗+AWDというシステムは乗っていても安定感がある。
この新型で実際に雪道を走行したわけではないが、これまで乗った車の中では、特に雪道、悪路での安定性はスバルのAWDが一番だと思う。悪名高い志賀高原への急坂も問題なし、大雪でスキー場から自宅までの300km以上を圧雪の国道を走ったこともあったが、スタッドさえはいていれば、チェーンのお世話になることはなかった。AWDであるため、突然の路面状況の変化にも素早く対応できることと、低重心であり、AWDとしては比較的軽い車体も雪道に強いことに貢献していると思う。
・静粛性:
これは旧レガシーではなく今乗っているエクシーガとの比較。2.5Lになってパワーに余裕がでたためか、新開発のリニアトロニックのおかげなのか、アクセルを踏み込んだ時の室内の静粛性はかなり上がっている。
・価格:
2Lが廃止され2.5Lとなったことで、手軽にレガシーを手にすることが出来ないのか、と思っていたが、VDCなどが標準装備となった上でベースグレードの価格は、ほぼ据え置きに近い。旧2.5iと比較すれば実質かなりの値下げ。これも、Tさんの資本が入って購買交渉力がでてきた恩恵か?ユーザーとしてはありがたい。
・新車の臭い
スバルは他社に比べるといわゆる「新車の臭い」がきつかったのだが、今回試乗した車はまだ走行距離が100km未満のピカピカの新車だったが、臭いはそれほど気にならなかった。接着剤や塗料を見直したのかな?これも車内VOC削減に熱心なT社さんの影響か。
- 不満な点
- ・燃費:
走行距離はまだ100kmというピカピカの新車という点と試乗車だったので皆がアクセルを踏み込むということで、割り引いて考える必要はあるが、残念ながら燃費計の表示は6km台とちょっと期待はずれ。カタログ値はリッター14.0kmであるが、かなり条件が良くないとこの数値を期待するのは難しい。実用燃費は、今使っているエクシーガ(2L・NA)とほぼ同等と思われる。市街地で7km/L、高速で10~11km/Lといったところか。
・大きさ:
北米使用ほどではないとはいえ、かなり車幅も全長も大きくなった。日本仕様をこのサイズに留めたのはせめてもの救い。ミニバンであるエクシーガと、ほぼ同サイズというのはちょっとデカイ。僕個人としては、5ナンバーのジャストサイズワゴンというところが、レガシーの長所の一つだと思っていたので、今回の大型化はマイナスポイント。趣味で山歩きやバードウオッチングをするので、結構狭い林道、山道に車を乗り入れたりする。日本でアウトドアを楽しむには、ある程度車幅は狭くコンパクトであることが望ましい。積載能力は十分ありながら、必要最小限の大きさでというレガシーの良さが一つなくなったのは残念。欧米での売り上げを増やすためには仕方がないのか。でかい車ばかりを作って破綻したUSのメーカーが出ているこの時代に逆行していませんか?
・デザイン:
これは好みの問題。フロントマスクは精悍さが見られるが、全体的にずんぐり太ったイメージで、ミニバンのエクシーガともフォルムが似てきた。前のほうがスマートで良かったかな。残念。
- デザイン
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- 走行性能
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- 乗り心地
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- 積載性
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- 燃費
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- 価格
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- 故障経験