初代レガシィを育んだ方々の卒業作品
初代レガシィの走行実験部隊のリーダーだった桂田氏が、開発プロジェクトそのものリーダーとなって、スバル社内で最後に手
2012.5.11
- 総評
- 初代レガシィを育んだ方々の卒業作品
初代レガシィの走行実験部隊のリーダーだった桂田氏が、開発プロジェクトそのものリーダーとなって、スバル社内で最後に手掛けた「作品」でした。
細かい欠点はありますが、「多くの人を乗せて長距離を快適に移動するツーリングカーを作るんだ!」という開発チーム全体の心意気が隅々まで行き渡っている良い車です。
4代目からは「プレミアム路線」とやらで、高級感を意識してしまい、「ツーリングカー」としてはあまり進化が見られなくなってしまいましたが、この当時既に、3代目開発チームを強烈な個性で引っ張った桂田氏は、STIに出向してしまっていたのですね・・・・
レガシィの進化と停滞は、プロジェクトリーダーの重要性がよく分かる好例だと思います。
- 満足している点
- 【其の一】見晴しの良い後部座席
この車、専ら運転していた私はあまり機会が無かったのですが、後部座席の見晴しの良さはかなりのものです。
他車と比較すると座面の高さが確実に高い位置にあるので、後部座席からは前方座席をやや見下ろす形でフロントウインドウ越しの景色が良く見えるため、閉塞感がありません。
また座面の大きさも充分で、太ももを下からしっかり支えてくれる上、背もたれの角度も変に寝ていないため、長時間乗っていても疲れません。
今はゴルフに乗っていますが、同乗者からは「レガシィの方が後部座席は快適だったのに・・・」と言われてしまいます(苦笑)
【其の二】ワゴンとして必要な装備
当時は海釣りにハマっていましたが、何人もの装備を荷室に満載して出かけていました。
その時に重宝したのが、荷室と後部座席を仕切るネットです。
急ブレーキをかけた際に、荷室から後部座席に荷物が溢れ出ることを防止してくれるネットは、ワゴンには必要不可欠な装備なのですが、当時(今もかな?)、この装備を標準で備えていたのはレガシィだけでした。
残念ながら、4代目レガシィからは標準装備から消えてしまいましたが・・・・
【其の三】圧倒的なパワーと燃費を両立したEJ20エンジン
ショートストロークであることも理由ですが、このエンジンは高回転までストレスなく回り、シーケンシャルツインターボを備えている威力もあって、トルクも低回転から淀みなく湧き出る面白いエンジンでした。
燃費については、ワゴンとしては珍しいマニュアルミッション仕様だったことを生かして、丁寧なシフトワークを心がければ、当時の4WDターボとしては驚異的な1リッター当たり9キロ以上走った記憶があります。
当時の他社が販売していた2㍑NAですら、おおよそ10~11キロしか走らなかったことを思えば、十分過ぎる高燃費でしたね。
- 不満な点
- 【其の一】高速走行でのふらつき
街中を普通に流している限りでは分からないのですが、高速道路ではなんとなく落ち着かない車でした。
ステアリングから路面インフォメーションは伝わってくるのですが、なんとなくリアサスの接地感が足りないというか、頼りないというか・・・・やや、車体がふらつき気味になりましたね。
ちょっと油断するとレーンを外れそうになることもありました。
【其の二】その他
ステアリングの位置調整がチルトのみだったこと(テレスコ無し)、
座席の上下調整機構は座面のみが動くタイプだったこと(背もたれと連動しない)、
空調は風量調整を1ボタンだけで行うタイプ(弱→中→強と変化した後に弱へ戻る)等、
今の基準で見れば問題がある個所もありました・・・・・・が、総じて良い車だったと今でも思っています。
- デザイン
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- 走行性能
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- 乗り心地
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