ポルシェ ボクスター （オープン） 「良くも悪くもオモチャ」のユーザーレビュー

良くも悪くもオモチャ

2020.8.11

総評

全体的にプラスチッキーでコストダウンに向けた努力の跡が散見され、オモチャ感が強いです。ほぼ同じ構成・パワー感でもNSXほどの神話性がなく、エントリーモデルなりの扱いしかしてもらえません。
しかしながら、腐っても「ポルシェ」がこの値段で手に入るのは有難い。
真面目なドイツ人が真面目に設計・製造し、豪快なアメリカ人がDIYのいじり方のサポートをしてくれているので、DIY派にとっては最高のオモチャです。
それなりの走りがそれなり以下の値段で手に入るので、コスパはとても良いと思います。

満足している点

安い・速い・旨い。
この値段で「ポルシェ」であり、フラット6であり、正しく縦置きミッドシップです。涙目は、特徴があってむしろ好ましい。
主にアメリカの整備書が出回っており、アメリカで豊富なパーツが供給されているので、DIY派にはたまらないオモチャです。
中も外もプラスチッキーで経年等で割れまくりますが、直すこと自体はそんなに難しくないし、VWグループの部品だから供給に心配はあまりない。イタリア車と異なり職人技も基本的には要らない。
ミッドシップのわりには、整備性が良く、整備をする人のことが良く考えられている。
サクラムマフラーの音色は至高。とはいえ、これはサクラムの技術力か。。。

不満な点

尻下がりが受け入れがたい。特に幌を閉じた時（オープンのときは違和感ないのに。。。）。色気がなく、ドイツのジャガイモ臭い野暮ったさがある。サイドの吸気口とかもっと無駄に大きくできなかったのか(ここの箇所については、981は十分な色気があるように思います。)
フラット6とはいえ、欠陥品の安物エンジンであり、心臓部の魅力に欠ける。オモチャっぽい。
ステアリングが思った以上に重い。
クラッチのつながり方が微妙（不具合があるのかも？）。
7㎜、15㎜、18㎜などの普通はつかわないソケットが必要。トルクスは当然必要ですが、それだけでなく、場所によってはトリプルスクエアが使われていたりと、工具を揃えるのが非常に面倒。

デザイン

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走行性能

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400PS以上に慣れてしまった身からは全体的なトルク感が薄いと言わざるをえないが、6発のスムーズな回転ですいすい進む。しかし、3.2Ｌでも、トルクはない。
ミッドシップだけあって、コーナーは自然に回頭し、安定する感じ。
ブレーキは、踏力でコントロールする感じか。軽くタッチするだけだと思いのほか効かないので、強く効かせるならば強く踏む必要がある。

乗り心地

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ビルシュタインダンパーに純正サスであるが、若干固めであるものの、スポーツカーとしてはこんなもんか。

積載性

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フロントトランクとリアトランクの積載性は驚異的。ちょっとした鞄なんかは、シート裏に収納可能。

燃費

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リッター6キロ～7キロ。車重1.4弱の3.2LのNAにしてはあまり良くない。車重が重く、ターボも付いているギブリの方が燃費が良いのは謎としか言いようがない。

価格

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故障経験

そろそろ20年選手なので、クラシックカーという認識が必要か。ちょっとしたところが続々壊れ始めており、この頃のポルシェの品質の低さをひしひしと感じているが、それを直すのがまた愉しい。