ポルシェ 911 「正確、正しい、それでいて優等生じゃない」のユーザーレビュー

正確、正しい、それでいて優等生じゃない

2021.9.21

総評

やっと５０００回転、ときに６０００ぐらいまで回してみたが、パワーは正直足りないと思う。これ一台だったら、失望するかも。でも、３０００回転以下でも鋭いレスポンス、リニアなトルクなど、「モアパワー」を他の車で解決できるなら、この「ジャストサイズターボ」の素カレラ、それにトルクベクタリングと4駆、スポエグをつければ素敵な体験ができるに違いなし。SあるいはGTSを超える価格になっても、自分の好みの１台を後先考えずにオプションを叩き込むのも一興かと

満足している点

「ポルシェは高額車だけど高級車じゃない」という話がある。走りに妥協なく、引き算で構成された設定。なので、それ以外を求めるときはオプション地獄になると揶揄される。裏返せば、上位モデルの価格を見ずに理想に近づくパズルを行えば、まさにフェラーリのテーラーメードに近い世界に一台の自分モデルも作れる「かも」しれない。

今回、Sも試乗したが、そのときに感じた「普通感」と無印で感じた小気味良さ、リアエンジンの特殊なパッケージ感、ひとまわり小さい車のように錯覚を覚える「軽さ」、ストロークを全て使い切って走る接地感の高さ、そしてパワーよりも圧倒的に上の「シャーシ」。そこには信頼以上の安心感がある。ボディがヨレて全身で高度にバランスをとっているフェラーリとも違う、超剛性のシャーシに高度な足回りを組み合わせたマクラーレンの「超乗り心地のよいカート」感ともちがう。乗用車が究極のシャーシに昇華した感じとでも表現すれば良いのだろうか。レースから降りてきたのじゃなくて、量産工業製品が極めた領域？なんでしょうかね。

それと想定外の満足は「音」。４０００回転まわせば綺麗な倍音のハーモニーが響き渡るフラット6の音は、正直ここまでいいとは思っていなかったのでとても満足。

そしてなりより、走っているとき見えるのは車内。それをテーマに自分なりに凝りまくった室内のしつらえは満足点。匂いも含めて満足している。

不満な点

シートの後ろ側の材質やデザインを考えて、ノーマルシートをあえて選び、そのかわりフル電動オプションにしたにも関わらず、いまだにしっくりしたポジションを決めかねている。全然設定できなかったケイマンのノーマルシートのほうがまだ、良かったかも。これから設定を突き詰めてベストポジションを探すしかない。

デザイン

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走行性能

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乗り心地

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積載性

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燃費

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価格

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故障経験