究極のプジョー
プジョー歴16年、5台目のプジョーです。
子供たちが大きくなって家を巣立ちはじめたのをきっかけに、再び若い頃のようなパーソナルなクルマ
2010.6.3
- 総評
- 究極のプジョー
プジョー歴16年、5台目のプジョーです。
子供たちが大きくなって家を巣立ちはじめたのをきっかけに、再び若い頃のようなパーソナルなクルマに乗りたいと思うようになり1年ほど前に607から乗り換えました。
406クーペは以前から憧れのクルマでしたが、さすがに今となっては古いだろうと思い当初はクーペ407にするつもりでしたが、最終05年式で走行たったの1.2万Kmという極上の個体と出会いひと目惚れ。
クーペ407もスタイリッシュなクルマですがあまりにも大きすぎ、運転席に座っても「乗せられている」感が強く、逆に406クーペのジャストフィットなサイズとクーペ407には無い普遍的な美しさに改めて感銘を受けました。
単に外見のデザインだけでなく、このクルマには最近のプジョー車にはない、というかこのクルマにしかない独特の雰囲気があります。それは乗り味を含めてあらゆる点で『色気』を感じさせるところでしょう。
数値化できる部分では最新のプジョーやドイツ車・国産車にはかなわないかもしれませんが、感覚性能という点では未だに素晴らしいものをもっているクルマだと言えます。
そしてそれは何年経っても色あせることなく、逆に輝きを増していくのではないかとさえ思います。
フランス車でありながらピニンファリーナの工場で作られたイタリア車でもあるという事実は実際に乗ってみるとそこかしこに感じられます。
ピニンファリーナが製造工場を売却した今となってはこのようなプジョー車は今後二度と出てこないでしょうし、ある意味『究極のプジョー』と言えるかもしれません。
- 満足している点
- ・何といっても外観デザインの美しさ
大げさに言うとミロのヴィーナスやモナ・リザにも通じるような普遍的な美しさがこのクルマにはあります。特にCピラーとリアフェンダーの交わる部分の曲面はため息が出そうなくらい美しく官能的ですらあります。普通のクルマでこれほど所有することの満足感を得られるクルマは他に無いのではないでしょうか?
・内装・シートの良さ
レカロ製のシートは快適性・サポート性ともに一級品です。一日で1000km走行したこともありますが、シート自体から起因する疲労は全くありませんでした。また、内装は外見に比べると地味、華やかさが無いと評されることが多いですが、最終型はかなり上質でエキゾチックな感覚を味あわせてくれます。
・大人4人が無理なく移動できる居住性
身長173cmの私が普通にドライビングポジションをとった状態で、後ろに座ってひざ前も頭上も余裕があり、つま先はフロントシート下にしっかり入るので片道1時間程度の移動なら普通に過ごせます。このスタイルでこのパッケージングはまさにマジックですね。 また、メモリー付き電動ウォークイン機能は非常に便利です。
・足が長い(燃費・航続距離)
普段通勤に使用していますが、交通量の多い主要地方国道を走ってリッター9.3~9.8kmくらい走ります。高速ではつい速度を上げてしまうので12km/L手前くらいですが、おとなしく巡航していれば15km/Lくらいまで伸びるかもしれません。 また燃料タンクがカタログ上で70Lなのですが、実際は76Lくらい入る(笑)ので、高速だと余裕で800km以上走行できます。
・ハンドリングがいい
4気筒の406セダンほどではありませんが、自分の腰を中心に曲がっていくような気持ちの良いコーナリングを楽しめます。峠道を走り回るようなクルマではありませんが、決して高速をクルージングするだけのクルマではありません。クーペの場合標準でフロントストラットタワーバーが装着されていて、リアのトレッドもフロントより広いという独自のチューニングがされているため、より曲がるためのセッティングがされています。
- 不満な点
- ・一般的によく言われているようにATが4速である
このAT(ZFの4HP20)との付き合いも4台目なので、慣れたもので普通に走っているぶんには特に不満はないのですが、巡航状態から急にダッシュしたいというような場合の反応は最新の多段ATと比較するとどうしても見劣りする部分です。が、不満といえばそれくらいでエンジンとのマッチングも良く、4台で合計23万kmほど走っていますがトラブルも皆無でじつに信頼性の高いATだと思います。
・オーディオがカセットである
最終型は標準でCDチェンジャーが装着されているのでまあ不便ではないのですが、やはりヘッドユニットがCDプレーヤーだったらデザイン的にもさまになったであろうだけに残念。
但しヘッドユニットを取り替えるのは機能的にもステアリングリモコンが使えず、デザイン的にも統一感がそがれるので×です。
そのステアリングリモコンですが、改善されたのはGoodです。オーディオ・クルーズコントロールともに以前はレバー式で、ずっと使用していると誤作動するか反応が時々無くなったりしたものです。それが形状は五平餅のようでイマイチなものの、指の腹で確実に操作できるタイプに変わっていて、これは使いやすくて秀逸です。
それと、カタログにも全く記載されていませんが、最終型(そのちょっと前の年式もか?)は標準でJBLのサウンドシステムが装着されており(ヘッドユニットはクラリオン製ですが)、なかなかのサウンドです。スピーカーも10スピーカーとけっこうすごいものです。特にアコースティックなサウンドと相性がいいようです。
・最終型はブレンボのブレーキシステムではない
最終型はマイナーチェンジ前のモデルに比べてあらゆる面でさらに洗練されているので、コストダウンのため仕方ないとは思いますが、この点は残念です。
が、ブレンボが標準だった607から乗り換えた私でも、この標準ブレーキは特に大きな不満はありません。性能・フィーリング面でもさほど劣っているとは感じられませんでした。
という感じで私にとっては短所らしい短所は無く、最高に気に入っています。
末永く大切に乗り続けていこうと思っています。
- デザイン
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- 走行性能
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- 乗り心地
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- 積載性
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- 燃費
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- 価格
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- 故障経験