ギャラン・フォルティスRAに乗る機会がありました。
ギャランは確かに良い車でしたが、
ランエボXに対して妥協していたり、ランエボありきで重過ぎ
2010.3.16
- 総評
- ギャラン・フォルティスRAに乗る機会がありました。
ギャランは確かに良い車でしたが、
ランエボXに対して妥協していたり、ランエボありきで重過ぎる車体、
日常使いにおいて明らか劣るツインクラッチSST、使いこなせないホイールを
NAモデルまでに波及させていたり、
ヒエラルキーの弊害によるバランスの悪さは多々感じました。
ただ、それは他社ミニバンにも言えることで、
内装が値段以上に安っぽかったり、(これがトヨタ?とか)
肝心な室内空間設計と乗り心地が最上級モデルに遠慮して、
スポイルされているモデルが散見されるのは事実。
(※1 デリカ並に3列居住性が良いと言えるミニバンは各社300~400万円のモデルしかない)
(※2 唯一ホンダ・フリードはそんな弊害をバランスよくクリアした良心的な設計。)
前置きが長くなりましたが、
デリカD:5はそういったヒエラルキーの弊害や妥協が無かった。のが強みですね。
高いアイポイントと空気たっぷりなSUV独特な乗り味は個性的。
かと言って華美なゴージャス感や動力性能は奢らず、
あくまで車両コストは骨太な根幹性能に振られてる。
これから先ミニバンもHV化や省燃費は避けられないでしょうけど、
後進モデルにも埋もれない賞味期限の長いミニバンだと思います。
発売から3年経ってるのに月1500台売れている販売状況も納得です。
- 満足している点
- ◇エンジン・トランスミッション・4駆
この2.4Lエンジンとジャトコ製CVTは良い意味で「普通」。
加速、減速、巡航でミニバンとして期待値通りに反応するのは勿論、
燃費制御で回転を抑えつつ、その低い回転からロックアップと
トルコンを使い分けエンジントルクを巧みにCVTが引き出すのが分かる。
急なアクセルON、OFFでの不意な挙動や路面状況によるハンドル取られなど、
悪癖も無いのは好感が持てる。
4駆は普段使いだと意識させないほど自然なチューニング。
ただ、中速以上で2駆との切り替えを行うと、
直線やカーブでフラつき抑制をしてくれてるのがよく分かる。
外圧の影響を受けやすく、積載人数が多いBOXミニバンを考慮すると、
車体価格が1割アップしても4駆の安定効果はメリット。
(幅が広いので、ふらつくとすぐセンターラインと被りますし。)
「雪が降る降らない」関係なくオススメ。と思います。
尚、HID・ヒルスタートアシスト・横滑り防止装置を全グレード標準装備化も◎。
(他社ミニバンの一部は横滑り防止をOPすら装着不可。)
◇燃費
MC後のカタログ燃費は11.2㎞/L。
実燃費は、街のりで6~9㎞/L。高速含むドライブで10~12㎞/L。
この車体と排気量と4駆を考慮すると十分及第点。
それにMCでアイドルニュートラル制御が強化されたのか、平時600回転には驚き。
(ビアンテのようなアイドルストップ機能は作動しない時があるので心強い。)
◇空間パッケージング
ライバル車の現行エスティマの場合
自分(身長180㎝中肉)だと2列目は若干狭く、
3列目に座ると明らかに頭が天井すれすれ。
併せて2列目を一番下げると体育座りのように膝が立つ姿勢でしか座れないし、
シートも薄い。
(3列シートが床下格納を前提としてるので機能不全を起こしてる。)
デリカD:5は自分のような体型でも6人ゆったりと座れ、
着座姿勢がアップライト(直立ぎみ)に座れる。
ミニバンとして居住性最重視は当たり前のハズなんですが、
残念ながらデリカの「まじめさ」は稀有。
エスティマ限らず、デザインやシートのアレンジ性を重視して、
ミニバンとして根幹の快適性を犠牲にした各社のクルマにはがっかり。
デ
- 不満な点
- 長所続き
◇乗り心地・足回り・NVH
ホイールサイズは18インチと16インチの二つ。オススメは-31500円返金される後者。
タイヤの空気ばねが増えて、首や腹に来る突き上げピークが減衰されるのは大きいし、
タイヤ×4の交換代は安く見積もっても2万円以上安い。
ちなみにディーラーの人曰く、
「経済性だけでなく、足回りへの経年ダメージはまっったく違います。」
「あまり評価されないんですけど。」
とのこと。
そのかわりフワフワとした乗り心地を心配されるかも知れないけど、
足回りは減衰を節度良く抑える設定。
同時にシートの硬さもドライビング重視の
アウトランダーやギャランと変わらないので体に伝わる振動は十分バランスが取れてると思う。
加えて、川原やオフに入り込めるのも16インチの大きなメリット。
ロードノイズの遮音は(三菱らしからず)低減されているので、
同乗者も快適だと喜んでくれてます。
(※ギャランフォルティスに乗ってた際、標準の18インチを履いていたものの、
明らかに使いこなせかったし、ロードノイズも五月蝿かった)
◇デザイン
ツートンを選ぶと縦横の対比が錯覚で変わり、
ミニバンにありがちな「側面を下にしたティッシュ箱」っぽいバランスが無くなるのが◎。
直線基調デザインは高機動タフボックスを良く表してる。
評判を何も知らない彼女が、「目がガンダムっぽいね」と言っていたけど、
これは褒め言葉かと。
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以下短所
◆エンジン音
4Bシリーズで唯一バランサーシャフトが付いてるので、
手足に伝わる振動は他のエンジンに比べると抑えられてる。ロードノイズも静か。
なので低速時の2000回転手前でのエンジンの唸りが目立ってしまう。
ギャランや最近試乗したRVRも音と振動はかなりプアなので、このエンジンの遺伝でしょう。
(速度が出るとこもり特性が変わるし、温まると大分静かになるけど。)
◆シート
今回のMCで2列目の座面アップ機能が削除された点。
以前はレバーの一手で座面アップとシートレール移動が出来たが、
今回からはアップとレール移動が別々に必要。
- デザイン
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