三菱 デリカD:5 「旧D:5乗りが見る新型デリカD:5」のユーザーレビュー

旧D:5乗りが見る新型デリカD:5

2019.4.2

総評

旧D:5と基本は同じと言われてもにわかには信じがたい程に激変しています。
FMCに近いM/Cですよこれは。

特に旧ディーゼルD:5に乗っている方には是非試乗してみて欲しい一台です。
というより、これなら他ミニバンからの鞍替えも抵抗ないのでは？　アルファード系からのスイッチにもおすすめ出来ます。

満足している点

・かなり滑らかになったディーゼルエンジン
・レスポンスも大きく向上
・繋がりとギア比が良好な8AT
・軽々回る電動パワステ
・内装の各部も質感大幅向上

不満な点

・良くも悪くも「四駆に乗ってる！」感はやや薄れた
・LEDを多用した前照灯類は光が硬く好みが分かれる
・↑特にフォグは実用性に疑問
・インタークーラーが目立たなくなってターボ感のある見た目じゃなくなった

デザイン

-

走行性能

-

何か変わってるのかなぁ？　と乗り出してみるとかなり変わっています。

☆足回り
旧D:5にある段差越えのゴツゴツ感は鳴りを潜め、よりしなやかに乗り越えていきます。
どうやらシリンダー容量のアップやジオメトリ変更があったようで、旧型の特徴の一つでもある「トラックみたいな」あの感覚が薄れ、実に現代的で上質なロールコントロールを身に着けています。
特に顕著なのはリア。元々どっしりとしていて安定感抜群ないい脚でしたが、今回のM/Cでぐっと質感が向上しました。腰高感がなくなり、より自信を持って曲がれます。
旧型で少し辛かった下りのワインディング等も、この新型ならよりスムーズに流せると思います。

☆パワートレイン
これがまた全然違う！
旧型の反応速度はラグがあり、正直「欲しい時に欲しいパワーが出ない」事が結構あります。これが新型になって解消され、ドッカン加速もガッツンエンブレもなくなっています。
同じディーゼルでも振動レベルが段違いに低く、ノイズも少ない分吸気音の方が目立つ有様。
トルクはほんのわずかに向上している……というのはあくまで数値上の話で、マッピング調整の恩恵もあって中間トルクが増し、たとえば追い越しなどの踏み込み加速でかなり顕著に差が出るのではないかと思います。
わざとらしくつま先でペダルを軽くトントントン、と意地悪なスロットルワークを試してみましたが、もたつきも過剰反応もなく、ディーゼルとは思えないほどリニアに回転数がついてきます。素晴らしい改善ですね。

☆ギアボックス
8AT。なんと羨ましい響きでしょう。
多段ATってそんなに変わるか？　と半信半疑でしたが、これがまた全然違うじゃあありませんか。
繋がりは超スムーズ、回転合わせもバッチリ。ギアレシオの設定がかなり進化していて、パドルシフトへの反応もかなり早い。
伝わるか微妙なところですが、旧型のパドルは「ウ、オーン」とギアが切り替わるイメージで、新型はシームレスに「ウォーン」となります（小学生並みの語彙力）。
8速は完全にクルーズ用ODで、街中では使う機会ないんじゃないですかね。100km/hで1600rpmくらいらしいですよ。

☆パワステ
伝統的な油圧パワステから、新型になって運転アシストとの兼ね合いもありデュアルピニオン電動パワステに。
これがまたすごく良い。取り回しでステアリングがスルスル回る。とても18インチのぶっといタイヤを履いてるとは思えないくらい軽いです。
かといってよくある高速域でのフラフラ感なんてものは皆無で、走行中は快適な重さです。轍に取られやすいなんてこともなく、上手く路面からの余計な入力を消しています。
直進安定性で言えばまさに矢の如し。これ、結構高速巡航で疲れを左右する部分だと思うので高評価です（旧型でも十分楽ですけど）。

乗り心地

-

「走行性能」でほとんど書いてしまいましたけど、本当に上質になりました。

「デリカにオンロード性能なんて！」という方は、是非一度乗ってみて欲しいです。
大好きなオフロードに行くまでのオンロードだって、快適で楽しい方がいいに決まってるじゃあないですか。

積載性

-

この辺りはほぼ旧型と同じだと思います。
しいて言えば尿素タンクの兼ね合いでスペアタイヤを積んでないって事くらい？

燃費

-

試乗なので割愛。

価格

-

故障経験