マツダ フレアワゴンタフスタイル 「SUVテイストの内外装が遊び心を刺激する」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。

SUVテイストの内外装が遊び心を刺激する

2023.1.19

年式

2018年12月〜モデル

総評

フロントマスクにマツダ車らしさがなくても、それが逆に新鮮で個性的でもある。内外装デザインは「スペーシアギア」と同じで、マイルドハイブリッドならではのスムーズな走りも心地よいものだ。ターボ、NAのラインアップも変わらないから、競合時は条件のいいほうを選びたい。

満足している点

NAエンジンでも軽快な走りが得られ、ターボは多人数乗車や高速走行時の余裕ある走りが好印象。マイルドハイブリッドシステムはアイドリングストップ時からもスタートでもスムーズでクリープ走行も可能なのがいい。使い勝手にすぐれ、広さの感じられるパッケージングはスーパーハイトワゴンならでは。

不満な点

OEMモデルとは言え、エンブレムの付け替えだけではなく、エクステリアやインテリアにマツダ独自を演出してもいいのではないか。走りのモデルならば足まわりのセッティングにも違いを見せてほしい。

デザイン

3

スペーシアギアのOEM車。どことなく愛きょうのある丸型ヘッドランプを採用したフロントマスクにSUVテイストを盛り込んだスタイリングが特徴だ。2021年12月の一部改良ではアルミホイールのデザインを変更したほか、インパネカラーパネルやシートなどのアクセント色を変更した。スペーシアギアとの差別化はエンブレムの違いのみ。

走行性能

3

走行性能はスペーシアギアに準じており、ターボモデルもラインアップする。NAエンジンも含め、全モデルがマイルドハイブリッド仕様であり、モーター機能付きの発電機（ISG）はステアリング右にあるパワーモードスイッチを押すことでモーターアシスト力が高まり、加速時のレスポンスや力強さが向上する。NAエンジンでも軽快なフットワークが得られるが、ターボは高速でも余裕のある走りが確かめられる。2020年8月以降のモデルにはアダプティブクルーズコントロールがターボグレードに備わり、高速クルーズでの快適性が向上している。

乗り心地

4

ボディは軽量でありながらしっかりとした剛性感があり、タウンユースでは穏やかな乗り心地が得られる。室内空間は広く、高さに余裕があるので前席でもゆったり。後席はスライド＆リクライニングが可能で、足元の広さも十分過ぎるほど。シート表皮ははっ水加工が施されている。

積載性

4

リヤゲート開口部がワイドに開き、フロアも低めなので荷物の積み降ろしがしやすい。ラゲッジフロアと後席シートバックは防汚仕様なので、濡れた荷物を積み込んでも簡単に拭き取ることができる。助手席シートバックも折り畳めば長い荷物の積載も可能だ。

燃費

4

ターボがWLTCモード19.2〜19.8km/Lと20km/Lの大台に近く、実際に走らせても20km/Lに迫る経済性を発揮。NAエンジンはさらによく、走らせる場所によっては20km/Ｌを超える経済性も得られる。スペックではライバルにリードされる面もあるが、スーパーハイトワゴンでこれだけの数値が得られれば納得はいく。

価格

4

最上級グレードとなる「タフスタイルハイブリッドXT」は185万5700円。最新のライバルとなるタント「ファンクロスターボ」はライバルを見据えた180万9500円と、同じ180万円台に収まる。装備内容はほぼ互角。安全装備もタウンユース主体の内容が装備されている。あとは好みの問題だ。