マツダ CX-80 「ライバルよりも2列目が快適」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。

工藤 貴宏
工藤 貴宏(著者の記事一覧
自動車ジャーナリスト
評価

4

デザイン
3
走行性能
5
乗り心地
3
積載性
5
燃費
4
価格
3

ライバルよりも2列目が快適

2024.10.28

年式
2024年10月〜モデル
総評
3列シートのSUVを必要としている、もしくは4人乗車時でもラゲッジスペースを広く使いたいなら検討すべき1台。注目ポイントは上記のほか、上質感の高いインテリア、ゆったり座れる2列目、運転する楽しさ、トルクフルで滑らかなディーゼルエンジン、そして高速道路なら実燃費20km/Lに迫る燃費の良さなど多岐にわたります。プラグインハイブリッド(PHEV)の加速感もいいですね。ただし、価格レンジは高めですが。
満足している点
まずは上質感あふれるインテリア。もしも輸入車なら1000万円オーバーは確実なレベルで、プレミアムブランド級です。それから運転する楽しさも、国産3列シートのSUVの中ではトップと言っていいかも。そのうえディーゼルエンジンを選べば燃費もいいのだから、長距離移動が多い人にもオススメですね。
不満な点
同サイズのプレミアムブランドほどではないものの、価格帯はそれなりですね。これはクルマの問題ではないですが、車体はそれなりに大きいのでそれなりの環境と覚悟が必要です。
デザイン

3

高級感を感じさせるクオリティの高いデザインだと思います。ただ、ホイールベースが長い影響もあってちょっとダックスフンド気味な感じがしなくもありません。まあそのあたりは好み次第ということで。
走行性能

5

運転感覚はなかなかいいです。パワーユニットはPHEVもディーゼルもトルクフルで気持ちよく加速するし、ハンドリングもこの車体サイズや重さを考えれば望外の楽しさ。国産の3列SUVでここまで運転が楽しいのは、CX-80のほかには日産「エクストレイル」くらいじゃないでしょうかね。運転好きに向いているクルマだと思います。パワートレインは素のディーゼルで十分。モーター付きディーゼルは低中回転域のトルクアップを実感でき燃費もさらにいいですが、価格上昇を考えると悩ましいところ。プラグインハイブリッドは、強力なモーターを搭載しつつフィーリングはハイパワーガソリンエンジンのような爽快さです。
乗り心地

3

何かと話題になりがちなCX-80の乗り心地ですが、CX-60の初期モデルと比べれば明らかに改善されています。具体的に言えば、バネを柔らかくして衝撃を抑えると同時に、リヤサスのショックアブソーバーの減衰力を高めて車体の上下動を抑えました。問題は、ライバルたちに比べてどうか。結論から言えば「フツー」です。世の中にはCX-80より乗り心地のいいSUVもあるし、CX-80に届いていないSUVもある。悪い乗り心地ではありません。何が言いたいかといえば、そこをネガティブにとらえてCX-80を敬遠するのはもったいないし、しっかり試乗して自分自身で確かめてから判断すべきだということでしょうかね。
積載性

5

3列目シートを起こした状態での荷物スペースは広くありません。ただ、3列目シートを畳めば、4人がゆったり座れる状況のまま一般的な2列SUVよりも断然広いスペースを確保可能。2列シートSUVでは真似できないこの広さは、CX-80をはじめ3列シートSUVの大きなアドバンテージと言っていいでしょう。キャンプなどたくさんの荷物を持って出かける趣味を持っているなら、検討する価値ありですね。
燃費

4

ディーゼル(モーター付き/モーターなし)とPHEVがありますが、燃費がいいのは前者。5点満点です。高速道路を淡々と走れば20km/Lを超えることもあります。しかも軽油はガソリンよりも単価が安いので、財布にやさしいですしね。燃料代でいえばストロングハイブリッドカーに匹敵するくらいをイメージしていいと思います。いっぽうPHEVは、街中を実質40キロ弱くらいであればエンジンを掛けずに充電したバッテリーだけで走ることができます。そこから先の長距離はガソリンを使いながらハイブリッドカーとして走れますが、その際の燃費は高速移動で13km/Lくらいでしょうかね。ハイブリッドカーという響きから期待すると良くはありませんが、排気量4.0LのV8ガソリンエンジン並みにパワフル(システム出力327㎰)なクルマがその燃費と考えれば満足ですね。燃費を求めたハイブリッドではなく、力強い走りを求めたうえでそこそこ燃費もいいパワーユニットと考えるのがいいでしょう。こちらは3点です。
価格

3

実質的に“前身”である「CX-8」時代から比べると、けっこう値段が上がりましたね。ベーシックグレードの「XD」あたりなら、装備水準の上昇を考えればCX-8のディーゼルエンジン搭載グレードから「20万円くらいしか上がっていない」という話もあるようですが、とはいえ絶対的な価格上昇はもっとあるので……。とはいえ、アンダー400万円の仕様を用意したことは評価したいと思います。
工藤 貴宏
工藤 貴宏
自動車ジャーナリスト
1976年生まれ。クルマ好きが高じ、大学在学中に自動車雑誌の編集部でアルバイトしたことをきっかけに、そのまま就職。そして編集プロダクションを経てフリーランスの自動車ライターに。日々新車を試乗し、日夜レポートを書く日々も気がつけば10年以上。そろそろ、家族に内緒でスポーツカーを買う癖はなんとかしないと。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員日本自動車ジャーナリスト協会会員
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