レクサス LS 「これ以上はパワートレーンの進化が必要」のユーザーレビュー

これ以上はパワートレーンの進化が必要

2021.1.31

総評

これが日本流といえばそれまでなのですが、やはり味が薄い（＝個性が見えない）ような気はしてしまいます。

しかし、快適に長時間・長距離を移動し、時には自分でハンドルを握るような人なら満足できると思います。

ただし、後席の快適さならセンチュリーの方が上ですし、走りを求めるなら当然7シリーズの方が上。

という、難しい立ち位置にいるフラッグシップなのかもしれません。

LSが今後も生き残るためには、やはりFCV（もしくはEV）化が急がれると思います。

FCVやEVになれば、パワートレーンのマウントを固くできるので、走りにも乗り心地にも良い影響を与えられます。

MIRAIの走りはとても快適で新鮮だったので、FCVになったLSにぜひ乗ってみたいです。

満足している点

・　乗り心地

改良前のモデルでは、脚が変に突っ張ったような硬さがありましたが、改良後はかなり改善されました。

・パワートレーンのフィーリング

純エンジンですが、10速ATとの組み合わせ&高度な静粛性と合わせ、モーターのようなフィーリングです。

エンブレを求めてパドルを弾いても、ほぼGを感じないくらいシフトショックがなく、エンジン音も振動も増えません。

・おもてなし機能

これは、このクラスでは当然かと思いますが、運転席助手席後席全てで、調整できる機能はほぼ電動で、消費電力を心配してしまうほどです。

・新色「銀影ラスター」の質感

これは実物を見てくださいとしかいいようがありませんが、コンセプトカーかカスタムカーでしか見たことのないような質感です。

アルミ削り出し（見たことはありませんが。）のようです。

不満な点

・舗装の悪い箇所で、ロードノイズを拾う

オプション装着されていた、20インチランフラットタイヤが悪さをしているのかもしれませんが、舗装の粗めのところに切り替わった途端に大きな音が入ってきて、少し驚きます。

パワートレーン系が静かなだけに、気になりました。

・アイドリングストップにやや古さを感じる

パワートレーンの出来は文句ないのですが、アイドリングストップが、セルモーターを使う普通のタイプなので、静かとはいえ音振は免れず、タイムラグも気になります。

スズキの軽でさえ、静かにアイドリングストップから復旧するので、1,500万の車でもお願いしたいところです。

・リモートタッチ

これは、何度触ってもブラインド出来ず、モニターを見ながらの操作になってしまいます。

慣れると多少改善するのですが、モニターを見なくて済む方法の方が安全だと思います。

ただし、シート調整やシート空調などすぐに必要なメニューへのショートカットがあるのは評価します。

デザイン

4

個人的にはシュッとしていて、カッコ良いと思います。

ただし、後部座席の居住性（頭上空間）にしわ寄せが来ている気がします。

走行性能

4

どこからでもトルクを出してくれる滑らかなエンジンといつ変速したか分からない10ATの組み合わせは、エンジン車では無敵だと思います。

車体が大きいだけに、街乗りでどこへでもとはいきませんが、高速に乗って移動する分にはどこまでもノーストレスで行けそうです。

乗り心地

3

改良前に比べるとかなり改善されていると思います。

ただし、モード切り替えはnormalしか使わないと思います。

色々いじってみましたが、sport＋モードは当然硬すぎ、コンフォートモードではハーシュネスは低いので、街乗りは良いかもしれませんが、上下動の収まりが悪く、船にのっているような感覚です。

normalモードで首都高の大橋JCTを走りましたが、一回り小さな車を運転しているような感じを受けたので、結局乗り心地も含めnormalモードが一番しっくり来ました。

normalモードでもう少し突き上げ感が少なくなると文句ありません。

積載性

3

ガソリン車なので、奥行きがあり、日常使いには問題ないと思いますが、もう少し高さがある方が使いやすいかな、とは思います。

燃費

2

メーターでは5.5km/Lでしたが、今どきのフラッグシップとしてはもう少し伸びて欲しい気もします。

ただしこれは情緒的な話であって、このクラスを買う人の不満にはならないと思います。

価格

3

内容と比較して、安いとは言えませんが、価格に対しての納得感は感じられると思います。

リセールも良いので、欲しい人は買って損はないのでは。

故障経験