レクサス LS 「ゴージャスになった国産プレミアムセダン」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。

工藤 貴宏
工藤 貴宏(著者の記事一覧
自動車ジャーナリスト
評価

4

デザイン
3
走行性能
4
乗り心地
4
積載性
4
燃費
4
価格
2

ゴージャスになった国産プレミアムセダン

2021.10.29

年式
2017年10月〜モデル
総評
このクラスでもっとも大成功しているメルセデス・ベンツSクラスに対して、どれだけのアドバンテージを感じるかがこのクルマの評価の分かれ目となるだろう。個人的には“洗練さ”に注目したい。デザインも走りも、操作性も。
満足している点
欧州プレミアムブランドと肩を並べるポジションでありながら、ライバルたちよりもリーズナブルに購入できること。なかでも、ハイブリッドシステムの効率と完成度はライバルに対して大きくリードしている。国産セダンとして考えた際には、最高峰の仕立てとなるリヤシートの快適性と豪華さに注目したい。
不満な点
現行モデルから大きく路線を変更して流麗になったスタイルは、素直に受け入れられる人とそうではない人がいるのではないだろうか。そのため、後席の空間、居住性、視界などから感じる“広さ感”はこれまでよりも少し控えめ。
デザイン

3

日本では2代目に相当する現行モデルは、「セルシオ」時代も含めた過去のモデルから大胆な変身を遂げたのが大きなトピック。従来はフォーマルな色合いが濃かったが、現行型の尖ったフロントや流麗なCピラー&リヤウインドウの傾斜はまるでクーペの雰囲気だ。これはメルセデス・ベンツ「Sクラス」をはじめとする世界のラージセダンのトレンドを受けたもの。スポーティでパーソナルな雰囲気を強調している。
走行性能

4

現行世代になり、ドライバーズセダンとしてのポテンシャルが大幅に引き上げられた。具体的にいえば、ダイレクトな挙動や旋回性能などだ。先代までと違ってV8エンジンがないことを残念に感じる人もいるかもしれないが、V6ターボエンジンはフィーリングもトルクの出かたも心地よく、ドライバーを高揚させてくれる実力を持っている。ハイブリッドも、アクセル操作に対するリニア感が大きく向上したのが嬉しい。
乗り心地

4

人によっては好みが分かれるかもしれないところ。たとえば後席に乗って移動すると「先代よりも硬さを感じる乗り心地」という声もあるが、「快適ではないほど悪い乗り心地」かといえば決してそうではない。そして、年次改良ごとにブラッシュアップを受け、新しいモデルになるほど乗り心地は向上している。
積載性

4

ラージセダンだけに十分なサイズだが、絶対的な広さを望むならハイブリッドではない「LS500」を選ぶのがいいだろう。LS500は480L、ハイブリッドの「LS500h」は430Lとガソリン車のほうが広いからだ。その理由は奥行き。ハイブリッドはリヤシートの後方(荷室の前)に駆動用バッテリーを搭載する影響で、奥行きが狭いのだ。
燃費

4

ガソリン車で10.2km/L、ハイブリッドで13.6km/Lというカタログ燃費(どちらも後輪駆動モデルのWLTCモード計測)は、車重2トンを超える重量級セダンだと考えれば素晴らしい。なかでもハイブリッドモデルは、ライバルに相当するドイツ製プレミアムセダンに対して大きなアドバンテージがある。それにしても、この手のクルマがここまでの燃費性能を実現するとは驚かずにはいられない。
価格

2

ベーシックモデルでも1000万円オーバー。最上級グレードともなれば1700万円近い価格をどう判断するかだが、ドイツのライバルたちに比べれば割安感があるのは事実。ちなみに、ひときわ高価な“Advanced Drive”というモデルは幅広い領域で手放し運転が行える高度な運転支援システムが備わる。
工藤 貴宏
工藤 貴宏
自動車ジャーナリスト
1976年生まれ。クルマ好きが高じ、大学在学中に自動車雑誌の編集部でアルバイトしたことをきっかけに、そのまま就職。そして編集プロダクションを経てフリーランスの自動車ライターに。日々新車を試乗し、日夜レポートを書く日々も気がつけば10年以上。そろそろ、家族に内緒でスポーツカーを買う癖はなんとかしないと。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員日本自動車ジャーナリスト協会会員
レクサス LS 新型・現行モデル

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