レクサス LC 「「レクサスらしさ」を体現したモデル」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。

山本 シンヤ
山本 シンヤ(著者の記事一覧
自動車ジャーナリスト
評価

5

デザイン
5
走行性能
4
乗り心地
4
積載性
3
燃費
4
価格
4

「レクサスらしさ」を体現したモデル

2022.2.12

年式
2017年3月〜モデル
総評
誕生のストーリーを含めて、初めて「レクサスらしさ」を一台のクルマとしてシッカリと体現できたモデルだ。個人的にはこのフォルムだけでも選ぶ価値は十分あると考える。恐らく「レクサスは嫌いでもLCは好き」と言う人、多いはずだ。
満足している点
元々生産計画になかったコンセプトカーを量産化してしまった事だろう。そのために様々な挑戦が行なわれたと言うが、それらは他のレクサス車にもシッカリとフィードバックされている。筆者はレクサスが「高級なトヨタ車」から脱却できた一台だと思っている。
不満な点
ボディ剛性にこだわり過ぎて車両重量が重くなってしまった事。もう少し軽ければハンドリングと快適性のバランスはもっと取りやすいと思うのだが……。
デザイン

5

「レクサスはつまらない」と言う社外の声から生まれたコンセプトカー「LF-Lc」を再現したエクステリアは、レクサスのフラッグシップとして素直にカッコいいと言える妖艶なフォルムを実現。インテリアもエクステリアに見合ったデザインで、使い勝手よりもカッコ良さ重視と潔さも、これまでのレクサスとはちょっと違う。
走行性能

4

あのフォルムを実現させるためにプラットフォームも一新。基本諸元に徹底してこだわったシャシーはこれまでのレクサスとは大きく異なる。パワートレインはV8-5.0LとV6-3.5L+モーターのハイブリッドを用意。豪快なフィールのV8もいいが、クルマのキャラクターを考えると、スマート&滑らかなハイブリッドのほうがマッチしている。
乗り心地

4

スポーツクーペとして見れば十分以上の快適性を備えるが、ラグジュアリークーペとして見るともう少ししなやかさとストローク感が欲しい。改良で乗り味は良くなっているが、バネ下重量低減やハブボルト結合など、IS→NXで進められているような根本的な改善も期待したい所だ。
積載性

3

4人乗りだが特等席はフロントシート、リアシートは緊急用と割り切ったほうがいい。ラゲッジルームは高さ方向は制限があるもののゴルフバックやスーツケースが収納できるくらいのスペースはシッカリと確保されている。
燃費

4

V8-5.0Lはモード燃費一桁代だが、高速などでの定常走行は得意で、上手にアクセルコントロールすると12-13km/Lは可能。ハイブリッドは高速では15km/L越えも夢じゃない。単なるエコユニットではなく、ダイレクト感がシッカリあるのでドラビリも高いのでおススメだ。
価格

4

1327~1500万円と値段だけ聞くと高額だが、レクサスのフラッグシップクーペの名に恥じないエクステリア、インテリア、そしてパフォーマンスを備えていると思えば、納得のプライスだと思う。このクルマを見ればレクサスが「高級なトヨタ車」ではない事も解っていただけると思う
山本 シンヤ
山本 シンヤ
自動車ジャーナリスト
自動車メーカー商品企画、チューニングメーカー開発を経て、自動車メディアの世界に転職。2013年に独立し、「造り手」と「使い手」の両方の想いを伝えるべく「自動車研究家」として活動を行なう。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員ワールド・カー・アワード選考委員
レクサス LC 新型・現行モデル

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