2018年9月
■2018年9月
ジャガー・ランドローバー・ジャパンは、ジャガーブランドでは初となるフルバッテリー電気自動車の「I-PACE(アイ ペイス)」を2018年9月26日に発表、同日より受注を開始した。
「I-PACE」はスーパーカーのコンセプトモデル「C-X75」からインスピレーションを得て、SUVでありながらクーペのような流線型のシルエットを特徴とする。このキャブフォワードデザインにより、空気抵抗係数は0.29に抑えられている。
ボディサイズは全長4682mm×全幅2011mm×全高1565mm、ホイールベース2990mm。全長は「F-PACE」と同等ながら全幅は2mオーバーのワイドな設定で、車体の94%にアルミニウムを使用した堅牢かつ軽量な「アルミニウム・アーキテクチャー」を採用した。さらにボディ構造の一部としてフロントとリヤにアルミニウム製のサブフレーム、その間にバッテリーフレームを可能な限り低い位置でレイアウトすることで50:50の重量配分と高いねじり剛性を実現している。
パワーユニットは90kWhリチウムイオンバッテリーを搭載し、前後輪それぞれに1つずつ配置したモーターを駆動する4WDだ。2つのモーターによる最高出力は294kW(400ps)、最大トルク696Nmを発生し、0-100㎞/h加速4.8秒を実現するという。
回生ブレーキと機械式ブレーキを一体制御する電動ブレーキ・サーボを搭載し、“high(高回生モード)”と“low(低回生モード)”の2段階で選択可能な回生ブレーキによって、「シングルペダルドライビング」が可能。充電は最大7kWの普通充電、100kWのDC急速充電、日本市場向けとして50kWのCHAdeMO規格の急速充電に対応。0%から80%までの充電時間はCHAdeMOの場合で85分、急速充電(100kW)の場合は40分、AC普通充電(7kW)では10時間となる。満充電(100%)での航続距離はWLTPモードで最長470㎞。
インテリアはキャブフォワードデザインとEVパワートレインの採用によってラージサイズラグジュアリーSUVに匹敵する室内空間を確保。ラゲッジスペースも通常時で656L、後席を折りたたむことで最大1453Lまで拡大する。装備では人工知能(AI)アルゴリズムを使用した「スマートセッティング」を初搭載。リモートキーとスマートフォンのBluetoothを介して、近づいてくるドライバーを認識し、ドライバーの好みに応じた温度設定やインフォテインメント、シート位置などを自動調整する。
10インチと5インチの高解像度デュアルタッチスクリーンで構成される最新インフォテインメント・システム「Touch Pro Duo」をジャガーで初採用したほか、ジャガー・ランドローバーとしては初めて「Apple Car Play」、「Android Auto」を標準装備。先進安全装備では緊急ブレーキ、エマージェンシーブレーキアシスト、ステアリングアシスト付きアダプティブクルーズコントロール、ドライバーコンディションモニター、レーンキープアシストなどのドライバー支援システムが装備されている。