ベータ・スーパーステージ
正直コンセプトのよく分からない車です。
外観は日本では珍しいビッグクーペでなかなかよいデザインとは思いますが、内装は意外とち
2007.6.15
- 総評
- ベータ・スーパーステージ
正直コンセプトのよく分からない車です。
外観は日本では珍しいビッグクーペでなかなかよいデザインとは思いますが、内装は意外とちゃちで、乗り味も大味です。明らかに高速ツアラーとして企画されていますが、その割には細かい振動を伝えてくる足回り、長時間の運転に耐えないシートなどいろいろなことをやろうとしすぎてどれも中途半端に終わってしまったような感は否めません。
特に何も悪くないのですが際立ってよいところもない、と言った感じです。
いっそのことキャデラックのように乗り心地がよければ、と悔やまれます。
- 満足している点
- ○直進性
手を離そうが矢のように直進します。直線であれば安定度は文句なしです。
○ボディー剛性の高さ
現代のレベルで見ても結構高い水準にあると思います。
○意外と小回りの利くこと
最小回転半径は小型車並みで、非常に小回りが利きます。
○クーペボディの割りに広い後席
ぎりぎり実用に耐えるレベルです。女性や子どもなら特に問題なく座れるでしょう。
○本物のウッドパネル
ウッドは天童製の本木目です。木目「風」パネルとは質感が全く違います。
○トルクフルで意外と燃費のいいエンジン
低速トルクがかなりあるので運転は楽です。
一応レギュラーガソリンも受け付けるので経済的に乗ることも可能です。燃費は、この時代の3.2のV6としてはありえないといってもいいくらい(リッター7~8)走ります。高速を使うと普通に10くらいいきます。
○バブル期に開発された車ならではのギミック
シートベルトを緩めることの出来るシートベルトテンションレリーファー、パワーシート、ドアのオートクロージャーなど割と便利な機能がたくさんついています。
- 不満な点
- ○官能性にかけるエンジン
ノーマルの3.2は、ホンダのV6という響きとは裏腹に重ったるいエンジンです。低速トルクは太いので普通に走る分には全く問題ないのですが、上まで回りたがらないし、排気篭り音も気になります。アイドリング時には低級な振動をがんがん伝えてきます。アクセルレスポンスが悪く、スポーティーさとは全く縁のないエンジンです。
そのあたりを気にされる方は無理してでもアルファツーリングのタイプ2エンジンを買われることをお勧めします。
○弱いミッション
私のクルマは買った時点でミッションが滑っていました。ディーラー中古車だったため無償で換えさせました。よく振動が大きいダメミッションだといわれますが、不具合がなければシフトショックも少ないスムーズなミッションです。購入時には注意が必要です。
ただ、いずれにせよ変速マナーはいまひとつで、ドライバーの意思とは裏腹な変速(加速時にさっさと上のギアに上がったり、シフトアップして欲しいときに全くしない等)をよくします。
○安っぽく見えてしまう内装
何せ10年以上前のクルマなのでこれはもう割り切るしかありません。この10年での内装の進歩は相当ですので。。。
○ダルなハンドリング
ワインディングは大の苦手です。ハンドルの形状自体も悪いですし、ハンドリングもあまりよくありません。車重が重い上、その割に215馬力しかなく、FFでフロントヘビーなので仕方ありません。直線の心地よさと引き換えです。
○維持費の高さ
保険、税金、燃費などなど意外とお金がかかります。
趣味車とすれば少ないほうですが。
○マイナートラブルの多さ
電気系統が日本車にしては弱いです。またプラスチック関係も弱いです。
・イルミネーションの接触不良
・パワーウインドウスイッチ死亡
・自動格納ミラー死亡
・シートベルトテンションレリーファー死亡
(以上電装系)
・内装はがれ
・ダッシュボード割れ
・ウッドパネル割れ
・ウインドウ周りのゴム劣化&はがれ
・ドアモールの浮き
(以上プラ&ゴム関係)
以上全部私のクルマで起きました。
元値が元値なのでこれらのマイナートラブルですらとんでもない部品代がかかります。長く乗りたければ、多少高くても保証のあるクルマを買うことが絶対です。元が取れます(私はほぼ無償交換になりました)。
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